12月3日(土)・4日(日)、石川県スポーツトレーナー連絡協議会(IST)の第4回認定スポーツトレーナー養成講習会が開催されました。これが本年度の最終講習となりました。
第4回IST認定スポーツトレーナー養成講習会
日 時:平成23年12月3日(土)・4日(日)
会 場:いしかわ総合スポーツセンター 第2・3会議室
講習内容
12月3日(土) ≪午後2時30分~5時30分(2単位)≫
『スポーツ栄養学』 講 師;高畠朋子 先生
(財)北陸体力科学研究所 ウエルネス事業部 ヘルスケア事業課 主任
管理栄養士
12月4日(日) ≪午前9時~正午(2単位)≫
『応急・救急処置(内科・外科を含む)』 講 師;太田圭亮 先生
金沢大学附属病院 救急部
≪午後1時~2時30分(1単位)≫
『AEDの基礎知識』 講 師;江幡 隆 様 日本光電中部株式会社 安全管理部
≪午後2時40分~4時10分(1単位)≫
『サプリメントを語る』 講 師;北山吉明 先生
(財)石川県体育協会 スポーツ医・科学委員長
北山クリニック 院長
『実践スポーツトレーナー学』 講 師;片田敬太郎 先生
石川ミリオンスターズ コンデイショニング&ストレングスコーチ
(財)日体協公認アスレティックトレーナー
理学療法士
閉講式
この両日で、平成23年のIST認定スポーツトレーナー養成講習会は終了となります。80名以上の皆さまが参加され熱心に講習を受講されていました。また、この事業で平成23年度のISTの行事は終了です。3月27日の発会式から突っ走ってきました…いや、その準備段階からですかね。はじめは本当に形になるのかと思っていましたが、役員の皆さまが有能な方が多く無事、形になり、そしていいスタートの年となりました。
平成24年は、さらに充実し、スポーツ石川を盛り上げる縁の下の力持ちになれるように頑張りたいです。
スポーツ栄養学の講習 高畠先生
高畠先生には、パフォーマンス向上やスポーツ障害の予防に大切な、運動・休養・栄養のうちの栄養の部分の講習をして頂きました。運動能力向上には、どんな栄養が必要で、どのように食事メニューを考え、具体的にはどのようなメニューで構成すればいいのか、など分かりやすく、具体的に教えて頂きました。
言わば、スポーツ栄養学 基礎編のようなものを選手に分かりやすく説明できるように教えて頂いたということでしょうか。
また年代別エネルギー摂取必要量など数字を出していたのが分かりやすかったのではないかと思います。数字では分からない所もあるが、数字があるから一つの目安にもなります。一定の基準を目安として、自分なりに選手にどう指導していったらいいか、アドバイスをしていったらいいか、ということだと思います。栄養に限らずケースバイケースということも頭に入れておかないとね。
応急・救急処置 太田先生
太田先生には、応急・救急処置として、救命を行うことの意義、心停止を疑われる人に対する救命方法の流れ、救命処置の胸骨圧迫はなぜ大切なのか、その原則、小児心肺蘇生、AEDについて、傷病者の観察の仕方、心筋梗塞について、脳卒中について、熱中症について、その手当、ハチ刺傷について、外傷(出血、創、骨折、捻挫)についてを説明、解説して頂きました。
AEDの基礎知識 江幡様とアシスタントの方
江幡様には、より詳しくAEDについての説明と使用方法を実技を交えながら説明して頂きました。当初、日赤の救急法救急員の資格を取得し、認定証をもらおうという予定にしておりましたが、講習時間が4時間以上必要であることと、一回の講習の定員が30名であるということで残念ながら断念したわけで、このような企業の方に説明をして頂いたわけです。
医学的な説明などは午前中の太田先生のところで出てきましたので、救急表の講習としてはオッケーだろうと思います。
サプリメントを語る 北山先生
北山先生には、スポーツ栄養の分野、ことにサプリメントについて講習をして頂きました。巷に健康をうたって販売されている食品に「保健機能食品」があり、国に届け出が必要な「特定保健用食品」と、必要のない「栄養機能食品」があります。後者がほとんどであるようです。国に届け出がしてあるものには消費者庁許可のマークが入っており、表示内容に用途(栄養成分機能)が表示してあることが違いだそうです。お話を聴くまであまり意識してみませんでした。その他、栄養分の消化・吸収機能を考えた場合、サプリメントの成分がそのまま体内に吸収されるとは考え難い、サプリメント広告の嘘、適切な情報収集が大切なこと((独)国立健康・栄養研究所、厚生労働省、内閣府 食品安全委員会、消費者庁食品表示課など)、サプリメントの間接的悪影響(あくまでも栄養補助、噛まない…発育期には本当に必要?!)、水分摂取の重要性と摂取方法などの内容でした。
