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クオリティの高いミステリー『ユリゴコロ』by沼田まほかる

2018年10月01日 | 小説レビュー
ある一家で見つかった「ユリゴコロ」と題された4冊のノート。
それは殺人に取り憑かれた人間の生々しい告白文だった。
この一家の過去にいったい何があったのか―。
絶望的な暗黒の世界から一転、深い愛へと辿り着くラストまで、ページを繰る手が止まらない衝撃の恋愛ミステリー!各誌ミステリーランキングの上位に輝き、第14回大藪春彦賞を受賞した超話題作!「BOOK」データベースより


まさに「一気読みの徹夜本」とは、この作品のことを言うのでしょう!

図書館に本を返しにいった際に、前から読みたかった『ユリゴコロ』が書架にあったので借りてきました。

昨日から読み始めたのですが、初っぱなから、中々のミステリー度合いで、グイグイと引き込まれました。

「謎が謎を呼び・・・」という展開で「どうなんのよ?」、「過去に何が起こったんや?」と、興味がページの先へ先へと引っ張られます。

過去に犯した過ちと悲劇の真相が明らかになり、さらに深まる悲劇が現代にまで続いていく、まさに「悲劇の連鎖」・・・。

出口のない苦しみと思いきや、驚愕と涙のクライマックス、そして爽やかなエンディングへと繋がる、沼田まほかるさん一流の「心に響くプロット」が施されています。
本当に「アッパレ!」としか言いようがありません。

映画版は、吉高由里子、松坂桃李、松山ケンイチが好演しており、こちらも「映画が小説を超えるのか?」楽しみです(^o^;)

★★★★4つです。