先月の末に当ブログにて「浴衣で こまめ寄席」での三遊亭遊吉師匠の高座や来場の浴衣美人さん達の優美な姿をアップして以来、約2週間ほどブログアップせずに初秋の秋の夜長を鈴虫の音色とともに過ごしていました。ブログアップがこのところ滞っていたのは生来の怠け症のためとともに、やや故あってのことでもありました。
これまでの例として10日くらいブログを「放置プレイ」していると、あちらこら、そしてかなりの向こうからも友人知人が「ねえ、ブログどうしたの?…」「元気にしてるの?」といった具合にメールや電話をしてきてくれます。嬉しいことに今回も「安否確認」の問い合わせをいただきましたがどうした加減か、「この夏の猛暑の飲み過ぎでダウン?」という声が各所から。たとえ暑くても寒くても、毎晩の発泡酒消費量は量りで計ったように500mℓ缶2本と決まっているんですが…。
ともあれ、9月 長月初めのブログをしたためる前に、しばし小休止。いやはやなんとも、このところしばしブログアップせずに日々を送っていた裏には少々の故ありまして…。
じつは、このブログにも何度か話題にしていたウチの黒猫チー坊がこの夏に逝ってしまい、つい先ごろ四十九日を迎えました。そのようなこともあり、9月に入ったところでなんとなく「四十九日が過ぎるまではあらためてささやかな喪に服そう。9月のブログアップもチー坊の報告から…」と勝手に期していたところでした。
記録的猛暑に見舞われたこの夏のとある日曜日、チー坊はウチの同居人さんに看取られて逝きました。5月に体調を壊して手術し、約2か月の闘病の末の一生でした。雑種のメス、享年12歳、ちょっと早いような気持ちでいっぱいでもあります。
チー坊の死はあえて知らせることはしなかったのですが、それでも伝言ゲームのようなカタチで友人知人の皆さんの間に伝わり、多くの方々がお線香を手向けに来てくれました。
皆さんはチェストの上に急ごしらえした祭壇の前でチー坊の思い出を語り、そして「ミツコさん、元気出してね…」とウチの同居人さんをそっとねぎらってくれます。その間、ワタシはただ傍らにボ~ッと佇んでいるのみ。気遣って声をかけてくれる人はあまりいませんでした。ワタシも少しは気落ちしているのですが…。
ある日、ふと気がつくとチー坊の祭壇に小さなアルバムが。今から12年前、ウチの二人とオス猫オルカが暮らしていた神奈川・綾瀬市の家の写真から始まる「チー坊のアルバム」でした。生まれてすぐに親猫からはぐれてしまい、庭の片隅にうずくまっていた黒猫を拾ってきて育て始めた頃の一枚です。
この写真はたしか、キャノンEOS-10 というフィルム式カメラで撮った記憶があります。この頃、デジカメも使用していたのですが、まだまだフィルム式カメラが生き残っていたことが忍ばれます。そして何より、当時「クロちゃん」と呼んでいたチー坊の身カラダのなんと小さいことか。さらにさらに、ウチの同居人さんのなんと若いことか! 今や別人の如く。なんとも隔世の感があります…。
思えば毎年元日の朝、チー坊とともにお雑煮のお餅を焼くこんな光景から一年がスタートしていました。
そして以前ブログアップして、「これは面白い!」としばし評判になったチー坊と同居人さんの記念すべき一枚。
ウチの二人ともに特段の猫好きというワケでもないので、チー坊に対してもいわゆる「猫可愛がり」はいっさいありませんでした。チー坊ともども、「好き勝手に家の中で棲息しましょう」という感じの12年でした。さりとて猫というヤツは不思議なもので、自分なりのルーティンは堅く守るようらしく、毎朝この一枚のような光景が繰りひろげられていましたっけ…。
チー坊が逝って約50日。チー坊は、ウチの二人が「ペットレス」には見舞われないように次から次へとお仕事やさまざまな用事を運んできてくれます。ただ、なんとなく部屋が広くなってしまったように感じられ、その空間を埋める手立てを見つけられないでいるような気もします。
時あたかも、間もなく毎年恒例のワタシの秋の個展の時期を迎えます。今回はワタシの作品とともに、チー坊を取り巻く猫語の世界を具現化すべく プチ黒猫展「チー坊がいた夏」を同時開催してみることといたしました。プチ黒猫展ゆえ、この春に開催した「黒猫Ten +α」よりはささやかではありますが、「それなりに」「ささやかに」猫にまつわるエトセトラを感じていただければ、と思っています。
もちろん、ワタシの作品もお忘れなく…。