Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

めでたい、の続く東京国際映画祭

2016-11-02 | Weblog
やった。本当にめでたいことになった。
第29回東京国際映画祭コンペティション部門で、燐光群と馴染みの深いロディ・ヴェラが脚本を担当したフィリピン映画「ダイ・ビューティフル」が、主演男優賞(パオロ・バレステロス)と観客賞の二賞を受賞した。内容がそういう内容なので、パオロは「女優賞と思った」とか言っているらしい。
おめでとう。
受賞の御陰で確実に日本で劇場公開されるのだろうと期待している。


以上は、映画祭最終日の追記。
もとの記事は以下の通り。



観に行けないので申し訳ないんだけど、今年の東京国際映画祭は、知り合いの劇作家がシナリオを書いた映画が三本、コンペティション部門に並んでいる。こんなことは珍しいのではないか。

ロディ・ヴェラ脚本の『ダイ・ビューティフル』。フィリピン。
佃典彦脚本の『シェッド・スキン・パパ(ぬけがら)』。香港。
そして、瀬戸山美咲脚本の『アズミ・ハルコは行方不明』。日本。(写真)

ロディは燐光群に何度も出演しているし、ダーク・ミュージカルの傑作『アスワン』を書き下ろしてくれた。『アスワン』主演のアンジェリ・バヤニはこれも世界的な話題となった映画『イロイロ ぬくもりの記憶』に出ている。
佃典彦『ぬけがら』は、かつて私が岸田國士戯曲賞の審査員の時に一押しした受賞作だ。同時受賞の三浦大輔『愛の渦』も映画化された。映画化しやすい作品を選んだということになるのだろうか。
そして瀬戸山美咲の『アズミ・ハルコは行方不明』だが、東京国際映画祭の正式ウェブサイトに瀬戸山美咲の名前がない。これはよくない。脚本家を大切にしてほしい。なので、この不掲載のことだけ、ちょっと、めでたくない。原作モノのときには脚色者が差別されるのかもしれない。そういえば最近の某社から出た蜷川幸雄特集本をいただいたのが、『エレンディラ』が、末尾の一覧表で、ガルシア・マルケス作となっており、脚色者の名前が欠落していた。シェイクスピアとマルケスの区別がつかなかったのだろう。同書の他の部分には私の名前が載っているし、単純ミスだろうけど。

で、コンペティション部門なのだが、なんか「めでたい」が出てしまうということは、上記三作から、一本か二本は、何かにひっかかって受賞しそうな気がしているということか。観てもいないのに、根拠のない無責任な想像である。
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