雪月花 季節を感じて

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水無月

2008年06月30日 | 季節の膳 ‥旬をいただく
 
 水無月の夏越しの祓する人は 千歳のいのち延ぶといふなり


 六月尽の今日は、各地で茅の輪くぐりなどの「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」が行われますね。

 写真は、氷室から切り出した氷をかたどった伝統的なお菓子、「水無月」です。数日前につくって冷やしておいたものを、今朝主人と食べました。手前味噌ですけど、品のある甘みが後をひくおいしさです ^^

 宮中では、平安時代から6月30日に氷室から切り出した氷を食し、半年の穢れと暑気を祓いました。旧暦ですから、新暦ではひと月後の七月末、夏まっ盛りのころのこと。この風習がやがて庶民にも広がって、氷に見立てたお菓子になったものがこの「水無月」。小豆は魔除けの役目です。


 初めてつくってみたのですが、つくり方はいたって簡単です。薄力粉と砂糖と水を混ぜ合わせてなめらかにしたものを型に入れて蒸し、ういろう状になったところで、加糖のゆで小豆をのせてさらに蒸しただけ。数日冷蔵庫に入れておいても、もちもちした食感は損なわれませんでした。
 ゆで小豆の代わりにかのこ豆や甘納豆もよさそうだし、ういろうの生地にふくらし粉を加えて、もうすこし厚みを出してみたい。旧暦の六月尽(新暦 7月31日)に、もういちどつくるつもりです。


 夏空の恋しい方、長雨のせいで気分のすぐれない方にも。見た目に涼しくお口に甘い、やさしいお菓子です ^^
 

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