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旧き良きアメリカンドリーム『ホテル・ニューハンプシャー』byジョン・アーヴィング

2020年04月13日 | 小説レビュー
『ホテル・ニューハンプシャー〈上・下巻〉ジョン・アーヴィング』

~【上巻】1939年夏の魔法の一日、ウィン・ベリーは海辺のホテルでメアリー・ベイツと出会い、芸人のフロイトから一頭の熊を買う。こうして、ベリー家の歴史が始まった。ホモのフランク、小人症のリリー、難聴のエッグ、たがいに愛し合うフラニーとジョン、老犬のソロー。それぞれに傷を負った家族は、父親の夢をかなえるため、ホテル・ニューハンプシャーを開業する―現代アメリカ文学の金字塔。「BOOK」データベースより
~【下巻】フロイトの招きでウィーンに移住したペリー一家は、第二次ホテル・ニューハンプシャーを開業、ホテル住まいの売春婦や過激派たちとともに新生活をはじめる。熊のスージーの登場、リリーの小説、過激派のオペラ座爆破計画…さまざまな事件を折りこみながら、物語はつづく。現実というおとぎ話の中で、傷つき血を流し死んでゆくすべての人々に贈る、美しくも悲しい愛のおとぎ話。「BOOK」データベースより


「『ダークライン』byジョー・R. ランズデール」は中々面白かったのですが、色々な人のレビューを読んでいると、「もっと過激で面白く、伏線回収も行われるのが、ジョン・アーヴィングの『ホテル・ニューハンプシャー』です。」というような記述があったと思います。

早速、図書館で申込みましたが、上下巻だったので、しばらく借りるのを待っていたんですね。ようやく長編(宿屋めぐり)を読み終えたので、図書館で借りてきて読み始めました。

アメリカの作家さんの描く小説は、「強い父と聡明な母、色っぽい姉と、少し頼りない兄、やんちゃな妹・・・」なんて感じの家族風景がよく描かれます。

この『ホテル・ニューハンプシャー』は、まさにそういう感じです。家族全員の生い立ちから交遊、様々な壁や試練に立ち向かう姿、悲劇から立ち直る姿、そして人生を全うしていくまでを悲劇と喜劇の両面から描いています。

とても残酷なシーンなどが登場しますが、ジョン・アーヴィングの原文なのか、訳者の中野圭二さんの訳文が巧みなのか?読んでいて気分が悪くなったりすることはありません。悲劇も喜劇に変えてしまうような雰囲気があります。


ちなみに、主演:ジョディ・フォスター, ロブ・ロウ, ナスターシャ・キンスキーなどで、1984年に映画化されており、ジョディ・フォスターの可愛さが際立ってますよね。

小説の方も、細かいことは気にせず、おとぎ話として読んでみると良いかも知れません。

★★★3つです。

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