最後に新登録についてです。
令和二年度の新登録は
8月に紹介したように、華山と影虎です。
登録審査会は、以前は8月の役員会前日に大阪で行っておりましたが、
昨年からは5月の全国大会で受け付けをして、7月の上野で審査会を行っています。
なお、申請は審査会当日でもかまいません。
事前に申請受け付けを行うことにした理由の1つは、明らかに登録に値しないものについては
審査会までにその旨を申請者に伝えて、審査会に無駄足を運ぶことにならないようにするためです。
10年くらい前だったと思います。
当日わざわざ遠方から新幹線でに乗って3鉢持ってこられたのに、
それは金広錦だったことがあり、大変気の毒だったことがありました。
また登録審査会には3鉢揃えて持ってきていただくことが原則となっていますが、
すでに普及している品種についてはその限りでないと思い、人の負担も蘭の負担も軽減するために、
1鉢だけでいいとか、事前にそれを決める書類審査をしたいと思い提案しました。
また申請がない年には申請を促したり、会として登録する品種を考えたりしなくちゃいけませんから、
5月に受け付けを済ませておけば作業がスムーズに進みます。
逆に申請数が多すぎて三点以上になったは場合には、
1年の登録数は3品種までと決まってますから、
3点に絞る必要があります。
審査会でどれを落とすかなんて決めたくはありませんから、
そうなった場合には事前に次年度に回っていただくとかの調整作業をしたいと思います。
一時期は登録に参加する人が限られて、私なんか予期せぬ品種の登録に引っ張り込まれたこともありましたが、
近年は初めて登録に参加される方も増えて喜ばしいことです。
登録料については、以前は品種のランクによって差があり、
私も最初は「なんじゃそりゃ!」と思ったことでしたが、
やっと一律20万円と統一されました。
エッ、20万は高いって?
まぁ、そう言わずに。5人まで連名で行えますから、1人4万円です。
まだ登録されたことのない方は一度くらいは記念にいかがですか?
高いと思われる方は、寄付金だと思ってくださいね。
ちなみに、登録料が一律となったため、今回の崋山と影虎の上下の順は申請順です。
さて、今回で銘鑑の解説は終わりです。
伝統園芸植物の会として最も重要なことは、大会を開催することでも会報を作成することでもなく、
登録制度と銘鑑の発行だと思います。
日本富貴蘭会には厳格な登録制度と、立派な銘鑑があり、これは大いに誇れることです。
他の会から羨ましがられるような銘鑑を作り続けていきたいものです。