イギリス人のクリスが先週の金曜日、自宅に私を招待してくれた。
自宅と言ってもクリスの自宅ではなく、日本人の彼女の家である。
クリスはイングリッシュフードを作ってくれるとのことだったが、以前料理は得意ではないと聞いていた私はクリスがどんなものを食べさせてくれるのか、あまり期待はしていなかったが楽しみにしていた。
クリスはこれだけは作れると言うマッシュポテトと白いクリームソースがかかったグリルチキンとあとは煮た野菜だったがとても優しい味がして美味しかった。
イギリスの料理と言えば、日本人はあまり知らないと思う、私はイギリス料理の店など聞いたこともない、知っているのは有名な魚フライぐらいではないだろうか、こう言っては何だがイギリスはあまり料理は美味しくないと言う風聞を知人たちから聞かされてきたからだろう、実際にイギリスに行ったこともないのに勝手に私もそう思い込んでいた。
しかしイギリスにも地方によってはいろんな料理があるのは当たり前である、クリスの作った料理は私はとても気に入った。
私はクリスに聞きたいことがあった。
それはマザーハウスに防犯カメラが入った経緯を知りたかった。
クリスは言った、いまはサダルストリートや安宿にも防犯カメラがあり、たぶん国の政策の一環で至る所に防犯カメラを付けることが義務化されているらしい。
サダルストリートでは若いギャングたちは防犯カメラを恐れ、そこから離れたと言うことだった。
安宿では働くインド人にとってはもう何も盗むことは出来なくなるだろうとも言っていた。
どこの安宿でも注意していなければ、すぐに何かを盗まれてしまっていたが防犯カメラの設置でそうは行かなくなるだろうことはインドが監視社会になりつつあるのだが旅行者にとっては良いことだとも思った。
あとはもっぱらマザーハウスのことやボランティアのことで話しは盛り上がり、気が付けば、私の最終電車の時間になっていた。
楽しい一時だった、カルカッタに帰りたくなった。