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技術の進歩と社会の進歩のギャップ

2022年03月30日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。 落雷抑制の松本です。

 以前、情報配線関連の仕事をしていました。 その頃、業界の仕事で知り合った方が、未だに現役で弊社を訪ねて来てくれました。 仕事の上では大きな関りは無かったのですが、彼はケーブル・メーカー、こちらはコネクター・メーカでたまに言葉を交わした程度の付き合いでしたが、15年ぶりの再会でした。互いに共通の知人がいて、その方の消息を尋ねると、「松本さんがこの業界で活躍していた頃の方で、未だに現役の人は一人もいませんよ」とまるで浦島太郎なのですが、私がこの情報配線の業界から現職に転身したのは、13年前ですが、情報配線の業界はやはり予想した通りの展開になっていました。自分の業界の技術がどのように進歩するであろうかの予測は常にすべきです。 15年ぶりの業界の方との話でも十分についていけました。 その後の業界の実際の様子など聞けて楽しい再会でした。

 技術の発達と社会での需要とは大きなギャップがあり、その頃の業界では、メタル・ケーブルの分野での高速通信を競い合っていたのですが、無線の拡大、光ケーブルなどで、メタル・ケーブルの活躍の場所は小さくなり、消えてしまった競合相手もいたり、技術の分野で主流であり続けることの難しさを再認識しました。 技術的な優位性がかならずしも営業上の優位性にはならないのです。 技術の優位性だけで突っ走っていても、お客様というか社会が違う方向に向かってしまい、気が付けば「ボッチ」という状況になってしまうのです。

 私がLANの黎明期でその配線システムを担当していた約30数年前、当時、勤務していたI社は非常に技術的には保守的で4/16Mbps程度の速度の伝送を行うケーブルにも二重シールド付を推奨していました。すると、もっと簡便なUTP(シールド無し)で10Mbpsのイーサネット(10Base-T)に市場をを席巻されてしまいした。 その後、LANの技術は、100Base-TX, 1000Base-T と進化し、信号レベルも微細な信号になり、最近では10Gbase-T にまでなると信号のレベルは初期の 10Base-Tの1/1000 程度のものになってしまいます。 I社時代から私は、シールド派でして、20年前には大げさと言われたシールド・ケーブルでなければ最近の1000Base-Tや10GBase-Tは安定的には稼働できないであろう時代になりましたが、当時は大げさであるという理由で苦戦しました。 今、30年が経過し、ようやくシールド・ケーブルの実力が認められる時代になってきたようで、嬉しく思いますが、残念ながら10Gを必要とする環境にはなっていないようで、ここでも技術の先行のし過ぎがあるようです。 エンジニアは周囲の需要を見ないで、技術を進めてしまう。それが世の為であると信じ込んで。。。そういう伝統的な欠点だけは受け継がれているように感じました。 しかし、こんな微細な信号で通信を可能にした開発者の方々の努力には敬服いたします。

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