蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

錦織

2015年11月30日 | 富貴蘭(覆輪)


建国グループをはじめ、秋に色の冴える斑入り品種は色々ありますが、錦織も生長期の白の冴えが衰えるのに反比例して黄色が冴えて来ます。













丈夫で殖えも良いため、最近では交換会でもよく見掛けるようになりましたね。
先日の秋期大会には私も一つ持って行きましたが、自分が出した後に出てきたやつを見てるとまた欲しくなり、
いかんいかん!と自分に言い聞かせて思い止まりました。

好きな品種でしかも株ごとの表情の違う品種は、何鉢も何鉢も何鉢も欲しくなってしまいます。
柿の木に着いてる姿も素敵だよな~なんて想像してしまいますが、まだちょっと早いかな。



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翡翠系寒蘭

2015年11月29日 | 春蘭・寒蘭など




杭州寒蘭の呼び名について明確な定義は見当たりませんが、普通系の寒蘭との交雑と思われる大きく丈夫な品種や、
花弁に白覆輪の見られない品種については杭州寒蘭とは呼ばないといった意見があり、
それらも全部ひっくるめて水晶寒蘭と呼んではどうかと提案して来ました。

その中でも覆輪のある系統は水晶系、無いものにつては翡翠系と呼んでいます。

最初は水晶系と普通系が交雑すると翡翠系になると思い込んでましたが、
もしそうだとしたら水晶系と普通系の混在地域では多くの翡翠系が見られるはずです。
しかし、現地での翡翠系の出現率はかなり低いようです。
さらに九州での交配開花例でもそのような結果は得られてないようです。

どうやら単純交雑説は間違いのようですが、謎が多い程面白いもので、何もかも解明されるとつまらなくなってしまいます。

さてくどくどと書いてしまいましたが、我が家の翡翠系青花の中で一番のお気に入り、翡翠丸です。











我が家では丁度日向寒蘭の紫尾の谷系の良い花が咲いていますが、それをチャボっぽくしたような可愛い花です。

覆輪の無い翡翠系は、水晶系に比べると人気が無いようなので、
まだまだ良い花がいっぱい埋もれているのではないかと期待してるんですけどね~。
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久々の開花

2015年11月28日 | 春蘭・寒蘭など

森の雫です。

神の雫(知らない方はすみません、水晶系の有名品種です。今年は花がいじけてしまってます。)を名付けた時に、
一緒に付けた名前ですが、暫く花を見てなかったので、10年ぶりくらいになります。









神の雫が本咲きすると、神々しく他を圧するかのような存在感があるのに対して、こちらは小さく可愛く、
地味な色合いの花弁に無垢な素舌が印象的です。









苔むした森の木々から滴り落ちそうになっている雫を連想して名付けました。
無点系更紗の中で一番好きな花です。

私の作りが悪いのは間違いありませんが、普通個体よりは明らかに性質は弱いようで、何年経ってもこんな調子です。



次の開花はまた数年後かもしれませんね。


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切れ味抜群

2015年11月27日 | 春蘭・寒蘭など

水晶系寒蘭の素心、天空橋(てんくうばし)です。









細軸を高く上げ、花間を十二分に取り、花首長く、細身で無垢な翠緑色の花を咲かせます。



私にとっては、寒蘭の素心花の中で一番好きな花です。

水晶系の中でもやや遅咲きで、展示会に間に合ったとしても、
開き始めの状態で何日もかけてお江戸まで運ぶと、確実に花型が狂ってしまいます。
その前に花茎が伸びすぎて車に乗せられないことが多いですけどね。



今年は早く咲き始めましたが、高温障害でややいじけた花になってます。











おまけに、コナカイガラは付いてませんがハダニが付いてます。



農薬については人よりちょっとは詳しいので、よく相談に乗ったりするのですが、自分ちのはこんな調子です。


さて27~29日には牧野植物園の寒蘭展が開催されます。
私の知る範囲では、寒蘭が最も素敵に見える寒蘭展です。見たことの無い方は必見ですよ。


コメント (3)
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コナカイガラ

2015年11月26日 | 春蘭・寒蘭など
子供の頃にはカンランの花にカイガラムシが付くなんて考えられないことでしたが、
10数年ほど前からちょくちょくコナカイガラが発生するようになりました。

それでもちゃんと消毒すれば防除出来るのですが、開花直前に慌てて農薬散布することもよくあります。
今年も蕾が横を向きだしてから気が付いて慌てて消毒しました。

いつも使ってるモスピラン水溶剤が切れてたので、それよりもずっと新しい薬コルト顆粒水和剤を散布してから見てなかったのですが、
咲き始めてからおかしな花が多いことに気付き、よく見てみると全然死んでませんでした。











コナカイガラと言っても種類は沢山いて、どれにも同じ薬が効くわけではありません。
でもまさかモスピランが効いてコルトが効かないなんて思いもしなかったので、大失敗です。

たぶんコルトも成分的には効くと思うのですが、コナカイガラの体表は撥水性の粉まみれなので、
展着剤を入れない場合には浸透性のないコルトは効果が低かったのではないかと考えられます。
モスピランの方は浸透性があるので、効かせやすいのだと思います。

使う前にちゃんと考えればよかったのですが。

3分の1程がコナカイガラにやられてしまいましたが、実はそれより酷い失敗は、先月温室を丸一日開け忘れてしまったことです。
晴れの日だったため、温度計は45度まで上がってました。

温度計は温室の北の方にあり、その周辺はまだ正常な花が咲いてますが、南の方はもっと高温になっていたのでしょう、
花はいじけたりムラムラになってしまいました。








でも関東では来月第2週に開花時期もぴピッタリなようで、展示品はしっかり揃いそうでほっとしてます。
あ、上野の水晶寒蘭展のことです。

そんな訳で、今年は早くから水晶系が咲いてはいましたが、
紹介出来るような花がほとんど無く、遅くなってしまいました。
明日からは少しマシな花も紹介しますね。

来年は開け忘れても大丈夫なように、換気扇を付けようと思います。
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