私の休日の最大の楽しみのひとつは、美味しい珈琲を飲みながら、ゆったりした気分で好きな音楽を聴くこと。
珈琲は、常時2~3種類用意している豆の中からその日の気分に合わせて銘柄を選び、「美味しい珈琲になって!」とひたすら念じながら、85°くらいの比較的ぬるめのお湯を使って4~5回に分けて慎重に抽出します。
そして、淹れた珈琲は濃さが均一になるようにゆっくりかき混ぜ、飲むときは90°前後まで超弱火で加熱してから愛用のコーヒーカップでいただきます。
お湯の温度の大切さ、抽出時の心構え、豆の量の加減等は、以前ご紹介した珈琲の名店「カフェ・バッハ」で親切に教えていただきました。
こうやって手間を惜しまずに愛情をこめて淹れた珈琲は、さすがに美味しい。
そして、ソファーに身を沈め、読みかけの本を片手に、珈琲の豊かな香りに身をゆだねながら大好きな音楽を聴く。
まさに、至福の時間です。
今日聴いたのは、モーツァルトの変ホ長調のピアノクインテット。
<曲目>
モーツァルト:
①ピアノと管楽器のための五重奏曲変ホ長調 K.452
②アダージョとロンド ハ短調 K.617
③ピアノとクラリネットとヴィオラのための三重奏曲 K.498
<演奏>
■リリー・クラウス(ピアノ)①②③
■ピエール・ピエルロ(オーボエ)①②
■ジャック・ランスロ(クラリネット)①
■フランソワ・エティエンヌ(クラリネット)②③
■ポール・オンニュ(バソン)①
■ジルバール・クルシェ(ホルン)①
■ジャン=ピエール・ランパル(フルート)①②
■ピエール・パスキエ(ヴィオラ)②③
■エディット・パスキエ(チェロ)②
<録音>1957年(モノラル)
モーツァルトの刻印ともいえる変ホ長調で書かれたこの美しいクインテットは、モーツァルト自ら「傑作」と呼んだほどの名品ですが、いつ聴いても幸せをもたらしてくれる本当に素敵な音楽です。
我が家でも、最も頻繁にかかっている曲かもしれません。
私はとくに第1楽章が好きで、序奏が始まると、なぜか読んでいた本をテーブルに戻し、背筋を伸ばしてピアノと管楽器の対話を注意深く聴く習慣ができてしまいました。
1分くらいしてからでしょうか、ホルンの上昇音型を含むフレーズに導かれるようにピアノがアルペッジョを奏で始めたら、ようやく安心して私は緊張を解くのです。(笑)
そのあとは、ひたすらこの美しい音楽に身をまかせながら、再び珈琲を飲みながら、読書を続けます。
なぜこんな習慣がついたのか自分でも分かりませんが、きっと各楽器の対話があまりに見事で、この自然な対話に私自分も何としても参加したいという願望があるのかもしれません。
第2楽章は、長調と短調が交錯する陰影に富んだ美しいラルゲット。
フィナーレは軽快なロンドですが、響きからはまるでピアノ協奏曲のような色彩豊かな印象を受けます。
何度聴いても、いい曲だなぁ。
こんな名曲ですから、ディスクにも名演の誉れ高いものが多いです。
私はブレンデルがホリガーたちといれたディスクを最も高く評価していますが、今日聴いたこのリリー・クラウス盤も大好きな1枚です。
リリー・クラウスのピアノは、曖昧さを排した潔さとともに、どこかいい意味での華やかさがあります。
そして、その彼女の美質と、共演しているフランスの名手たちのスタイルが、まさにベストマッチ!
