私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

イソヒヨドリ Monticola solitarius

2022-08-21 17:26:44 | 鳥類
2022年8月21日(日)

イソヒヨドリ Monticola solitarius オス

20220321

日頃、散歩は家の周りか市内の海岸・川などの水辺。
私の経験では、イソヒヨドリは山深い渓流沿い以外では大概会える。

この日は海沿いを歩いてて、イソヒヨドリの中でも特に「男前」だったから撮影。
お気に入りの写真だ。

となると、メスも一度はきれいに撮ってみたくなるのが人情というもの。

イソヒヨドリ メス

20220324

この日は、干潟周りを散歩してて、逆光でうまくいかず。
しかも、一度もつがいでいるところを見たことがない。

と、近所の荒れ地で・・・メスがいた!

20220407

あまり人を恐れることもなく、納得の1枚。

地味といわれるかもしれないが、こういうデザインも美しいと私は思う。

近くにオスもいて


羽を広げずジャンプする様子も見せてくれて

最初の画像のオスを「男前」と書いたのは、腹部の朱色がね、ちょっと違うから。

ヒタキ科の鳥だから、オスが艶やかで、声が透き通るのも納得。
ちょっぴり騒々しいヒヨドリとは形や大きさが似ているだけで、別の科の鳥。
和名の通り「磯」周辺が生息域だったのに、今では市街地でもよく見かけるようになってる。

数カ月前の記録だけれど
ほんの数日前まで、家にいても毎日美しい鳴き声を聴かせてくれていて
「あれっ!鳴いてないぞ?」と、ふと寂しくなったから、今日の話題にした。
子育て終えて、避暑地へと飛んでったんだろうか?
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ヤガタアリグモ Myrmarachne elongata:アカメガシワの葉の上に

2022-08-19 17:46:42 | 昆虫以外の節足動物
2022年8月19日(金)

ヤガタアリグモ Myrmarachne elongata

20220819  7mmほど

たまには今日撮れたての話題。
初めて意識して見た、細長くカラフルなアリグモの仲間。

いつものゴミ捨てついでの朝散歩中、アカメガシワの葉の上にいて
あっという間に去っていかれたので、画像はこの1枚。

アカメガシワの葉のつけ根には、どうやら蜜腺があるようで、小さなアミメアリが寄ってきている。
そのアリを食べようと、小さなアオオビハエトリもいた。

20220819  4mmほど

たぶん、ヤガタアリグモも餌になる虫をねらって葉の上にいたんだろうね。

また、この葉をホスト(食草)にしているサメハダツブノミハムシもそこそこいる。

20220818 3mmほど

交尾中だから撮影は遠くから控え目に。
このハムシもハエトリグモやアリグモの獲物になるんだろうか?

ところで、アリグモといえば

20220515 5mmほど

全身まっ黒で、アリに擬態して(似せて)いることで有名だ。
ときにアゴが短く腹部がカラフルなやつもいるけど。

20220610

どちらもオスだからアゴが大きく、アリとはちょっと似てないけど、メスはそっくりだ。

でも、今日出会ったヤガタアリグモは何に擬態しているんだろう?
ネット上では「アリに擬態」と書いてあったりするけれど
私が見つけたときは、「あっ!小さなハチ!」というのが第一感!

そこで、あらためて登場させておいて


アリならばムネアカオオアリに似せてるのかなあ?

