横綱と八重衣のF2でしょうか、両方の血が入ってるようです。
大きく湾曲する葉姿は、大波青海を彷彿させますが、付けは月形です。
八重衣は安価な品種ですが、八重衣柄と呼ばれる独特な白散斑縞は非常に美しく、
この品種の躍動感が、さらにそれを引き立てています。
さてこの品種、購入時のラベルは「横綱白縞」でした。
「横綱白縞」という名前は、本来は横綱の芽変わりに対して使うべきなので、
実生、ましてや他の品種の血が入ったものに対しては使うべきではありません。
と、私は思うのですが、以前雑誌の品種解説で「〇〇実生の縞」と連呼したら、
「いちいち実生実生って書くなよ!」とあの人に言われてしまいました。
まぁ、いろんな考え方があるので、個人で楽しむには好きに呼べばいいのですが、
実生品種の登録の際には、「〇〇の縞」でOKってことには、まずなりません。
また、この株には銀の雨と名前を付けましたが、仮にこれを登録しようとすると、
おそらく他にも存在するであろう、実生兄弟の存在が問題となります。
一般に、この手の実生品種の名前は、個体名ではなく系統(グループ)名として
付けられることが多いと思われますが、そう受け止めていない方も多いかもしれません。
また、似てるとすぐそのラベルを立てる方もいて、個人で楽しむ分には問題ありませんが、
それが流通すると、後々混乱の元となります。
そもそも、今の富貴蘭界は、あまりにもラベルの名前に頼り過ぎているように感じます。
と、普段思ってることを、偉そうに書いてみました。
因みに、この名前はブログ用に、この個体に付けた名前です。