空より青い色をフェンス越しに見つけました。えっ、あおばなァ?
青花は、どこにでもはびこっている露草の一種なのですがある場所を除いて
青花に出会ったことはありませんでした。その青花を東京で、しかもすぐ
近所で出会ったなんて、\(^o^)/
青花は、露草よりもずっとずっと大きく、濃いブルーの花びらが
重たげにゆらゆらしています。青花はそもそも青い汁を染料とする
ために栽培したものです。古代には布に直接擦り付ける方法でしたが、
時がたつと色が褪せてしまうので、うつろいやすい人の心の形容に
使われた言葉でした。いずれ消えてしまう色を利用して、友禅染の
下絵を描く染料に使われていたのです。
ある場所と言うのは滋賀県草津市、友禅染の下絵用の青花が栽培されて
いる畑がありました。まだ陽が昇らぬ早朝に花を摘み取り、その汁を
和紙に何度も沁み込ませて青花紙というのを作ります。消えてなくなる
染料を作るために、むなしいとさえ思われる大変な作業をしていたのですね。
露草の畑をどうしても見たくて、夏の暑い時に草津に出かけたことが
ありました。おかげであの露草と思っていた花は、青花と呼ばれて、
栽培されている花だと知りました。露草よりは大きいと言っても、
薄い花びらの小さな花、青花紙を作るのは大変な労力がいります。
友禅染の細やかな美しさの謎が一つ解けた思いでした。
それにしてもなんで青花がここに? 苗が販売されているのかなァ?