飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

修学旅行道中記3 鎌倉自由行動

2024年08月25日 08時18分46秒 | 学級経営
「行きのプロジェクト」により、数々のレクが行われた。
みんなで歌を歌ったり、しりとりをしたりと単純なゲームだがみんなでやるとなぜか楽しい。

途中、私の好きな湘南の烏帽子岩を紹介した。
これは私にとってはとても大切な思い出の風景なのだ。
その日もこんなふうに小雨の日だった…

昔、加山雄三さんは、あの烏帽子岩まで行きたくて、初めての自作のボートを作ったというエピソードも話したが、子どもたちは加山雄三さんを知らなかった。
このあと稲村ヶ崎を通り、七里ヶ浜へ出た。
江ノ電の鎌倉高校前の風景だ。
そうスラムダンクの聖地。
私は、このあたりが一番湘南らしくて好きだ。
だから、子どもたちにも、
「いいだろう。雰囲気がとってもハイセンスだろう。そこに見えてるパシフィックドライブインにも行ってみるといいよ。」
なんて趣味の押しつけをする。
子どもたちも同情の眼差しを送りながら、愛想笑いをしていた。

9時すぎに予定通り、高徳院鎌倉大仏へ到着。
みんな身支度を整えて、バスを降りる。
バスは先に集合場所である鶴岡八幡宮へ向かった。
残念ながら小雨が降っている。
大仏の前で、クラスごとに写真を撮ってもらう。
このあとトイレをすませて、大仏の中に入る。
「さあ、それじゃあ胎内にはいるよ。」
と声をかけると
「先生、もうとっくに全員見てきました。」
との返事。
しかたないので、「じゃあ、入ってないのは私だけか…」とぼとぼ入り口へ向かう。
受付の係の人に、
「あの、すません。
 もう、私の学級の子どもたち30名入ってしまったようですが、料金はおいくらですか?」
「600円です。」
「すみません。領収書もらえますか?」
と私。
「子どもたちよ、なんだ、だったら一声、入りますよと言ってくれてもいいじゃないか。」と心のつぶやき。

大仏横に全員集合して、主任の先生からの注意事項を聞いて、いよいよ自由行動。
このとき、さらに雨脚は強くなった。
子どもたちは、それぞれ計画のコースへと向かった。
これから数時間後、子どもたちはどんな顔をして鶴岡八幡宮にもどってくるだろう。
無事返ってきてくれることを願う。

午前9時30分、予定通り子どもたちは自分たちが決めたコースへと出発した。
いきなり出発からアクシデントが発生する。
「先生、長谷駅はこの道を右に行くんですか?」
「ちゃんと地図を見なさい。」
「先生、傘が壊れてしまいました。」
「売店で買いなさい。」
「先生、バスの中にお菓子を忘れてしまいました。」
「バスはもうここにいないから、我慢しなさい。」
こんなやりとりをしてなかなか出発しない班が多数。

教師も分担された場所へと移動する。
私の分担は、江ノ電で江ノ島まで行って、そこから湘南モノレールで大船駅まで出る。
そして、JR横須賀線で鎌倉駅というコースだ。
途中、長谷駅でチェックする班があるので一足先に長谷駅へ行って待っていた。

最後の班のチェックを終えて一緒に江ノ電に乗る。
相変わらず雨は降り続けている。
江ノ島駅に着くと、前に出た班が戻ってくる。
「すごい雨で大変です。
 びしょ濡れになってしまいました。
 海岸でお昼なんて食べられません。
 別の場所を探します。」
意外とお弁当食べられる場所がなく、結構苦労したらしい。

saitani

この記事についてブログを書く
« 言葉で紡ぐ人間の本質 | トップ | 修学旅行道中記4 二日目  »

学級経営」カテゴリの最新記事