鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

逝く夏の日々、愛猫オルカの思い出と共に夕暮れを想う…

2017-08-19 23:53:25 | 日記

8月に入って以来、長らく続いていたジメジメ雨模様の日々もようやくエンドマークが見えてきて、ここ数日は夏の陽射しも再び顔を見せ始めてくれました。ウチの工房では、近所のチビッ子陶芸家さんが夏休みの自由研究に向けて「陶芸とは…?」という感じのテーマで、このワタシにインタビューの運びとなりました。

これまでにも何度か、生業でもある陶芸を介してチビッ子の夏休みの自由研究のお手伝いをさせてもらってきています。インタビューに答えながら、「いくらかでも世の中の役に立っているのかなぁ…」という思いを実感して思わず頬が緩んでしまいます。

とはいうものの、インタビュアーたるチビッ子は、はたしてワタシの答えを聞いてくれているのでしょうか…。

傍らに控えるお母さんに向けて、しきりにアイコンタクトしています。お母さんの「先生のお話をちゃんと聞いて」との言葉も「柳に風…」の如く、さらりと受け流すスベを心得ています。ウチの工房のモットーたる「自由気ままに陶芸時間」を楽しんでいるかのようです。

この時期、少しずつ陽が短くなってきているとはいえ、北側の窓にはまだまだいつまでも夕陽が差し込んでいます。そして裏庭の木々の葉色に照らされて緑色に反射する陽射しを見つめながら、今を去ること11年前の8月19日を思い返していました。


あの日、ウチの同居人さんをして「ワタシと一身同体」と言ってはばからなかった愛猫・オルカが15歳の命を全うして旅立って行ったのでした。同居人さんは、オルカの命日には大好物だった生クリームたっぷりのイチゴのショートケーキを添えてあげることを常としていました。

ところが今年の命日、あろうことか同居人さんはオルカの遺影に手向けるショートケーキの準備を失念する失態…。急遽、ご近所仲間の「甘味処 こまめ」さんで錬乳たっぷりのクリームミルク金時をオルカにたむけていました。


ウチの同居人さんが「一身同体」の愛猫・オルカの命日の儀式を失念!?…の裏には、同居人さんの午後からの体調不良があったようです。これぞまさに、鬼のかく乱。ウチの二人と愛猫・オルカにまつわる様々な事情を知った「甘味処 こまめ」の店長・かえさんがショートケーキを携えてオルカに「お悔やみ」、同居人さんに「お見舞い」に来てくれることに…。


なんとも、オルカが羨ましい…。たとえワタシがこの世の向こう側へ旅立ったとしても、ウチの同居人さんや「こまめ」のかえさんがショートケーキをたむけてくれることが無いことは自信を持って断言できます。

まったくもって、ネコを取り巻く世界はまさに 魑魅魍魎…。日々、ネコと暮らしながらも特段のネコ好きでもないワタシにとって「ネコにまつわるエトセトラ」は永遠に理解できそうにありません。

オルカとともにある8月19日の意味合いを知ってか知らずか、この春以来ウチで暮らし始めた黒猫・ノワールは朝から同居人さんにべったりくっつきまくっていました。

ノワールの黒い毛が、本日ばかりははからずも 喪に服しているようでもありました…。

時あたかも、ワタシの夏の一大イベントたる甲子園も3回戦を迎え、なとも劇的な幕切れの熱戦続き。

明日の日曜日は俗に「最も面白い一日」といわれる準々決勝4試合が予定されています。

大好きな「夏の甲子園」も準々決勝、準決勝、そして決勝の3日を残すのみ。そして毎週日曜午後に欠かさず聴いている「山下達郎サンデーソングブック」もこの時期恒例の竹内まりやさんとの「夫婦納涼放談」となります。

夕刻、ふとお隣の家の梅の木を見上げると、枝の向こうには空一面 秋色の雲が広がっていました。


逝く夏に 愛猫想う同居人 見上げる宙の彼方にオルカ
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