実践スポーツトレーナー学 片田先生
その後、後半は受講者へのサプライズとして、2011年 BCリーグ日本一に輝いた、石川ミリオンスターズの影の功労者、縁の下の力持ちであるストレングス&コンディショニングコーチの片田 敬太郎 先生に、実践スポーツトレーナー学として、ミリオンスターズはもとより、これまでのトレーナー活動の経験をお話して頂きました。
片田先生は、米大リーグ、ホワイトソックスでもトレーナー経験があり、お話は短い時間でしたが本当にトレーナー活動において考えさせられる内容で、非常にためになりました。私としては野球という共通の種目であり、さらにためになりました。
まず、その環境によってトレーナー活動の内容や方針が変わってくること。当たり前のようですが、難しくもあるのです。少年期や成長期では痛みがあれば無理をさせない。痛みを我慢して、あるいは、運動が可能なまでに怪我が回復する前にプレーさせることで、選手寿命が短くなるかもしれないということです。そのような選手も多々存在します。逆にプロならばギリギリのところで何とか出場させなければ、ご飯を食べていけないということがあります。
競技特性や、ポジション、フォームなど様々な状況を観察し、傷害が起こる原因、対処方法を考えていくことも大切。だから講習会や書籍などの基本は習得しておかなければならないが、現場では応用が必要であり、でないと選手を活かせるトレーナーにはなれないということでした。んん~本当勉強になります。心に沁みこんで来るな~という話でした。実例を交えながらの話ですから説得力があります。
その他、テーピング一本にも意味を持たせるなど、たくさん有益な話があったのですが、最後にスポーツトレーナーに大切なのは、ドクターとの連携であり、トレーナーとしての覚悟と選手のためにという情熱だということでした。
最後の言葉はうっすら覚えですが、何かスポーツトレーナーというものに、これまでよりさらに心から湧き上がる楽しさ、嬉しさ、面白さを感じました(自覚と覚悟もね)。
閉講式でご挨拶される北山IST会長
ということで、第4回 IST認定スポーツトレーナー養成講習会が終了しました。
平成24年の2月ごろに補講も行う予定にしています。
二葉鍼灸療院 田中良和
第4回IST認定スポーツトレーナー養成講習会
日 時:平成23年12月3日(土)・4日(日)
会 場:いしかわ総合スポーツセンター 第2・3会議室
講習内容
12月3日(土) ≪午後2時30分~5時30分(2単位)≫
『スポーツ栄養学』 講 師;高畠朋子 先生
(財)北陸体力科学研究所 ウエルネス事業部 ヘルスケア事業課 主任
管理栄養士
12月4日(日) ≪午前9時~正午(2単位)≫
『応急・救急処置(内科・外科を含む)』 講 師;太田圭亮 先生
金沢大学附属病院 救急部
≪午後1時~2時30分(1単位)≫
『AEDの基礎知識』 講 師;江幡 隆 様 日本光電中部株式会社 安全管理部
≪午後2時40分~4時10分(1単位)≫
『サプリメントを語る』 講 師;北山吉明 先生
(財)石川県体育協会 スポーツ医・科学委員長
北山クリニック 院長
『実践スポーツトレーナー学』 講 師;片田敬太郎 先生
石川ミリオンスターズ コンデイショニング&ストレングスコーチ
(財)日体協公認アスレティックトレーナー
理学療法士
閉講式
この両日で、平成23年のIST認定スポーツトレーナー養成講習会は終了となります。80名以上の皆さまが参加され熱心に講習を受講されていました。また、この事業で平成23年度のISTの行事は終了です。3月27日の発会式から突っ走ってきました…いや、その準備段階からですかね。はじめは本当に形になるのかと思っていましたが、役員の皆さまが有能な方が多く無事、形になり、そしていいスタートの年となりました。
平成24年は、さらに充実し、スポーツ石川を盛り上げる縁の下の力持ちになれるように頑張りたいです。
スポーツ栄養学の講習 高畠先生
高畠先生には、パフォーマンス向上やスポーツ障害の予防に大切な、運動・休養・栄養のうちの栄養の部分の講習をして頂きました。運動能力向上には、どんな栄養が必要で、どのように食事メニューを考え、具体的にはどのようなメニューで構成すればいいのか、など分かりやすく、具体的に教えて頂きました。
言わば、スポーツ栄養学 基礎編のようなものを選手に分かりやすく説明できるように教えて頂いたということでしょうか。
