蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

カリガネソウ

2019年10月28日 | 庭の四季


釣糸を垂れたような雄しべが特徴的なカリガネソウです。




















青が基本色で、ピンクは変異のようです。

毎年両方の種をばらまいて、いい場所に生えた苗だけを残して、間引いて咲かしてます。
今年は青が10株くらいに対してピンクが1株しか咲かなかったことから、
ピンクは青に対して劣性形質のようですね。

数年前に四国ガーデンから苗を買って毎年楽しんでいましたが、今年で最後となってしまいました。



親父は子供の頃から盆栽をやってたためか、庭木も盆栽的な姿にしたくて、
自然樹形にしたい私としばしば衝突します。

今日も花芽をいっぱい着けたヒュウガミズキを、うっとうしいから切れと言われ、
腹が立ったため地際で全て切り取ってしまいました。

このカリガネソウもやぶ状に咲くのが気に入らないようで、引っこ抜けと言うものですから、
全て抜き取ってしまいました。

親父も私も気が短いため、喧嘩すると必ずこうなってしまいます。喧嘩するのは庭のことだけなんですけどね。

おふくろは「せっかく咲いちゅうに、お〜のもったいない」と拾い上げて活けてました。



今年はなかなか秋らしくならないですが、柿やツタも色付きはじめ、少しずつ秋へと進んでいます。





























秋らしい柄の鯉は、落ち葉しぐれです。




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苔庭のランたち

2019年10月26日 | その他の蘭


クニガミシュスランです。









の名前で入手しましたが、ツユクサシュスランみたいですね。

アケボノシュスランの親分みないなやつで、模様もない緑一色の大きな葉はいかにも草っぽくて、
ちょっとつまらない感じなのですが、様々な色や模様のシュスラン類の中にあって、かえって異彩を放っています。

それが茎頂の花芽が膨らんだ開花前の姿は、まるで葉っぱの上にソフトクリームが乗っかってるみたいで、
咲く前の姿の方が面白いです。

でも、残念ながら写真を撮ろうと思ってる間に咲いてしまいました。



一転、こちらは花は咲いてるのかわからないくらい小さいですが、葉は年中美しいヤクシマアカシュスランです。







子供の頃から比較的身近で見ることが出来ましたが、はじめて見た時には
南国的な姿とビロード状の葉の妖艶な美しさにたまげたことでした。



こちらはシュスランの仲間ではありませんが、苔庭にピッタリな雰囲気のイリオモテヒメランです。













子供の頃、カンランの自生地でよく見掛けたガクナン





蘭国少年はオオウズラと勝手に名付けてました。



シュスランの斑入りに



ベニシュスランの斑入り



ランとは思えないような葉のアオイボクロ




我が家の温室に初めて足を踏み入れる方はもれなく、この苔庭を見て驚かれます。












そして階段を上がると、富貴蘭のあまりにも世話が出来ていないのにもっと驚かれます。




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シダの谷

2019年10月24日 | 自生地


先々週の週末は親父がどこか山に行きたいと言うので、久しぶりに遠出しました。

親父は高い山に行きたかったようですが、高い山は運転が疲れるので、
自分が行きたいシダの谷に向かいました。

途中で通行規制があり、40分も待たなきゃいけなかったのでミルクを連れて付近の谷を散策していると、
思いがけずヒノキシダの群落に行き当たりました。







子供の頃にシダの自生地巡りしてた頃でもめったに出会えなかったシダですから、
これを見つけただけでも私はかなり楽しかったのですが、親父は全く興味を示しません。

車を走らせ目的地に着いたらちょうど昼になり、シダを眺めながら弁当を食べました。











巨大なリュウビンタイの大群落です。


高知とは思えないような景色で、私にとっては小学時代から何度も通った桃源郷です。

葉1枚の大きさが、縦2メート横1メートルくらいで、手を広げた私よりも大きいです。





私がはじめてここを訪れたのは小学3〜4年の頃で、ちょうどその頃にここに園芸業者が入って、
大株を次々に掘り取って穴だらけになってました。

『このままでは無くなってしまう!』と思い込んだような記憶がかすかにあります。

そこで変わった子供だった私は掘り取られた後に散乱している
鱗片(この表現が正しいか自信がありません)から芽が出ることに気付き、
『これをあちこちに植えて殖やそう!』と無謀なことを思い付きました。

