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劇作家・文筆家│佐野語郎(さのごろう)

演劇・オペラ・文学活動に取り組む佐野語郎(さのごろう)の活動紹介

教え子たちの進路

2006年05月16日 | 神奈川総合高校
「神奈川総合高校」は、平成7年に神奈川県立の全日制単位制普通科高等学校として開校された。一般募集枠の他、中途退学者募集、海外帰国生徒および在県外国人特別募集枠があり、多様な生徒が入学する。「一人ひとりの個性の伸長を図り、主体的に学び、国際社会の中で共に生き共に育つ高い人格と心豊かな感性を備えた人間を育成する」という教育目標が掲げられている。創立以来11年、舞台系(自由選択)科目を担当した者として、この教育目標どおりの教育実践が行われ、優秀な人材が多く輩出されていることを実感している。県内でも有数の難関校であるため、総じて生徒たちの学習意欲は高く、勢い教育内容も高度なものとなっている。卒業生の進路はほとんどが大学進学である。では、舞台系科目を履修した生徒たちの場合はどうであろう。演劇・映画・放送などの芸術分野に進んだのは、およそ全体の30~40%である。実際に女優・声優・スタッフとして活躍していたり、俳優の卵として活動している者は、さらに少ない。芸術学部・文学部の他、米・仏への留学もあるが、多くは、美大・音大・環境情報学部・看護学部・薬学部、専門学校(製菓など)の学生である。けれども、その「進路」に関わらず、演劇創造を通して体験したことが彼らにとっていかに重要だったかは、5/14の「再会パーティ」に集まった教え子たちの「声」がそのことを裏付けてくれている。「発表会を成功させるために自分の役割を果たす、一人では出来ない、お互いが必要、感動を共にできた」そうした認識と喜びが生きる力を生むのである。


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教え子たちとの交流

2006年05月15日 | 神奈川総合高校
5月14日(日)横浜山下公園近くのカフェ(貸切)で、久保田佑先生を初めとする4人の卒業生が発起人となり、私と教え子たちとの「再会パーティー」が催されました。神奈川総合高校の演劇の授業と舞台系発表会に関わった生徒たちが大勢集まってくれたのです。1期生から10期生(在学3年次生)まで50余名、二次会の参加者を合わせると総勢60名を超えたそうです。教師冥利に尽きるパーティーでした。ただ、私には在職当時から彼らに対して「教え子」という意識よりも、同じ演劇活動を共にする「若い仲間」という思いで接してきました。私は演出者で、彼らはキャストでありスタッフであったからです。今後もそのスタンスをもって交流を続けていきたいと考えています。60代の老年と20~10代の青年という年齢差は「芸術創造の場」では関係ありません。また、“卒業生スピーチ”や“個人的な対話”で共通していたことは、授業の思い出よりも「生きることへの迷いと苦しみからの脱出や自立のきっかけ」についてでした。教育の場に居る者としてハッとさせられ、逆に考えさせられ学ぶ機会でもありました。

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多目的ホールで、離任式。

2006年04月07日 | 神奈川総合高校
学校創立以来、11年にわたる神奈川総合高校の勤務も3月を以て終わりました。今日、想い出のいっぱい詰まった多目的ホールで「離任式」があり、在校生の皆さんと駆けつけてくれた卒業生、そして先生方にお別れのご挨拶を致しました。舞台系の授業は、久保田佑先生(3期生)にバトンタッチされました。これからは、日本橋女学館高校(東京・浅草橋)の「演劇研究クラス」の開設に伴い、「作品研究」「基礎演技」を担当します。また、久保田先生は、この学校の「身体表現」の授業も担当されます。新たな出発です。なお、慶應義塾大学・文学部の「映画演劇論」は、今後とも引き続き担当致します。神奈総の講師ではなくなりましたが、卒業生とは今後とも繋がっていきたいと思っています。これからもよろしくお願い致します。

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