でも、このアリ、私の家周りで見たことがない。

ハチならばヒメアメバチやジガバチなんかが似てる気がする。

でも、はっきりと翅が見える。

アオバアリガタハネカクシもあやしい。


ま、シロウトの私にわかる訳はないのだけれど・・・

ただ、調べてみて、一つわかったことは
かつて、このヤガタアリグモを見つけ、有毒で有名になった外来種と間違えて
『ヒアリだ! ヒアリだ!』と、自治体に駆除連絡をされる方々もけっこう多かったらしいことだ。
結局のところ、ヒアリの毒もそこそこで(アオバアリガタハネカクシの方がむしろ強い毒)
ヒアリ猛毒騒動もいつの間にか収まってしまってるみたいだよね。

子どもたちの夏休みの自由研究も簡単にできるだろうし
もしかしたら、昨夜の『ダーウィンがきた!』みたいに、家の近くで『新種発見!』なんてこともあるかもしれないよ。
ま、まわりの大人たち次第かもしれないけれどね。

科学技術がとうの昔に私たち人間の理解を越えてる昨今
理論も仕組みもわからぬまま修理もできぬまま
スマホもPCも電化製品も「壊れれば買い替える」しかないのなら
今こそ「自分で見つけ記録して調べてみる」という『博物学』を「民衆の科学」の中心に据えてもいいんじゃないかと思う。
生き物に限らず、化石でも民具でも建物でも食べ物でもマンホールでも、なんでもいいから。

かくして、こんな具合に、アカメガシワの葉数枚だけでも結構楽しめたのでありました。
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ヤマメ Oncorhynchus masou :幼魚をガサで

2022-08-17 17:35:01 | 純淡水魚
2022年8月17日(水)

ヤマメ幼魚 Oncorhynchus masou masou

20220717 体長70mmほど

管理事務所の方に念のための許可をもらって、休憩がてらのガサ。
まだ新しい親水公園、きっと夏休みにはたくさんの子どもたちでにぎわいそうだ。

と、1回目のガサでカワヨシノボリ斑紋型が採れ👇
カワヨシノボリ Rhinogobius flumineus の斑紋型

2匹目をと、もう一度近くの新しい転石の浅瀬で

2回目のガサをしたら・・・あっけなくタモ網に入ってた。
休憩のためのガサだから体をほぐす程度のこと、タモ網も市販の口径40cmほとの安物。

まさか、こんな所で、こんなたやすく採れるとは思いもしなかった。
私は、カワヨシノボリ斑紋型のメスをねらった採り方をしてたのだから、網の左右にいくらでも逃げ場はあっただろうし。

あわてて、撮影に入る。
まず、膝に手作り観察ケースをのせ、親指とともにおおまかなサイズがわかるように


遊泳中を撮りたいけれど、すぐにケースが曇ってしまう。


何度も曇りを拭うから、ヤマメも落ち着かなくて

こんな間の抜けた画像になってしまう。

まるで、村上康成さんの絵本に出てくる『ヤマメのピンク』そっくりだ。
なるほど、この絵本に出てくるピンクも幼魚の体型だったんだ、と感心したりもする。

正面から


背側から

一通り撮影を済ませた。

というのも、たまたまとはいえ
タモ網ガサでヤマメ(サクラマス河川残留型)を採ったのは初めてだったから。
海へと下ってくサクラマス幼魚=スモルト(銀毛ヤマメ・降海型)は、若い頃投網で採ったことがある。
もちろん釣ったこともある。(どちらも許可を得た上で)

で、曇りに四苦八苦していたとき、散歩から戻った知人が「曇らない撮影ケース」を貸してくれ(私はヤマメ幼魚を貸した)
この写真と

最初の1枚を撮ることができたのでありました。

なお、このヤマメ幼魚が在来なのか放流なのかはわからない。
ヤマメ・アマゴ・イワナといった渓流魚は、日本各地で、移入・放流が行われているからだ。
他の地域からの移入なら、地元で長くふれあってる人には、しばらくの間、在来ヤマメとの判別がつくかもしれない。
でも、やがて交雑が進み、いろんな中間形態をもつハイブリットが代を重ねていく。
ましてや、地元の流域で人工ふ化させた稚魚放流ならば、見分けがつくとは思えないもんな。

ま、なんにせよ、所用の疲れがわずか30分ですっかりとれたのでありました。
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サカハチチョウ Araschnia burejana :季節型

2022-08-15 17:12:47 | チョウ・ガの仲間
2022年8月15日(月)

サカハチチョウ Araschnia burejana 春型

20220517 翅長40mmほど

日本全土に分布する。
タテハチョウ科にしては小さな蝶だ。
美しいデザインだ。

5月中旬、カワガラスを観察しようと渓流沿いの県道を散歩中
ウツギの花にたくさんのテングチョウがやってきてて、その中に1頭混じってた。


落ち着きのない吸蜜行動で


飛び回るし回転するし


翅の裏側を撮影しようと


やっと撮れたのがコレ


何せカワガラスを観察しようと川沿いを歩くのが目的だから、そうそうかまってもいられない。

帰宅後も『日付・サカハチチョウ』とだけ記録していた。

ところがある日、私のブログに来てくださる方々の日々のランキングに👇
「やまごん」探索隊?後編:岩屋権現&サカハチチョウ
という2年前の過去記事が入ってて、懐かしさから見直してみたら・・・

20200923
「翅の模様が全然違うやんっ!」てなことに。

2年前、サカハチチョウを撮影した時のことはしっかり覚えてるのに
そのとき『夏型』とまで調べていることは、すっかり忘れてた。
この春出会ったのは、ブログ初登場の『春型』だったとは・・・

あらためて並べてみると

蝶でよく見られる季節型変異の中でも、サカハチチョウの模様の変異は極めて目立つのにね。

春型は越冬蛹から羽化したもので、夏型(秋型も含む)は春型によって産卵され発生した個体たち。
この違いは、それらの個体の脳から分泌される『夏型ホルモン』によって生じるらしい。
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サンインマイマイ Euhadra dixoni +?:殻ごもりたち⑦

2022-08-13 16:46:43 | 他の無脊椎動物
2022年8月13日(土)

サンインマイマイ Euhadra dixoni

20220717 殻径50mmほど

所用を終え、車に戻る途中、山道のケヤキ(?)の葉にひっついてて

その重さに耐えられなくて、枝は垂れ下がっていた。

殻高が相当高いし、軟体部の模様も少し違和感がある。
セトウチマイマイとは違うカタツムリだというのが第一感。

「サンインマイマイじゃないですか?」と知人。
「ビンゴ!」だった。
中国地方と朝鮮半島に生息する樹上性の大きなカタツムリだそうだ。

知人に頼んで枝からそっと降ろす。
アカメガシワの広い葉にのせて・・・
な、なんと驚いたことに、危機を感じたのが軟体部をどんどん出してくる!


私の乏しい経験でいえば、触ったとき殻ごもりするのがカタツムリの習性だと思ってた。
コイツは逆に触ると、こもってたのにドンドン軟体部を伸ばしてくる。
その力もけっこう強い!

と、今度は知人が別のカタツムリを見つけた。

少し小さくて、こもったまま軟体部を出してくれない。

「サンインマイマイとは違う気がする」と私。
「いや同じですよ」と知人。
ならば、並べて撮影しとこうと

色の違いは個体変異だとしても、殻の巻き方の丸みの形が違う気がするからなあ・・・
コイツは、時折見かけるヤマタニシアツブタガイなのかもしれない。

撮影を終え、再びもとのケヤキ(?)の葉に戻して・・・


セトウチマイマイ


イズモマイマイ

念のため、並べておいてみる。

中国地方の大型カタツムリといってもいろんな種類がいることをあらためて思う。
かつて交流が少なかった時代の地域の方言の違いとよく似てるよな。
それくらいカタツムリたちの移動範囲は狭く地域ごとに種分化してるってことだね。

半世紀以上生きてきて、この大型のソフトクリーム状のカタツムリは初めて見たし
身近な自然といいつつ、パンダやゾウ、エスカルゴは見たり食べたりすることがあっても
「サンインマイマイは意識したことがなかった」ことに
あらためて自分の『常識の穴を見つけ埋めていくことが知恵のはじまり』なのだと思った。
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