最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

Intel 対 AMD 最短路問題

2010年10月16日 14時11分10秒 | Weblog
Betweenness Centrality (BC) という指標は、以下のように最短路問題(Shortest Path Problem : SP)を複数回(厳密には全対全)解くことによって求めることができるが、グラフが規模が大きくなると全対全最短路問題(All-Pairs Shortest Path Problem : APSPP)を解くのは大変になるので、様々な近似手法が提案されている。



近似手法を提案するとしても、その性能を評価するためには一度は APSPP を解いておいた方が良い。ただしあまり大きいと時間がかかるので、とりあえずは以下の NY(New York)のデータを用いて APSPP を解いてみよう。このグラフに点数は以下の通りなので、1対全の SP を 264,346 回解くことになる。

#nodes: 264,346 | #arcs: 733,846



以下の結果からわかるように、1 コア(1 スレッド)あたりの性能は Intel の方が優れている。しかし、AMD の CPU では 1 CPU あたりのコア数が多いので、価格も考慮して AMD の方が多くのコア数を揃えやすいと考えてみると総合的な性能としては AMD の方が良い。


○サーバ1 (2CPU x 4 コア = 8 コア)
実行時間 1957.652 秒 : 8スレッド

CPU : AMD Opteron 2356 2.3GHz x 2
メモリ : 32GB
OS : Vine Linux 5.1 for X86_64


○サーバ2 (1CPU x 4 コア = 4 コア)
実行時間 2058.443 秒 : 4スレッド

CPU : Intel Core i7 965 3.2GHz x 1
メモリ : 12GB
OS : CentOS 5.5 for x86_64


○サーバ3 (4 CPU x 6 コア = 24 コア)
実行時間 632.859 秒 : 24スレッド

CPU : AMD Opteron 8439 2.80GHz x 4
Memory : 128GB
OS : Fedora 13 for x86_64


○ サーバ4 (2 CPU x 4 コア = 8 コア)
実行時間 1319.054 秒 : 8スレッド

CPU : Intel Xeon 5550 2.66GHz x 2
Memory : 72GB
OS : Fedora 13 for x86_64
コメント
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