こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。
この数年で心に残る1冊のトップになりそうな内容です。私、子供の頃からジェットエンジンは大好きで、当時は今ほどの情報がありませんでしたがそれでもエンジンの内部構造の概略は分かりましたから、それを元に自分で圧縮機やタービンの段数や軸数を増やすなど、意味も理屈も分からないまま想像の世界で幾つものジェットエンジンを作っていまして、お絵描き帳の中身は殆どジェットエンジンであった時代もありました。それは今でも引きづっていまして、ジェットエンジンを載せた飛行機、艦船、戦車など大好きです。
この本は、エンジン単体の話しもさることながら、そのエンジンを採用した機体、飛行機の話しと共に解説されています。子供の頃に憧れの的であったF-104 のエンジンJ79,その民間型エンジンを搭載したコンベア CV880,CV990 などの往年の名機は、毎週のように通っていた羽田空港で黒鉛を吐きながらスゴイ騒音で離着陸していたのを鮮明に記憶しています。当時はジェット機で海外へと言うのは夢のそのまた夢の話でした。
F86 の J47, センチュリー・シリーズのJ57, J75, J79, ジャンボのJT9D など興味の無い方には意味の無い英数字の羅列になってしまいますのでこの辺りで止めておきますが、ビートルズの曲名の羅列を見ただけで楽しくなるのと同じようにエンジンの形式名を見ているだけで話しが弾んでしまうと言うのも今で言う「オタク」の世界です。
本書は単に、ジェットエンジン・オタクに昔話を提供しているのではなく、ジェットエンジンの国産化に携わってきたエンジニアの幅広い考察で機体まで含めて産業技術史としての視点から、ジェットエンジンと航空機がどの様に発達してきたかの歴史の教科書でもあります。この本の著者はIHIで活躍されてきた元エンジニアさんなのですが、エンジニア諸氏にありがちなのは専門性を高めるが故に幅の狭い専門性に陥り易いところを世界のジェットエンジン技術、世界のジェット機の発展にまで視野が極めて広いのです。これは誰にでも言える事ですが、自分の属している産業の歴史、そこで使用されている技術の変遷を語れるようになる事を目指すべきです。何故なら、現在も将来も、過去からの積み上げです。過去の技術を知らずには現在の立ち位置も明確にはできません。著者の石澤様には、今までのご経験をこのような分かり易い読み物で伝えて頂けた事に感謝したくなる名著です。
〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町24番地8
SOHOステーション703
落雷対策専門の株式会社落雷抑制システムズ
電話 045-264-4110
公式サイト http://www.rakurai-yokusei.jp/
Eメール info@rakurai-yokusei.jp
この数年で心に残る1冊のトップになりそうな内容です。私、子供の頃からジェットエンジンは大好きで、当時は今ほどの情報がありませんでしたがそれでもエンジンの内部構造の概略は分かりましたから、それを元に自分で圧縮機やタービンの段数や軸数を増やすなど、意味も理屈も分からないまま想像の世界で幾つものジェットエンジンを作っていまして、お絵描き帳の中身は殆どジェットエンジンであった時代もありました。それは今でも引きづっていまして、ジェットエンジンを載せた飛行機、艦船、戦車など大好きです。
この本は、エンジン単体の話しもさることながら、そのエンジンを採用した機体、飛行機の話しと共に解説されています。子供の頃に憧れの的であったF-104 のエンジンJ79,その民間型エンジンを搭載したコンベア CV880,CV990 などの往年の名機は、毎週のように通っていた羽田空港で黒鉛を吐きながらスゴイ騒音で離着陸していたのを鮮明に記憶しています。当時はジェット機で海外へと言うのは夢のそのまた夢の話でした。
F86 の J47, センチュリー・シリーズのJ57, J75, J79, ジャンボのJT9D など興味の無い方には意味の無い英数字の羅列になってしまいますのでこの辺りで止めておきますが、ビートルズの曲名の羅列を見ただけで楽しくなるのと同じようにエンジンの形式名を見ているだけで話しが弾んでしまうと言うのも今で言う「オタク」の世界です。
本書は単に、ジェットエンジン・オタクに昔話を提供しているのではなく、ジェットエンジンの国産化に携わってきたエンジニアの幅広い考察で機体まで含めて産業技術史としての視点から、ジェットエンジンと航空機がどの様に発達してきたかの歴史の教科書でもあります。この本の著者はIHIで活躍されてきた元エンジニアさんなのですが、エンジニア諸氏にありがちなのは専門性を高めるが故に幅の狭い専門性に陥り易いところを世界のジェットエンジン技術、世界のジェット機の発展にまで視野が極めて広いのです。これは誰にでも言える事ですが、自分の属している産業の歴史、そこで使用されている技術の変遷を語れるようになる事を目指すべきです。何故なら、現在も将来も、過去からの積み上げです。過去の技術を知らずには現在の立ち位置も明確にはできません。著者の石澤様には、今までのご経験をこのような分かり易い読み物で伝えて頂けた事に感謝したくなる名著です。
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