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私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

アジアゾウに・・・:つり橋渡って・消沈編

2017-11-03 07:32:56 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 8日目(2017年8月6日・日) その①

今日は、タイでの採集最終日。
チェンマイの市街を抜け、北東へと進む。
目的地は定かではないまま目指すのはミャンマーとの国境あたり。

上り坂が続く。
「おっ! ゾウの看板あるで!」
「ちょっと寄ろか」
クイッと車を横道へと向ける。

こんな川に


かかったつり橋を


ユラユラと渡って


アジアゾウさんに出会った。


隊長が言った。(博多弁っぽく柔らかい口調に換えた)
「畑ば荒らしゅゾウば捕まえて保護しよる。」 
「慣らして観光んゾウ乗り体験ばしゃしぇるこつで保護ん費用ば稼いどいよる。」

「一生にいっぺんん体験たい。乗っちみるっち、よござす」
「ゾウの細道ばさるく感覚ば味わっちみるっち、よかよ」

私は、即座に何度も強く断わった。
確かに払ったお金でゾウさんの生活はより豊かになるのだろうケド・・・


ゾウさんたちの目を見てると、何となく
「生かされてるケド 生きてない」と思ってしまった。

私は家族・親戚や友達・知人・・・・・・多くの人とのつながりの中で生かされている。
ケド、大好きなこと・やりたいことの中に喜びや感動を味わいつつ、生きている。

こんなこと書くとゾウさんに
「うちらは今、こないな楽な仕事で、おいしおす食べモンをもらい、んんびりと暮らしいやおす」
「勝手なこといわんといておくれやす」なんて、ほんわか京都弁っぽく言われるかもしれんな。


ま、ひどく疲れていたのである。
ひょっとすると、宿賃1泊分の何倍ものお金を支払うのがイヤだったダケなのかもしれない。

ちゃんとチェンマイヨシノボリ:帰路再訪地にて・羨望編  

2017-11-01 18:13:56 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その⑧

ちゃんと成魚に育ったチェンマイヨシノボリである。


隊長がガサで採ったんである。
「うわっ! こんな大きいんおるんかいっ!」 私はとっても驚いたんである。
チェンマイヨシノボリはちんまいのしかいないと思い込んでいたからだ。
なんとなくすっごく羨ましかったのだ。

水中撮影のセッティングを終え、ガサを始めた隊長。
「あかんっ! 全然採れん。代わってえや」 しばらくの後、泣き言をこぼす。
「しかたないのう。予定通り釣れたけえ、ちょっとやるわ」

もう、以下のように十分釣った。


ここは、『幻の伝説・ソコウオ師』と呼ばれた(つまり伝説自体がないのよね)私である。
チャチャッと着替え、考えた。
「流水のある転石まわりは、すでに隊長があばれとるかも」
「流れの緩やかな平瀬の砂地やボサまわりに逃げとるかも」
「何といっても結構疲れとるし、楽な場所でやったフリしよ」

ものの数分後


「採れたでえっ! ちんまいケド」

「なんじゃとお~!」 隊長の心に火をつけてしまった。
再び、胴長をはき、川へと突進なされるのであった。

その結果が、このチェンマイヨシノボリと


大きなメコンヨコシマフクドジョウ(仮称)2尾と


ケフサテナガエビ(仮称)と


見事にいろんな魚たち(釣ってない魚を数種含む)が映る動画なのであった。

そして、ここから一気に私の運はかなたへと去っていくのであった。

7日目終了 (もう3ヶ月も過ぎたというのに・・・・・・まだ終わらんわ。どないしよ)

希少種メコンツマグロニゴイを釣っとった!:帰路再訪地にて・望外編  釣査138種目

2017-10-29 22:00:55 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その⑦

和名がないので勝手にメコンツマグロニゴイと名付けさせてもらった。
学名はディスケロドントス・スクロエデリ( Discherodontus schroederi )というらしい。

コイツの幼魚を釣ってたらしいのである。




てっきりポロプンティウスAくんと思い込んでいた。
ここで釣り上げた中に何匹も混じっていたらしいのである。

隊長のツイッター『Rhodeus(10月14日付)』を見ていたら
Discherodontus schroederi 
背鰭外縁に黒帯が走り、尾鰭は朱に染まる4本鬚の魚。鰓蓋外縁に沿って体側に暗横線が走るのも特徴。先輩は何匹も釣り上げていたが、図鑑によるとタイ北部チェンマイ周辺とタイ中西部の比較的狭い地域に生息するらしい。仮称を思いつかない。
なんてなことが書いてあるではないか! (このツイッター 水生生物とっても詳しくてオススメッ!)

