A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記327 「枕草子」

2009-11-02 22:28:57 | 書物
タイトル:枕草子
校訂者:池田亀鑑
発行日:2007年11月5日第62刷(1962年10月16日第1刷)
発行:岩波書店/岩波文庫 黄16-1
内容:
冷静で細やかな観察、才気煥発な筆致によって、わが国随筆文学を代表する一書として、本書はあまりにも有名である。一段一段の文章から、平安時代の生活と感覚の具体相を、万華鏡を見るようにうかがい知ることができ、また筆者と中宮定子との美しい魂の触れあいが、この草子の文学的香気をいっそう高めている。
(本書カバー解説より)

頂いた日:2009年10月17日
知人の方からお祝いとして頂いた1冊。宅急便を開封したら、大変恐縮なことに7冊も入っていたので、以後7冊連続連載とさせて頂きます。それにしても、タイミングといい、選書といいすばらしい本を頂いた。心より感謝いたします。

 さて、「春はあけぼの」から始まる有名な『枕草子』は、高校の国語の授業で習って以来、読んでいない。どうしようもない古典離れではあるが、いつかあらためて読んでみたい本として頭の片隅に宿題のように残り続けていた。それは高校の頃、好きでよく読んでいた橋本治が現代語訳をしていたことが記憶にあるせいだろうか。しかし、橋本現代語訳による『枕草子』は読んでみようとは思わなかった(余談だが、私は橋本氏の著作では小説よりエッセイ・評論の方が好みなのである)。そのようなわけで、この度の機会が宿題を果たす時だと感じている。
 ところで、なぜ岩波文庫は古典だと校訂者の名前だけ表記するのだろうか。『枕草子』の著者は「清少納言」となぜ書かないのだろう?

「春はあけぼの。やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。」

いまから春の準備です。