鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2011.冬の取材旅行 房総のむら~銚子海鹿島 その1

2012-01-02 06:32:49 | Weblog
銚子へは一昨年(2010年)の冬、銚子市立図書館(公正図書館)で関連図書を調べるのを目的として訪れたことがありますが、その時は、犬吠埼や飯沼観音、銚子港や高崎藩陣屋跡などを歩いたばかりで、崋山が「四州真景図」で描いた海岸線を見て歩いたわけではありませんでした。崋山は荒野村の行方屋(なめかたや)大里庄次郎宅におそらく滞在し、銚子の太平洋に面した海岸の風景を、海岸線を歩きながらスケッチしていったわけですが、当時の江戸の人々が「東国三社詣で」(香取・鹿島・息栖の三社詣で)を経て、さらに銚子まで足を延ばす場合、その目的は「銚子遊覧」といって、太平洋に面した銚子の荒々しい海岸線(犬吠埼や屏風ヶ浦など)を見て回ることにありました。私は、崋山のこの「四州真景」の旅の最大の目的は、この「銚子遊覧」(そしてその海岸の風景を描くこと)にあったのではないかと考えているのですが、私自身はまだその風景を部分的にしか見ていませんでした。ということで、崋山の旅のルートを東京から銚子まで歩き終えた上で、崋山が描いた銚子の海岸風景を自分の目で見てみたいと思っていました。また、銚子と崋山に関するさらに詳しい情報も入手したいと考え、2011年冬の取材旅行は、再び銚子へと向かうことにしました。以下、その報告です。 . . . 本文を読む