蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

天仙と翠仙錦

2014年12月30日 | 富貴蘭(縞)

今日は徳之島産の縞、翠仙錦(すいせんにしき)とその覆輪、天仙(てんせん)です。

まずは翠仙錦。



山採りされた時には源平気味な木で、すぐに覆輪を生んだため、縞の木は無くなってしまうのではないかと思ったりもしましたが、
数は少ないもののちゃんと存在しています。
この株は覆輪も生んで、品種説明にいい感じの株になってます。









長大な直刀葉で、あまりゴツさはなく、覆輪になると白っぽい翠宝のような雰囲気となります。





次は天仙です。
この株は友人のを預かって作ってますが、そろそろ株分けしてもらわないと、植え替えが大変です。






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黒牡丹黄縞(四)A

2014年12月27日 | 富貴蘭(金牡丹・黒牡丹)


今日は黒牡丹黄縞(こくぼたんきじま)(四)Aです。
仔は黄牡丹錦と言うべきなのかもしれませんが、親系統が異なるため、一応この名前にしてます。



親木はずいぶん前に徳島の四国山草園さんに分けてもらった大型の黒牡丹です。
山草園さんとこで後冴えの地味な黄縞を生んだ系統で、そのタイプが出てくれるのを期待して、もう15年ほど栽培しています。
なかなかいい柄が出ないやと思っていたところ、突然鮮明な黄縞の仔が!しかも2芽も!











また良く見ると親の黒牡丹にもちらちら地味な縞が出ていました。





こちらが元親株です。



この系統は黒でも見映えがするため、何鉢も交換会に持って行った記憶があります。
変化が起こる時には兄弟同時期に起こることも多く、どこか嫁ぎ先でも出てるかもしれませんね。


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錦織

2014年12月25日 | 富貴蘭(覆輪)


今日は和歌山産の錦織(にしきおり)です。



今なら「にしこり」と読む人も多いかもしれませんね。彼のおかげで一躍メジャー入りしました。



この株は以前紹介した木ではなく、我が家で一番大きな株です。





















いい柄でそろった、お気に入りの株です。
最初に採取者の柿本さんから譲っていただいた木を一生株分けしないで作ろうと意気込んでましたが途中で傷めてしまい、
株分けした一部がここまで回復しました。

株立ちもある程度以上になると植え替えが大変だし、どうしても傷みやすくなってしまいます。
この株もある程度で割らねばとは思ってますが、まだもう少しばらくは大丈夫でしょう。



さてこの品種は発見場所、年月日、採取者まではっきりしているのに、
登録の際にはアマミだと言い張る人がいたり、
つい最近は洋ラン交配だと聞いて信じてる先輩がいたりと、
世の中には不思議な話しが転がってます。

皆さんも噂話を簡単に信じないでくださいね。



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真月

2014年12月24日 | 富貴蘭(虎斑・腰斑・曙斑)


今日は宮崎産赤軸腰斑品種の真月(しんげつ)です。



大まかに分ければ虎斑になるんでしょうけど、この軸色は唯一無二の芸ですね。
この品種をはじめて見たら、言葉を失うようなインパクトと美しさです。






私も初めて見た時から素晴らしい品種だと思うと同時に、種を蒔けば全部これになるだろうと思い、
あまりにも高価であったため購入はしませんでした。

最近の実生情報には疎いですが、実際はどうなっているのでしょうか?


この木は一昨年だったか讃歌さんちに遊びに行った際、今さら買うのもなんだから頂戴とおねだりしたものです。





大事にしてますよ。
もう子供は友人に頂戴と言われてますから、春には次へとバトンが渡ります。


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滲みベタの魅力その2

2014年12月22日 | 春蘭・寒蘭など

昨日の続きで、先ずは百花(ももか)です。
無点に滲みベタという特異な花です。



花弁も舌も同じ色合いで、真っ白に咲いた豊雪に赤ワインを吸わせたら、こんな色になりそうですね。







少々無理をして開花させて展示したため花には元気がないですが、それでも気品と緊張感の中に可愛さが光ります。
上野出張のため、開く前から昨日まで、2週間近く暗い場所にいたのに、この発色ですから凄い紅花だと思います。







水晶系の優れた紅花は、控え目で気品のある女性をイメージします。



次は小紫(こむらさき)です。
上野から帰って来たら咲いてました。数年ぶりの開花です。



滲み部分が優しい色合いで可愛い花です。
滲んでると言うよりは、酔っぱらってるような感じで、これから日を追うごとに色がのってきます。
滲みベタの中では一番好きな花です。









日本寒蘭のベタ舌にも素晴らしい花がたくさんありますが、それらは舌点が寄せ集まってベタ状となったもので、
水晶系滲みベタはまたひと味もふた味も違う魅力を持っています。そのうち寒蘭界の人気者となるのではないでしょうか。
でも殖えるのは遅いし、数十年後でしょうかね。





舌のにぎやかな花が続いたので、最後にすっきりした花を一輪





コメント (2)
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