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蘭の国から

富貴蘭を中心に我が家の植物栽培や自生地紹介等など

こんなとこにキバナノセッコクが

2019年04月12日 | 自生地


先日、後輩の伊藤くんの助手席にふんぞり返って話しながら走ってる際、
我が家の温室の階段の頭上に吊ってるキバナノセッコクの話題になり、
「どんなとこに生えてるんですか?」と聞かれ、

「柿の木とかによく着くけど、コンクリートの擁壁なんかも好きで、
意外とそっちの方が見かけるかも。」

「へぇ、鬱蒼とした森の中にあると思ったら、意外です。」

「ちょうどこんな用水路の壁とかでも、
局所的に条件のいいとこなんかだと生えるよ。」

「あっ!いまのとこなんかいい感じ、ちょっとバック!」



本当にありました。


























「あんなスピードで走ってて見えたんですか?」

「いや、見えてはないけど、あるかもと思っただけ。」

「どこが他の場所と違うんですか?どうして?どうして?」

と後輩はランに興味があるわけではないのですが、
目の前でマジックでも見せられたかのように不思議がってます。

「陽当たりと湿度が重要だけどそれだけじゃないし、
見付ける時には見えるよりも感じるんよ、まぁ空気感かな。」

「・・・それってカッコ付けてません?カッコ良すぎ〜!」

って彼はハイテンション。

とりあえずブログ用に写真を撮って帰ろうとすると

「え?採らないんですか?」

「採らないよ〜普通のはいらないの。欲しいのは変わってるのだけ。」

「え〜!これって高いんでしょ?」

「まぁ、買うとなるとそこそこするけど、
普通のはもらったやつがいっぱいあるからもういらない。」

「え〜もったいない。」

「いるならちょっと採ってけば、美味しくはないと思うけど、干したら漢方薬になるよ。
ミャンマーではこのデンドロビウムの仲間が天然バイアグラとして高値で取引されてたから。」


「・・・いりません。」


















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東京山草会高知県支部

2018年12月03日 | 自生地



私は東京山草会に所属してますが、遠方会員のため毎月の例会には
めったに参加することができません。

次に参加できるのはいつのことかと思ってたところに、
今回東京からIくんが仕事で高知に来るということで、
牧野植物園にいる会員2人と一緒に我が家に集まって
高知支部会を開催しました。


久しぶりのファイヤー



当然のように、夜中まで植物談義に花が咲きました。


翌日は手近なとこで自生地巡り。

Iくんはキバナノセッコクの自生地を見たことがないとのことで、
吉良川の御田八幡宮に行きました。







ボウランの自生地として、県の天然記念物に指定されてますが、
キバナノセッコクも沢山あるし、フウランの塊も見られます。


ランではないけど、マツバランはかぶりつきで見られます。




昼は吉良川でお気に入りの店「玄(くろ)」で刺身定食を食べて



季節外れのかき氷も食べて、次はクモランを見に行きました。


クモランはあちこちで見かけますが、ここでは気持ち悪いくらいの密度で見ることができます。








2本の梅の木には、他にもカヤランやオオバヨウラクランが









そして今回、思いがけないものに出会うことができました。


カンランの自生地では小さい苗があちこちで見られ










機嫌よく山を下りてると、ちょっと大きいからシュンランかな?と思える個体が。



でもひょっとするとカンランかもと思い近付いてみると




ななんとなんとなんと・・・なんと






つつつっ・・蕾が!

(@_@)






