Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

都議選終わる

2013-06-24 | Weblog
今年も「沖縄全戦没者追悼式」が糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催。安倍首相のあいさつは「沖縄が忍んだ犠牲、人々が流した血や涙が、自分たちを今日あらしめていることを深く胸に刻んで、静かに頭を垂れたい」「沖縄の人々に刻み込まれた心の傷はあまりにも深く」「(米軍基地負担を)少しでも軽くするよう、全力を尽くす」。美辞麗句はいいから、だったら普天間からも高江からも即刻オスプレイを引き揚げさせ、「普天間基地の廃絶」を言うべきだろう。なのに追悼式後の会見で 「普天間固定化回避」を名目に辺野古移設推進を強調、「一日も早い移設に向けて努力を重ねたい」「固定化はあってはならないという思いは県連も同じだ。県連や県民の了解を得るために丁寧に説明していきたい」。このうえ何をどう説明するというのだ。これだけしつこく「説明」と言うと、相手を「わからず屋」と言っているに等しい。
維新の会・橋下大阪市長も同追悼式に出席。「どの面下げて」と誰もが思っているはずだ。式典では招待を受けておらず一般参加者扱いのはずだったが、警備上の問題などから招待者席に座ったという。彼が沖縄行きを自分の宣伝と言い訳のために使っているのは明白だから、特別扱いはやめるべきだ。同日その後に橋下市長は風俗業活用発言について「女性の人権を守るために(米軍に取り組みを)命がけでやってほしいという思いがあった」と、まったく筋の通らない「釈明」。そのうえ基地問題について「日本の平和が沖縄の負担でつくられているという実感が、沖縄以外の日本人にはない」「(沖縄の負担軽減について)基地をすぐに県外に移すのは不可能。第一歩としてオスプレイの訓練の一部を本州に移転させる。1つずつ現実的なことを積み重ねていく」と、不誠実とごまかしの上塗り。さらに橋下市長はこの慰霊の日にわざわざ慰安婦問題関連で「内務省が進駐軍への対応のため特殊慰安婦施設協会(RAA)を沖縄にも置いた。沖縄の女性が、女性や子どもを守るための防波堤のような形で食い止めてくれた」と言ったという。耳を疑う。「沖縄の女性」を、「女性」や「子ども」と区別して語るとは! 橋下市長「従軍慰安婦」「風俗」肯定・活用発言は、増幅する一方。……大阪市の姉妹都市サンフランシスコ市議会が、橋下市長発言を非難する決議案を18日、全会一致で採択したという。同市議会はオバマ大統領や米議会、同州選出の上院議員らに、日本が戦時中の残虐行為を認める法律を採択し、公式に謝罪するよう働き掛けることを要請。サンフランシスコのリー市長が橋下市長らに決議書を届け、公式に謝罪を求めるという。きちんと全国区で大きく報道してほしい。
そんな動きを知ってか知らずか、防衛省は、日本維新の会が安倍政権に提案した米軍新型輸送機オスプレイの飛行訓練の一部を八尾空港(大阪府八尾市)で受け入れる構想について、「適否の判断を参院選後まで先送りする方針」を固めたという。同省幹部が言うには、「空港の特性から不適との見方が大勢だが、結論を急げば、憲法改正などの課題で維新との連携を模索する安倍首相の政権運営に影響を与えかねないとの判断」だという。何か本末転倒していないか。迅速で正しい判断をして、その結果を選挙に反映させるのが、筋だろう。官僚たちは、長いものに巻かれる振りをしながら、明らかに「操作」しているのだ。

都議選。投票率は、09年の前回選(54・49%)を11ポイント下回って43・50%。過去最低だった1997年の40・80%に次いで過去2番目に低かったという。結果は自公で過半数。自民党は立候補した59人全員が当選し、公明党も23人全員が当選。自公で過半数の64議席を大幅に上回る、82議席。日本は一党独裁国家に近づいたというより、既にそうなってしまったというべきか。公明党の八王子市選挙区の東村邦浩氏は「公明党の役割は、自民党が暴走した時にストップ役になることだ。憲法9条を堅持するよう体を張って頑張る」というが、だったら初めから暴走しそうな相手と手を組むのがおかしい。共産党が前回8から17に倍増し、第二党。共産党の躍進を投票率の低さで解説する人たちがいるが、反「原発」・反「憲法改悪」を第一に思う有権者の多くが、頼りにならなそうな小政党より共産党を選択したのだろう。……それにしてもNHKのニュース速報は、へんだ。他にも幾らも候補はいるのに「維新の会は届きませんでした」とか、いちいち維新がらみを言う。何を特別扱いしているのか。勝手に「注目」することが既に「操作」だ。
原発事故の避難区域で住民の帰還を目指して進められてきた「除染」。住民の早期帰還を目指す「避難指示解除準備区域」に指定された福島県田村市では除染「終了」、しかし放射線量が国の目標値を下回っていないところもある。「作物を作ってもいいし、作付けをしてもいい」という条件が出ている。なんだかなし崩しすぎる。こういう状態が隠されていないのだから、やはり「反原発」の候補者がもっと多く当選していて然るべきだと思うのだが……。
人工衛星向けに多接合太陽電池を実用化するなど高効率太陽電池の開発では世界最高水準にあるシャープが、さらに性能を高めて大規模な地上設置型の集光型太陽光発電(CPV)において、世界記録となる変換効率44.4%を達成したという。マスコミは「原発がなくてもやっていける」「代替エネルギーに可能性がある」ことをもっともっとアピールすべきだ。そして、原発輸出を止めるべきだ。ワルシャワのデモでは「安倍首相、原発セールスではなく、自然エネルギー推進を」などと書かれた6か国語のメッセージを掲げ抗議が行われたという。日本には、他に売るべき製品がいっぱいあるではないか。まずは原発への投資をやめ、それを集光型太陽光発電等に向けるべきだ。

ニホンウナギは、2月に日本で絶滅危惧種に指定されている。国際自然保護連合(IUCN)も、絶滅の恐れがある野生生物を分類した世界で最も権威のある「レッドリスト」で、ニホンウナギを絶滅危惧種に指定するよう検討しているという。漁獲や国際取引が制限されることは必至。……まだ大丈夫と思って大事にしていないと消えてしまいそうなのは確かだ。平和憲法としての日本国憲法とニホンウナギの共通点か。

『帰還』公演終了。しかしいろいろな予定もあってなかなか落ち着かない。7月に入れば次回公演へ向けての自主稽古が始まる。燐光群メンバーの多くが、東京を離れたのは投票日の5日前だというのに、選挙のハガキが届くのが遅く、自分から役所に出向いた者以外は、不在者投票ができなかった。選挙制度も見直されるべきである。
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