Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

憲法集会でのスピーチ

2017-05-09 | Weblog
憲法記念日の有明防災公園での憲法集会スピーチについて聞かれるが、バタバタしていたので、YouTubeにあるらしいよ、と答えていたが、やはり不親切だっただろうか。YouTubeがわからない、という人も多く。

「施行70年 いいね!日本国憲法―平和といのちと人権を!5.3憲法集会」という集会。
参加者五万五千人が多いのかどうかはよくわからないが、去年よりは増えているそう。
終わって、新橋でたまたまテレビに映っているのを観たが、蓮舫さんや志位さんやら伊波さんやらにとっては大切な全国アピールの場でもあったのだな。

個人的には、山城さんの登場が圧巻。

私はピーコさん、池内了さんらと五分だけのスピーチ。
始まる前、クロージングコンサートのPANTAさんとテント裏で話したり、、山田さん、姫田さん、制作の古元くんらも来てくれて、まあ野外で息抜きの日、という感じでもあった。

スピーチ内容は司会者に「劇作家協会の会長」と紹介されたので「一年前から会長ではなくなっています」から始めて、
海外で講演会なんかをすると日本政府の批判をしたりしたほうが「やっと愛国心のある人に会えた」と言われる皮肉の話。
文字起こしをしてくれたりしたこともあったのだが、そのまま載せるのも何だかなあと思い、上記の最初の辺りはその通りと端折って、
あとは、だいたい文字起こししてもらった通りを記載します。五分間はほぼ守ったはず。

以下。

僕たちは、「国」っていうのは、
自分たちが、人間がつくった、
人々が集まってつくったということを前提に、
私たちの国を、いま。「民主主義」の国として、一応受け入れているわけですね。
受容しているわけです。

そのことでいいますと、憲法記念日ですから憲法の話をしたいんですけれども、
僕が子どもの頃に憲法のことをどう考えてたかってことで言いますとね、
やっぱりそれは親たちや先生たちやお兄さんお姉さんたちがどういうふうに言ってたかというと、
「憲法というものがあるからいま日本が平和なんだ」、という言い方なんかしてませんでした。
あたりまえだったからです。
憲法があるのがあたりまえだったんですよ。
憲法になんの疑いもなくってということじゃなくて、
憲法というのは法律の形ですけど、
三つの大きな柱がありますよね。
基本的人権です。
人々にはちゃんと権利がある。
一人一人に権利があるというあたりまえのことがある。
そして、三権分立です。
三つのセクションがお互いを見合っている。
つまりそれはつねにお互いを監視しているということじゃなくて、
「やりとり」しているんです。
「会話」しているんです。
つまり行政も司法も立法も、
そういう人たちがお互いにお互いの意見をたたかわせて、
お互いのことを見て、聞いて、
コミュニケーションをするという、
あたりまえのことが大切だということが、ここでは言われていると思います。

一人一人に権利があって、
一人一人がコミュニケーションをとることができて、
そして最後に、
喧嘩をしない、戦争をしない、人を殺さない、
「平和主義」といま柔らかい言葉で言われていますけど
僕たちは、
「戦争放棄」、と、
はっきりとその言葉で教育されてきました。
そのことを受けいれてきました。
何の疑いも僕は持っていません。
いまでも持っていません。
だって人が人を殺すことが正しいっていう考えは、
「理由」を持っているからでしょう?
その「理由」っていうのは、本当にその人がその人を殺したいんですか?

何かの国であるとか、主義であるとか、
何かいろんな事情によって誰かが誰かの代わりをして殺すと。
それが「戦争」でしょう?
そのことは、憲法というものや、あるいは戦後民主主義いうものは、
そういうことに対して、完全に拒否してきたものだと私は思っています。
そうですよね?

ですから、
いま、ここで私たち集まっていますけど、
やっばり残念なことに若い人が全然いない。(場内、笑い)
これね、大事ですよ。
僕は「子どもの頃に聞いたこと」を信じてます。
子どもだから素直に聞いたということじゃないです。
間違ってないからだと思います。
そしていま僕がいろんなところに行きますと、
戦争体験のあるいろんな外国の人たちがいます。
インドネシアのここから二日半くらいかかったようなところに(※注 この日はちょっと前からずっとラマレラのことばかり考えていたので、この場所はラマレラのことを話しています)
(戦時中)日本の歌を教わったと、二人の日本兵がずっと(駐留して)いました、
というふうなところがあります。
そういう人たちからすると、その日本というのは、いまどうなっているか。
みんな注目していますけど、
戦争体験をもってる人たちが、
全世界からも日本からも亡くなられています。
要するに「戦争体験」があって「戦争が悪いことだ」っていう言い方をすることを、
素直に聞いてくれる子どもたちは、(ひょっとしたら)もういませんよ。

私たちには想像力があります。
さっき言った憲法の三つの柱っていうのは、
個人がお互いにコミュニケーションをとり、
相手を脅かさないでコミュニケーションをとるということを伝えている。
それが憲法の精神だと思います。
ですから私たちは戦争体験が直接なくても、
何が正しいことであり、
誰かが誰かに伝えたいことを伝えるという正当性において、
勇気を持ってちゃんと若い人たちに語っていって……、
ここに若い人たちがもっといないと絶対ダメなんです。
これ、言うと僕は怒られるけど、いつも言います。
そしていま平和のことをこうやって抽象的に語っているわけではないと、
具体的なことを話してますけど、
もっともっと具体的には、いま皆さんにやっばりもっと行ってほしいのは、
例えば、宮古島です。石垣島です。
南西諸島では自衛隊が新たに配備されようとしていますけれども、
これがほんとに安倍政権とまったくおなじやり方で、
その島の首長さんたちが勝手にどんどん決めていっています。
日本の政府と話をして決めていってしまおうとしています。
で、そこでも実際に石嶺香織さんって市議会議員が、今年出まして、
通りましたけど、バッシングを受けています。
で、皆さん、本当にお時間ありまして、あと経済的に許せば、
石垣島、宮古島に行っていただいて、
自衛隊配備に反対するという運動を、
これはもう数で押し切っていくしかないところもありますので、
是非とも応援していただきたいと思います。
想像力と直接性とを、両方持ちながら、
ちゃんと憲法を守っていくということをやっていきたいと思いますし、
そのことにおいて、
具体的に素敵な人たちとの出会いがありますので(中略)、
そういう意味では南の人たちとあって、
若い人たちはそこの直接性で知ることも出来ますから、
送り出すためにカンパも集めるなりいろいろしてもいいと思いますし、
とにかく広げていかなきゃいけませんし、
勇気を持って言葉にしていくということを、
まわりの人たちにも言っていただければと思います。

皆さんよろしくお願いします。


https://www.youtube.com/watch?v=pSClAa5PYNk&feature=youtu.be
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