雷ブログ

落雷抑制システムが運営するブログ

米国特許が2件取れました

2022年06月20日 09時00分00秒 | 雷日記

こんにちは。 落雷抑制の松本です。

 球形の避雷針(避雷球)に続いて水平型避雷針と従来型の避雷突針を抑制型に変換し、なるべく落雷を呼び込まないように転換させる方法について米国の特許が認められたとの連絡を受けました。 米国の特許は、これで3件目ですが、同じ時期に中国や欧州にも特許申請をしているのですが、進捗が遅いのです。 その中でも欧州の分は腹が立つのは、いわば、申請窓口に並んでいるのですが、この窓口に並んでいるのを継続しているだけで費用が発生するのです。 自分の処理が遅くて窓口に待ち行列が発生すると、そこに並んでいる人からも「待ち料金」を取るとは、己の非効率をお金に変換する上手な商売です。 

 水平型は、高層ビルの屋上付近への落雷で外壁が壊れる事故が多々あるのですが、それを防ぐために開発しました。 最近の建物では、回転球体法に従い、ビルの屋上周囲に「棟上導体」と呼ばれる線を配置し、そこに落雷を誘導しようとしています。回転球体法の理屈から言えば、棟上導体は、回転球体に接するように外壁の面になければならないのですが、外壁面と同じように取付ければ、何年後かに棟上導体が経年劣化で落下するのを恐れ、屋上の内側に敷設しています。その結果、落雷は棟上導体ではなく、建物の外壁を直撃し、外壁の一部が地上に落下する事故が発生します。 この事故について、ゼネコンのエンジニアさんと話をしたことがありますが、ゼネコンさんとしては、建築基準法に従って建物を作り、お客様に引き渡し、お客様の所有する建物がたまたま自然災害に遭ってもそれは建設した自分たちの責任ではないとのことで、私も責任問題についてはその通りと思いますが、何故、そのような事故が発生しないようにと挑戦しないのかが問題であると思います。 エンジニアの使命は、会社の利益ではなく、社会課題の解決に挑戦すべきだからです。 この水平型は、それを防止できる手段の一つなのです。

 もう一つの特許ですが、避雷設備というのは保護しようとする建築物よりも高い所に取付けますが、例えば五重塔の近所にそれよりも高い鉄塔など立てたる事は美観の上からは認められない事でしょう。 五重塔の屋根には、宝寿/水煙/九輪などで構成される金属の飾り物が避雷針のように用いられ、接地されているのですが、そのような建物を保護するには、まず第一に接地抵抗を低くし、そこに落雷しても問題なく雷撃を地面に拡散できるようにしなければなりませんが、十分低い接地回路を用意するのは非常に費用がかかります。TV局の放送用鉄塔の接地など億円単位の費用をかけてでも対処しています。 ただ、場所的な制約もあり、そのような接地を確保できるかという現実的な制約もあります。 そういう場合に使える一つの手段として考案したのが、この特許です。 アイデアはあり、製品化も簡単なのですが、難点といえば、痛い目に遭うまで、自分にはそのような災害は降りかからないであろうと想定している方が多い事です。 宝くじには当たるかもしれないが、落雷事故には遭わない。。。であれば良いのですが。。。

〒220-8144  
神奈川県横浜市西区みなとみらい 2-2-1
横浜ランドマークタワー 44階 4406
落雷対策専門の株式会社落雷抑制システムズ
電話 045-264-4110
公式サイト http://www.rakurai-yokusei.jp/
Eメール info@rakurai-yokusei.jp

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 海外からの引き合い | トップ | FBI vs 警視庁捜査一... »
最新の画像もっと見る

雷日記」カテゴリの最新記事