我が家の棚は、鉢数の割には建国系が少なかったのですが、
この3年くらいの間に、いろんなタイプの建国縞を棚入れしました。
その中には、いわゆる泥建と呼ばれる、ルビー根の出ないタイプの縞もいくつかあります。
その中でも特に気に入ってる一つが、この木です。
大柄でしっかりとした木に、やや淡い色合いの萌黄縞を流します。
ルビー根を出すタイプがきれいなのは間違いありませんが、ごく一部を除いて
ほとんど同質の縞ですから、
泥建の方が、質的に異なるタイプの縞がのバラエティーが豊富です。
ちなみに、カイガラムシが付いてるように見えるのは虫じゃなくて、
墨の部分から出たヤニが粒状になったものです。
ヤニと言う表現は、私が勝手に使っているだけで、イメージが悪いと言われることもあります。
墨とヤニについては、随分前にも書きましたが、墨の部分を人間にあてはめると、
大きなカサブタを剥がした肌のような状態で、薄い表皮細胞の下の真皮の血が透けて見え、
さらに表面が鏡のようで乱反射しないので、周りとは色艶が全く異なって見えます。
そして、その部分は傷つきやすく、強光線が当たると血小板が滲み出て、また小さなカサブタができます。
これを富貴蘭に当てはめたものが、ヤニです。
でも、本当にカイガラムシみたいに見えるので、一応触って確認しました。