とくにオンニュのバソンは、歌心と独特の明るさがあって大変魅力的です。
蓋し名演だと思います。
また、このディスクには、「アダージョとロンドハ短調 K.617」,「ケーゲルシュタットトリオ」という、これまた珠玉の名品が収められています。
クラリネットもランスロからエティエンヌに変わっており、それだけではないでしょうが、印象が少し違ってくるところが興味深いですね。
珈琲は、常時2~3種類用意している豆の中からその日の気分に合わせて銘柄を選び、「美味しい珈琲になって!」とひたすら念じながら、85°くらいの比較的ぬるめのお湯を使って4~5回に分けて慎重に抽出します。
そして、淹れた珈琲は濃さが均一になるようにゆっくりかき混ぜ、飲むときは90°前後まで超弱火で加熱してから愛用のコーヒーカップでいただきます。
お湯の温度の大切さ、抽出時の心構え、豆の量の加減等は、以前ご紹介した珈琲の名店「カフェ・バッハ」で親切に教えていただきました。
こうやって手間を惜しまずに愛情をこめて淹れた珈琲は、さすがに美味しい。
そして、ソファーに身を沈め、読みかけの本を片手に、珈琲の豊かな香りに身をゆだねながら大好きな音楽を聴く。
まさに、至福の時間です。
今日聴いたのは、モーツァルトの変ホ長調のピアノクインテット。
<曲目>
モーツァルト:
①ピアノと管楽器のための五重奏曲変ホ長調 K.452
②アダージョとロンド ハ短調 K.617
③ピアノとクラリネットとヴィオラのための三重奏曲 K.498
<演奏>
■リリー・クラウス(ピアノ)①②③
■ピエール・ピエルロ(オーボエ)①②
■ジャック・ランスロ(クラリネット)①
■フランソワ・エティエンヌ(クラリネット)②③
■ポール・オンニュ(バソン)①
■ジルバール・クルシェ(ホルン)①
■ジャン=ピエール・ランパル(フルート)①②
■ピエール・パスキエ(ヴィオラ)②③
■エディット・パスキエ(チェロ)②
<録音>1957年(モノラル)
モーツァルトの刻印ともいえる変ホ長調で書かれたこの美しいクインテットは、モーツァルト自ら「傑作」と呼んだほどの名品ですが、いつ聴いても幸せをもたらしてくれる本当に素敵な音楽です。
我が家でも、最も頻繁にかかっている曲かもしれません。
私はとくに第1楽章が好きで、序奏が始まると、なぜか読んでいた本をテーブルに戻し、背筋を伸ばしてピアノと管楽器の対話を注意深く聴く習慣ができてしまいました。
1分くらいしてからでしょうか、ホルンの上昇音型を含むフレーズに導かれるようにピアノがアルペッジョを奏で始めたら、ようやく安心して私は緊張を解くのです。(笑)
そのあとは、ひたすらこの美しい音楽に身をまかせながら、再び珈琲を飲みながら、読書を続けます。
なぜこんな習慣がついたのか自分でも分かりませんが、きっと各楽器の対話があまりに見事で、この自然な対話に私自分も何としても参加したいという願望があるのかもしれません。
第2楽章は、長調と短調が交錯する陰影に富んだ美しいラルゲット。
フィナーレは軽快なロンドですが、響きからはまるでピアノ協奏曲のような色彩豊かな印象を受けます。
何度聴いても、いい曲だなぁ。
こんな名曲ですから、ディスクにも名演の誉れ高いものが多いです。
私はブレンデルがホリガーたちといれたディスクを最も高く評価していますが、今日聴いたこのリリー・クラウス盤も大好きな1枚です。
リリー・クラウスのピアノは、曖昧さを排した潔さとともに、どこかいい意味での華やかさがあります。
そして、その彼女の美質と、共演しているフランスの名手たちのスタイルが、まさにベストマッチ!
とくにオンニュのバソンは、歌心と独特の明るさがあって大変魅力的です。
蓋し名演だと思います。
また、このディスクには、「アダージョとロンドハ短調 K.617」,「ケーゲルシュタットトリオ」という、これまた珠玉の名品が収められています。
クラリネットもランスロからエティエンヌに変わっており、それだけではないでしょうが、印象が少し違ってくるところが興味深いですね。