三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

木肌の味わい

2007年06月26日 06時35分06秒 | 住宅取材&ウラ話


先日紹介した岩見沢市での武部建設さんの施工事例の外壁。
住宅を見に行ったあと、カラマツ外壁を乾燥しているところも見学。
切断する厚みと長さは一定なのですが、木の太さやねじれや曲がりに沿って、
不定型な張り方、表情になっています。
まさに自然な風合いが感じられる仕上がりになっていますね。
カラマツの間伐材利用と言うことなんですね。
こういうデザイン的な発見に満ちた素材の活用って、
たいへんすばらしいことだと思います。

いま、諸外国からの木材輸入の先行き不安が大きくなってきて、
北海道の木材を高値で本州大手企業が買い占めてきている実態があります。
永年、北海道の木の素晴らしさをアピールして
実際の住宅建築に「北海道らしい」素材として活用してきた
地元工務店に、地元産材が回ってこなくなっているのです。
お話を聞けば、大量購入で、高値の指し値、という
経済原則そのものの現実が進行しているのです。
まぁ、日本企業お得意の集中豪雨型の投資の実態。
こうした危機感から、地元の山そのものを
工務店のグループで購入・管理しよう、という動きも出てきています。
このままでは、早晩、北海道の森林環境は
破壊的な局面に立ち至る可能性もあります。
こうした実態を、多くのユーザーのみなさんも知っていただきたいと思います。

コメント
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