えっ? 私、そんなの釣った?  (えっ? 私が先輩? 単に年だけですがな)
そういえば「背ビレの黒いヤツおるで」みたいなこと言っとったような気もしてきた。

なんと別種だったんかいっ!
あわてて調べ直してみる。
確かにそう言われればそうかもしれんぞっ。
メコン盆地の固有種で、幼魚は渓流の淵によく見られ、数は減ってきているらしい。

あわてて、この流域でポロプンティウスAくんを釣り上げた写真を探してみる。

あかんっ! 3枚しかないわっ!
あんなにたくさん釣ったのに・・・・・・、すっかり油断しとったわ。

といういきさつのもと、「希少種メコンツマグロニゴイ」と名付けたのであった。

ま、いい。
釣査記録が1種増えることになんら問題はないもん。

再度見比べてみる。
ポロプンAくん。 尾ビレのフチにある黒いスジが目立つかな?


私が無知なままに釣ったメコンツマグロニゴイの幼魚。確かに背ビレが黒く、尾ビレうっすら赤くなっとる。


次の日に隊長がガサで採ったメコンツマグロニゴイの幼魚。こうなるとハッキリ別種に見えるわ。


2年目に突入したこのブログ、こうしておマヌケな話からスタートするのであった。

マハシールを遂に釣る!:帰路再訪地にて・丸1年編  釣査137種目

2017-10-28 06:47:31 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その⑥

たぶん、ブルーマハシール( Neolissochilus stracheyi  )の幼魚である。


神の魚と呼ばれるゴールデンマハシールとか皇帝の魚エンペラーマハシールなんてのが、
今、巨大魚・怪魚として、結構多くの釣り人たちに人気らしい。
コイツたちを釣ったぞ! というブログが結構ある。
海外へ淡水巨大魚を釣りにドンドン出かけてんだなあ、と驚いたりもした。
が、私らに巨大魚は似合わんのである。
だから、もっとも一般的なブルーマハシールにしておくことにする。
幼魚じゃわからんしね。

しかもこの時は何も知らんもんで、勝手にアミメニセニゴイとでも呼ぼうと思ってたりした。

成魚は1mをはるかに越える体長なのである。
私が釣ったのは体長10cm程度の幼魚なのである。

(ホント苦労した1匹目)


往路の時に撮影した水中録画をベッドにねそべってダラダラ見てた隊長が言った。
「なあ、焼く前から焼き目がついたような魚がおるどっ! 他にもいろいろおるどっ!」
「そんなん見んでええ。釣れた魚がすべてじゃっ!」
「そんなこと言うて、帰りに寄らんでもええんな?」
「寄る!」
「もっぺんワシもちゃんと水中撮影したかったんじゃ」
「ええいっ! はじめっから何も言わんと好きに寄りゃええがな」
というイキサツがあったのである。

コイツを釣るために再びチェンマイ北部の渓流域に降り立った。


隊長、胴長・撮影道具の準備にかかる。
そんとき私は、すでに釣竿持って川原に立っとる。
「卑怯やでえ~!」と言われようが何だろうがグルテンを丸める。

ポロプンティウスくんとラスボラ・パビアナくんが「うわあっ! エサじゃあ!」と群がる。

釣れんでええ、ちゅうても食うてくる。
入れ食いも良し悪しなのだ。

「水中のぞくと結構ヤキアミメおるでっ! 早よ釣りや!」 隊長の緩めんお言葉。

こうなりゃトコトンじゃ。
宿も最初に泊まったトコじゃし、もう今日はココで終わりじゃろうし・・・・・・

と、数時間が過ぎていく。

1匹目がやっと釣れた時は震えるほど嬉しかったあ。
何度、岸辺にやってきたキレイなゼフィルス(シジミチョウ)と戯れようとしたことだろう。
何度、胴長はいてまだ見たことのない底魚を追おうと悩んだことだろう。
貫き通した自分をほめてやりたかったね。

不思議なもので、1匹釣れると2匹目はアッケなく釣れるもんである。

(お気楽に釣った2匹目)

しかも、コイツの方がキレイなのだ。
でも、感激は薄い。

初恋が美しく思える原理と一緒なのかもしれない。

まあいい。ココの目標は達成したぞお!