また年代別エネルギー摂取必要量など数字を出していたのが分かりやすかったのではないかと思います。数字では分からない所もあるが、数字があるから一つの目安にもなります。一定の基準を目安として、自分なりに選手にどう指導していったらいいか、アドバイスをしていったらいいか、ということだと思います。栄養に限らずケースバイケースということも頭に入れておかないとね。
応急・救急処置 太田先生
太田先生には、応急・救急処置として、救命を行うことの意義、心停止を疑われる人に対する救命方法の流れ、救命処置の胸骨圧迫はなぜ大切なのか、その原則、小児心肺蘇生、AEDについて、傷病者の観察の仕方、心筋梗塞について、脳卒中について、熱中症について、その手当、ハチ刺傷について、外傷(出血、創、骨折、捻挫)についてを説明、解説して頂きました。
AEDの基礎知識 江幡様とアシスタントの方
江幡様には、より詳しくAEDについての説明と使用方法を実技を交えながら説明して頂きました。当初、日赤の救急法救急員の資格を取得し、認定証をもらおうという予定にしておりましたが、講習時間が4時間以上必要であることと、一回の講習の定員が30名であるということで残念ながら断念したわけで、このような企業の方に説明をして頂いたわけです。
医学的な説明などは午前中の太田先生のところで出てきましたので、救急表の講習としてはオッケーだろうと思います。
サプリメントを語る 北山先生
北山先生には、スポーツ栄養の分野、ことにサプリメントについて講習をして頂きました。巷に健康をうたって販売されている食品に「保健機能食品」があり、国に届け出が必要な「特定保健用食品」と、必要のない「栄養機能食品」があります。後者がほとんどであるようです。国に届け出がしてあるものには消費者庁許可のマークが入っており、表示内容に用途(栄養成分機能)が表示してあることが違いだそうです。お話を聴くまであまり意識してみませんでした。その他、栄養分の消化・吸収機能を考えた場合、サプリメントの成分がそのまま体内に吸収されるとは考え難い、サプリメント広告の嘘、適切な情報収集が大切なこと((独)国立健康・栄養研究所、厚生労働省、内閣府 食品安全委員会、消費者庁食品表示課など)、サプリメントの間接的悪影響(あくまでも栄養補助、噛まない…発育期には本当に必要?!)、水分摂取の重要性と摂取方法などの内容でした。
実践スポーツトレーナー学 片田先生
その後、後半は受講者へのサプライズとして、2011年 BCリーグ日本一に輝いた、石川ミリオンスターズの影の功労者、縁の下の力持ちであるストレングス&コンディショニングコーチの片田 敬太郎 先生に、実践スポーツトレーナー学として、ミリオンスターズはもとより、これまでのトレーナー活動の経験をお話して頂きました。
片田先生は、米大リーグ、ホワイトソックスでもトレーナー経験があり、お話は短い時間でしたが本当にトレーナー活動において考えさせられる内容で、非常にためになりました。私としては野球という共通の種目であり、さらにためになりました。
まず、その環境によってトレーナー活動の内容や方針が変わってくること。当たり前のようですが、難しくもあるのです。少年期や成長期では痛みがあれば無理をさせない。痛みを我慢して、あるいは、運動が可能なまでに怪我が回復する前にプレーさせることで、選手寿命が短くなるかもしれないということです。そのような選手も多々存在します。逆にプロならばギリギリのところで何とか出場させなければ、ご飯を食べていけないということがあります。
競技特性や、ポジション、フォームなど様々な状況を観察し、傷害が起こる原因、対処方法を考えていくことも大切。だから講習会や書籍などの基本は習得しておかなければならないが、現場では応用が必要であり、でないと選手を活かせるトレーナーにはなれないということでした。んん~本当勉強になります。心に沁みこんで来るな~という話でした。実例を交えながらの話ですから説得力があります。
その他、テーピング一本にも意味を持たせるなど、たくさん有益な話があったのですが、最後にスポーツトレーナーに大切なのは、ドクターとの連携であり、トレーナーとしての覚悟と選手のためにという情熱だということでした。
最後の言葉はうっすら覚えですが、何かスポーツトレーナーというものに、これまでよりさらに心から湧き上がる楽しさ、嬉しさ、面白さを感じました(自覚と覚悟もね)。
閉講式でご挨拶される北山IST会長
ということで、第4回 IST認定スポーツトレーナー養成講習会が終了しました。
平成24年の2月ごろに補講も行う予定にしています。
二葉鍼灸療院 田中良和
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます