私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

シロチチブ:釣りました!の巻    釣査93種目

2017-06-19 06:54:37 | 周縁魚
2017年6月17日(土) 東方漁港見聞釣録 その② なのだ。

シロチチブTridentiger nudicervicusである。


やたら茶色っぽいヤツだけど、たぶんそうだ。

最初の漁港からさらに東へ数km。
長く延びた突堤でたくさんの釣り人。
海岸では磯遊びにいそしむ若い親子連れ。
駐車場も広い。

「寄ってくか?」
「ちっちゃい突堤もあるね。」
「古そうな石垣じゃし、やってみる?」
てなことで相棒と2人釣りをはじめた。


私は突堤の先端から、相棒は生活排水路のキワから。
全然アタリなし。
「なんかしらんアタリがあるよお!」 相棒の声。
「ほうか。そっち行くわ!」
「アッ! なんか釣れたあ!」
「どれ、見せてみい! ワッ! シロチチブかもしれん・・・・・・」


「コラ! なんでバケツに水汲んどかんのんや!」 緊急特別水汲み係として活動開始。
「コラ! 触るな! 弱るじゃろうが!」 緊急特別飼育指導主任も兼務。
「コラ! なんで1匹目にお前なんかが・・・・・・」 ここはグッとガマンじゃ。


(たくさんの写真を載せとくことにする。大切な記録だと思うから。)

さておき、このシロチチブ
有明海と瀬戸内海が大きな生息地なのである。
ところが、有明海での生活史については、さまざまな論文が発表されているケド
瀬戸内海のことはあまり発表されていないように思うのである。
「瀬戸内海から得られたシロチチブ」(1996)という論文と
山口県と広島県からの報告くらいなのだ。

しかももっとも詳しく書かれている前述の論文にあるシロチチブの写真は
明らかに間違ってて、アカオビシマハゼなのである。
う~ん?


チチブ属の中でも、ホント地味で、これといったチャームポイントがない。
胸ビレの1番上の軟らかいスジが1本離れてること、
頭から尾に向けてウロコの数が42枚以下であることで
他のチチブ属と区別しなさい、と言われとるんである。

(シロチチブの体色が撮影の時間経過とともに濃くなってるね。)

「老眼の私にはどちらもできんぞ!」
でも、顔つきでなんとなくわかるようになってきたかも・・・・・・

それにしても有明海周辺と瀬戸内海周辺で、似てたり共通してたりする魚たちがたくさんいる。
なんでだろ?
日本列島の歴史をひもといてく壮大なロマンを感じるなあ。


ここで釣れた同じチチブ属のシモフリシマハゼと一緒の観察ケースへ。


「あ~れ~! おやめくだされ! シロチチブ様~!」なんてことをやってるのではない。
このブログだって、ひょっとすると健全なる青少年たちが見とるかもしれんのだ。
「シッ! シッ!」(私の不謹慎な読者サービス心を追っ払う音)

とにかく私のような魚偏愛主義アマチュアには謎だらけの瀬戸内海産シロチチブなのであった。

しかし、よりにもよって相棒なんかに・・・・・・・・・・・・

ひょっとすると彼女は
「瀬戸内海でシロチチブを釣り、たまたま同行者が確認し、ブログで紹介された」
世界初の女性なのかもしれん。(そこまで書けば確かに世界初やろね)

だから多くの釣り人のみなさん、
「わっ! けったいな魚が釣れたわ、ポイッ。」
なんてやらずに、魚の名前や特徴を覚えておいたほうがお得かもしれんぞ?
その魚はまだ誰もが知らない新種の魚かもしれんぞ?
観察ケースも持っといたほうがいいかもしれんぞ?
このシロチチブも多くの釣り人に葬られているかもしれんぞ?

この後、しつこくしつこくアカオビシマハゼ・シモフリシマハゼたちとつきあって・・・・・・トホホ。
                                

       続く。

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