山でカンランを見るようになってから50年近くになりますが、
こんなことは初体験です。

そもそも今回の来客がなければ、この時期に山に入ることはなかったので、
偶然と幸運が重なった奇跡です。


開花まで2〜3週間といったところでしょうか。



ボケてますね。

開花した頃にまた撮影に行くので、次回はしっかり撮ってきます。

その間人に見つかりませんように、イノシシに掘り返されませんように、
シカやウサギに食べられませんようにと、祈りながら山を降りました。

おっとこんなとこにも



踏まれないでね。




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フウランの赤ちゃん

2018年09月20日 | 自生地



夜は秋風が感じられるようになりましたが、まだギリギリ泳げると思って、連休は川に行ってました。

泳げて、バーベキューのできる場所を見付けて車を停めると、目の前にいい感じの木が。






見えにくいですが、フウランが着いてます。


その下の橋の欄干を見ると、ぽつぽつと赤ちゃんが着いてました。

















すくすくとは育ってなくて、頑張って生きてる感じです。

川はちょっと冷たかったけど、まだ大丈夫。でもミルクはすぐに寒くて震えてました。

ミルクは泳ぐのも洗ってもらうのもぜんぜん楽しみにはしてなくて、バーベキューの肉だけを楽しみにしてます。










川岸の木には何やらいっぱい着いてる感じでしたが、
いいものが着いてて欲しくなったらいけないので、覗かずに帰って来ました。











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エビネの自生地

2018年04月15日 | 自生地


昨日からの激しかった雨も早朝にはあがり、青空がのぞくと
親父が「どこか行いたいなぁ、行かんやろか」と私には直接言わずに、
お袋に「お前が聞け」といつものように言ってるのが聞こえます。
休日は私が忙しそうにしてるため、親父は決して自分からは言いません。
わがままを言ってると思われたくないようで、子供みたいです。

仕方ないなぁ、ってことで出かけましたが、実はちょうど子供の頃に毎年花見に行ってた
エビネの自生地を見に行ってみたいと思ってたところでした。

でも植え替えも出来てないのに、山に遊びに行くなんて・・・と諦めてたとこでしたから、
渡りに船でした。

そこは高知県東部では最大級のエビネの自生地で、
茶から緑の花色に、舌は紅から白・黄まで様々な花色が咲き乱れ、
クマガイソウやコケイラン、ナツエビネなども混生する桃源郷です。


でも40年前の話です。

そのままの状態で残ってるなんてあり得ないよな〜でもひょっとしたら、
なんてワクワクドキドキしながら向かいました。

40年前は我が家に自動車がなかったので、親父かお袋のバイクの後ろに乗って、
1時間あまりかけて毎年通った、懐かしい思い出の場所です。

さて、覚えてるつもりが迷ってしまい、3人でカンカンガクガク、やっとたどり着きました。


ところが

10メートルくらいの幅で、100メートルほど帯状に生えてた場所は完全に伐採され、
林道が通ってしまってて、愕然としてしまいました。





でも昔とった杵柄で、あの木の下にあるはず!と吸い寄せられるように歩いて行くと、
懐かしい姿に出会うことができました。













私にとっては、どんな名品よりも素晴らしい花です。



辺りを見回してもこれっきりでしたが、かなり離れた場所にぽつんともう一株。








ここは陽が当たりすぎて乾燥し、周りには草もあまり生えてなくて、そう長くはもたないと思われましたが、
簡単に移植も出来ないため、木の枝を集めて遮光してあげました。






たくさん結実しかかってましたから、もっと条件のいいところに種を飛ばせますようにと願って、
帰路につきました。

私の桃源郷は壊滅してましたが、微かな希望が残ってて、満足な休日でした。








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カンランの自生地

2018年01月14日 | 自生地


正月休みには毎年必ずカンランの自生地を覗きに行ってます。

私にとってカンランは特別な存在で、自生してる姿を見るだけで癒されるというか、ワクワクします。

今年は一昨年行った山に登ってみました。



まず前回何本もまとまって生えてた場所を覗いてみましたが、こんな状態になってました。










昔なら、「あ〜ホルモン(ライゾーム)を掘り返されてる!」と思うところですが、
これはイノシシが掘り返した痕です。

カンランが生えてたと思われるところがことごとく掘り返されてるようです。

ということは、たまたまではなくてカンランを食べるために掘り返してるようですね。
地下のホルモンは炭水化物の塊ですから、自然の摂理としていたし方ない事です。









あっちもこっちも掘り返されてましたが、めげずに新たな芽も出てました。



さて、今夜は牡丹鍋にしようかな〜なんて思いながら山を降りました。


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