そもそもカンランを採りに連れてってもらってるのに、カンランそっちのけで
リュウビンタイを植えてたように記憶してます。

小学生がやってることですから、連れてってくれてる大人達はほっとくわけにもいかず、
必然的に手伝わされる羽目になっていたと、今では迷惑なことしてたなぁと思えますが、
当時は全くそんなことは気にしてませんでした。

このあたりが、はっきり覚えている私が植えた40年ものの株です。



大人になったら持って帰ろうと思って、掘りやすい斜面に植えてあった数株を4年前に収穫し、
温室の苔庭に移植しました。

その時に外した鱗片をまた別の場所に植えてあった、4年ものがこれです。



今度は掘り取りにくいように、木の根が張ってる真っ平らな所に植えました。

変な子供は大人になってもやっぱり変なヤツです。

ここには他にも色んなシダがありますが、そんな中でも面白いのが、この木登りコシダです。





これが面白いと感じるあなたも、変人の仲間入りですね。


親父は、シダしか見られなくて帰りはちょっと不満足な顔してました。



コメント (2)
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神威と神威の中斑

2019年10月22日 | 富貴蘭(覆輪)


あれから4ヶ月、綺麗に花が咲いたので撮影しました。









先日、神威ってなぜ神威なの?と素朴な質問をされてしまいました。

神威はもちろんアイヌ語からきてるわけですが、具体的にこの品種とアイヌ語のカムイを結び付ける理由はありません。

最初にこの品種を見た時の印象が、躍動感のある葉に流れる白の三光中斑が神々しく見え、
何となく浮かんだ名前が神威です。

キバナノセッコクの神衣も同じ頃に付けた名前ですが、あちらは神秘的な斑と
天女の衣のような色合いから思い付きました。

さて、神威はたまに青葉の子供を生むことがあり、数枚目から遅れて柄が出て来ることもあれば
出て来ないこともあります。

そんな青子2本を寄せ植えにしてたら











青葉から一気に柄が出て、2本とも中斑になりそうな感じです。

秋田に行った木も、確か5枚目までは青葉でした。


さて、もう一度神威の名前についてですが、東海園さんが韓国からはじめて持ち込んだ木が我が家に来て、
名前がなかったので神威と名付けました。

翌年か翌翌年に2本目を買った時にもまだ無名でしたが、その後韓国で越波の名前で登録されたと聞きました。

こっちが先に命名してるし(たぶん)、日本では越波の名前はちょっと・・・と思い、神威の名前で通してます。

ただ、もし日本でこの名前で登録するなら、礼儀として韓国の登録者に事前に話をしておくべきだと思います。

以前古朝鮮の登録の際に、当初は別の名前で登録する方向で進んでました。

別に問題ないじゃん、との意見も多かったのですが、
私は「未登録なら構わないけど、他国とは言え登録品種なのだから、
許可を得る必要があるとまでは思わないが事前に報告くらいはしとくべき」
と、事前報告無しの別名登録には反対しました。

後でちょっと強く主張し過ぎたかなとは思いましたが、最終的には韓国の登録名での登録となりました。

お互い相手の気持ちになって考えると・・・なんて先日もそんなこと書きましたね。










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古都の雪

2019年10月19日 | 富貴蘭(覆輪)


久しぶりの古都の雪です。株立ちはバラバラにしてしまい、
これは基本の三光中斑(二重覆輪)と中透けの寄せ植えです。






我が家ではもうすっかり見慣れた品種ですが、じっくり見ると錦紺冠に白斑が入ったような凄い柄です。











中透けの木は、我が家で出たのはこの木が初めてですが、下葉を見ると、
親から外した時にはまだ中透けではなかったようです。
















さてこの品種、平成27年度に登録なりましたが、東出都からの変化との説には異論があり、
白皇覆輪からの変化との説があります。

だとしたら、まず覆輪の段階から、プロでも見間違うような東出都そっくりに見えるような
変化をしてるはずですから、いつかそんな木が見られる日が来るのではないかと楽しみにしてます。

登録者の私がそんな事を言うと、「はぁ?」と言われてしまいますが、
私にはどこからどう見ても東出にしか見えないので、それが覆された時のことを想像すると
楽しくて仕方ありません。



ちなみにノキシノブは寄せ植えじゃなくて、生えたものです。


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