蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

富士覆輪

2015年08月31日 | 富貴蘭(覆輪)
我が家では大会の懸賞品目によく選ばれるような一般的な品種については、
大体一度も株分けせずに大株にして来ました。
しかし当然その植え替えは手間がかかるため、徐々に毎年は植え替えしなくなり、
かなり傷んだ株もあります。

富士覆輪の大株についてもご多分に漏れずしこたま傷めてしまい、
40本以上立った株が数年前ボロボロになってしまいました。

そのままでは回復は困難だと判断して、八つに分割しました。

これはその一つで、かなり綺麗に回復して来ました。












これは別株









もう一つ










富士錦・覆輪は標準的なフウランの木姿で、乳白の斑と紺性強い地色のコントラストが良く、
古典的品種の中で特に好きな品種の一つです。
中々良い柄では揃ってはくれませんが、自分で楽しむのにはこのくらいで十分です。

大株が傷んだ時にはショックが大きかったですが、素一から中株まで数が増えて、反って楽しくなった感じです。
負け惜しみじゃありませんよ。
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キバナノセッコク『神衣』

2015年08月30日 | セッコク・キバナノセッコクなど
ちょっと地味目で、我が家で一番大きな神衣です。









支柱で真っ直ぐ立てるとあまりにも長いので、軸元だけ立てて、途中から自然に垂らしてあります。

もともと舞鶴や南洲達磨に比べると野趣あふれる品種なので、こんな自然な姿が似合います。



こちらも植え替えしてませんが、すこぶる元気に生長してます。

コケの表面には地衣類のような物体がモコモコしてますが、これだけ生長が良いと、
これが良いのか悪いのか分からなくなってしまいます。

こちらも植え替えてませんが、元気いっぱいです。











でもさすがに来年も植え替えない勇気はありません。
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キバナノセッコク『舞鶴』

2015年08月29日 | セッコク・キバナノセッコクなど


新芽も充実してきた舞鶴です。








舞鶴の林みたいで綺麗ですね。
どれも株立ちになって来て、なかなか見応えがあります。
実はこれ全部、今年は植え替えしてません。もとい、出来てません。





しかしこれを見てると、植え替えは一年置きでいいんじゃないかとさえ思えて来ます。
ミズゴケが分解されるに従い、フミン酸やフルボ酸などが溶出してくるのかもしれませんね。

しかしコケが傷むに従い、水分保持能力は衰えて来るので、水切れに気を付けてないといけません。
鉢の中は根がいっぱいなので、晴れの日はもちろん、曇りの日でも毎日水やりしなきゃいけないくらい、よく乾きます。

暑さも和らいで来たので、これからしっかり陽を採ると、矢は赤く芽先はピンクに染め、
この品種が一年で一番美しい季節を迎えます。








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来年度の新登録決定!

2015年08月27日 | 富貴蘭(覆輪)



和歌山県産の天冴え黄覆輪品種。やや姫葉の中型で、特徴のある泥軸。青根に黄玉(トパーズ)色の根を交える。
木勢は大人しく、柄の継続も良く無いため個体数は少ない。

と言うことで、来年度の新登録は黄玉殿(おうぎょくでん)です。

和歌山県は田辺の大棚、金谷氏が栽培されていたものを、昭和50年頃に工藤翁が入手し、大切に受け継がれて来ました。
当時、巷では富貴殿ではないかとの噂もあったようですが、根色の違いを確認し、棚にあった3鉢全てを工藤翁が買い取られたそうです。
富貴殿の倍ほどの価格だったそうですが、当時は富貴殿はかなり高価なものでしたから、相当な金額ですね。


近畿風貴蘭会では早くから登録されていますが、増殖は極めて緩やかなことは、今日の個体数が物語っています。
今日の西日本の個体は全てこの工藤翁の木に端を発していると言えるでしょう。

一方、東日本の木は、工藤翁が入手される前に、養花園さんが1芽持ち出され、
千葉の宮崎晃氏に渡った木に端を発していると言えるでしょう。


こちらの株の親木が工藤翁が入手された元木で、山採りされた最初の木だと思われます。











基本的には中型であるこの品種が、かつてこれ程のボリュウムとなったことは無く、
120パーセントの大きさと言えるかもしれません。



こちらが宮崎氏が栽培されていた木です。だいぶ前にご紹介しましたね。













親木が養花園さんが持ち出した木そのものです。

あれから1年2ヶ月、株分けした木は美咲園さんと誠香園さんにお嫁に行きました。

艶やかな印象の品種が多い黄覆輪の中にあって、中型でたおやかに弧を描く葉に、
やや艶消のしっとりとした黄覆輪が優しく穏やかに輝く様は、控え目で気品漂う印象を受けます。

私にとっては数ある黄覆輪品種の中で、断トツナンバーワン品種です。
山採りされてからはおそらく50年以上経過していると思われますが、やっと登録に漕ぎ着けました。
登録審査会が終わり、大きな仕事を1つ成し遂げたような気がしてます。



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白海山の根とネナシカズラ

2015年08月26日 | いろいろ


台風の影響で天気が悪いので、今朝の出勤前には暗くて撮影出来ませんでした。


と言う訳で、昨日アップし忘れてた白海山の根です。





変化のバロメーター、シワシワだらけです。
このシワのせいか、根の伸びはやや悪いですが、木は丈夫で良く殖えます。


さて根繋がりで、先日の畑のブドウを撮影した際に撮ってたネナシカズラです。
詳しく観察しなかったのですが、帰化植物のアメリカネナシカズラかもしれません。



10年あまり前におやじが畑の周りの道沿いにコスモスの種を蒔き、毎年綺麗に咲いていたのですが、
最近はまともに咲くことはありません。
根もないネナシカズラがすっかり根付いてしまいました。
このラーメンみたいなやつがそうです。
でもちゃんと白い可愛い花を咲かせます。









別に珍しい植物ではありませんが、都会の方や逆に山間部に住んでる方は見たことが無いかもしれませんね。
アサガオやサツマイモと同じヒルガオ科の植物で、その名のとおり根を持たずに他の植物に寄生して生活します。
姿も奇妙ですが、考え用によってはちょっと恐い生き物ですよね。



私はこれはこれで面白い植物だと思って楽しんでましたが、昨日見たらコスモスもろとも全て枯れてました。
どうやらおふくろが除草剤をかけたようです。

一番恐いのはおふくろだったようです。
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