さておき、このブログを書いてる今日(10月28日・土)が丸1年。
365日目なのである。
このブログを含めて365回書いてきた。
1日1回の割合になるように最後は調整もした。
1人で手探りで始めたこのブログ。
やってくうちに魚や釣りや自然の好きな方々とドンドンつながるものと思ってた。
各地域のいろんなウオマニアと仲良くなると信じてた。
甘いよね。
未だにコメントもたまにポツリといただいて大喜びしてる有様。
それでも丸1年続けられたのだから、きっと選んだテーマが自分でも楽しかったんだろう。

なんせ、小さい頃から半世紀、日記は1週間も持たずに閉じてきたヤツなのだ。
「どうせ続かんよ。最初楽しくてドンドン書いててもすぐ閉じるヤツ多いで」とも言われた。

ともあれ、とりあえず1年間続いたからね。
本人が一番驚くわな。
ま、これからもボチボチと続けるので、おつきあいのほどよろしくお願いします、なのであった。


少年たちとの良き思い出に:昔懐かし小川にて・邂逅編

2017-10-27 06:39:16 | タイの魚たち
「タイのチンマイ魚捕獲隊」 7日目(2017年8月5日・土) その⑤

ポロプンティウスAくんを釣った。


いや、マカップくんが釣ったヤツかもしれない。
2人で代わり番こして、コイツを釣り続けたのだ。

隊長がガサに出かけた数分後、2人の少年がやってきた。


1人は元気いっぱい、タイ語でナンヤカヤ話しかけてくる。
もう1人は黙って、仕掛けや撮影道具をみつめとる。

「ほりゃっ! 釣れたでえ!」
「ヒュ~ッ! ฉัน ลุง ตกปลาดีขึ้น・・・・・・」
ポロプンA(以下略)を手渡し、バケツを指差すと、運んでくれた。

良い子じゃね、釣らしたるか。
竿を貸すと、何度か失敗の後、やった! 釣ったぞ。

「ผมได้ตกปลา!」 ユルユルととろけそうな笑顔でコッチ見とるわ。

黙って荷物の前で小道具をいじりながらしゃがんでる子にも「釣りせんかぁ?」と声をかける。
ケド、静かに首を振って、バケツの魚いじったり、釣り道具をさわったり・・・・・・

元気のええ子が次々話しかける。
「おじさんの名前は何? 何? 僕はマカップ。 おじさんは?」 みたく聞こえた。
「ヒロシ、ヒロシだよ。あの子は?」 教えてくれないのだ。
沈黙のままなので、チンモくんと呼ぶことにした。


マカップは落ち着かない子だ。
すぐどっかに行ってしまう。
堰の上から
「ヒロシ~! こっち、こっち~! こっちの方が釣れるよ~!」 と叫んだかと思えば、
下流の橋の上から
「ヒロシ~! こっちもいいよお~!」 なんて。


(文に飽きてしまう人用に、隊長がココで採ってきた他の魚の紹介:ストリッカーバーブでしたっけ?)

そんなこたあ、十分わかっとるのである。
私が撮影道具やらなんやらの荷物から離れている間に
チンモくんに「妙な下心が生まれたら・・・・・・」 と疑う気持ちが膨らんできたのである。
「この子らに罪を犯させてはならんわな」
「私らもイヤな思い出にしたくないし、スキは見せんよにしよ」
と、荷物のそばを離れられなくなったのである。

隊長帰還。
うれしそうに採ったドジョウ類の撮影に入ったぞ。
マカップもチンモくんも撮影する様子に興味津々のハズ・・・・・・

(この頃どこでも採れてしまって感激の薄れたローズダニオ)

シメシメ、これでいろんなとこへ好きに行けるわ。
下流へ向かう。

なんてこった!
2人ともついてくるがなっ!

何でかしらんが、私、どこへ行っても子どもたちによくもてるのである。 (精神年齢のせいじゃっ!)
できたらキレイなお姉さんにもてたいのだが、そんなことは夢のまた夢。

「ヒロシ、こうしてみたら? ああしてみたら?」 なんて、マカップにアレコレ言われつつ・・・・・・
ひたすらポロプンAを釣り続けるのであった。

やがて、お別れの時。
「ヒロシ、次はいつ来る? あした?」 なんかマカップの言葉がわかる。
「そうじゃなあ? 次は・・・・・・次は、来年じゃ」 胸をつまらせ、ウソをつくしかない。たぶんもう来ない。

橋の上へと駆けあがっていったマカップたちは立ち止まり、大きく手を振った。
「ヒロシ~ッ!」
「ヒロシ~ッ!」 (おっ! チンモくんも声張り上げたじゃないか!)
「マカ~ップ、チンモく~ん! また来年じゃあ~!」

ずっと心にへばりついてる思い出なのだ・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・ん?

ヒロシ~・マカ~ップ・チンモく~ん・また来年じゃ? (さ、アナタも声張り上げて、ご一緒に!)

『広島カープ、沈黙、また来年じゃ』 (オッサンくだらんことしかホンマよう考えん)

なお、この出来事はノンフィクションですが、都合により人物の名前は仮名にしています。(書かんでもわかるわっ!)