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深海調査研究船「かいれい」で無人探査機「かいこう」を見てきました。 その1

2014年09月09日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

追浜を出港してから4泊5日で塩釜までの航海の途中、3回の潜水調査を見学しました。写真は、「かいこう」をAフレーム・クレーンで船外に押し出し、海面に投入する直前の写真です。



「かいこう」は、「ランチャー」と「ビークル」の2つの部分が2階建てのまま海中に投入されます。 その2つの合計空中重量は約10トン。 ですから、母船からのケーブルだけで吊り下げるには重すぎるので、海中に投入するまでは別の鋼索により吊り下げられています。これを船尾にある「Aフレーム・クレーン」と呼ばれるクレーン【青い部分】で吊り下げ、船尾から外に出して海中に沈めます。その後は太さ約5cm程度の「一次ケーブル」から電力の供給と制御信号が伝えられます。「一次ケーブル」は、母船である「かいれい」から「かいこう」のランチャー部分までなので「一次」、ランチャーの中にはビークルまでの「二次ケーブル」がドラムで巻かれていまして、一次ケーブルは1万m、二次ケーブルは数100m分がランチャー内部のドラムに巻かれています。

<一次ケーブルのドラム>


浮上して来る時にもこのケーブルにより引き揚げられて海面付近まで上がってきます。しかし、海中に投入する時と引き揚げるのキモとなるのは「ローラ・ガイド」と呼ばれる部品です。

<ローラ・ガイドの引き揚げ>


「ローラ・ガイド」は、約1m位の筒状の部品で一部が蓋のように開いてその中に「一次ケーブル」を納める形で「かいこう」が海中にいる間は常に「一時ケーブル」はこの中を通って巻出し/巻上げされます。「ローラ・ガイド」の役割は、ここにあるあるフックで「かいこう」を吊るし、空中での重量を支えます。「かいこう」と共に10m近い深さまで海中に一緒に入り、その後、「かいこう」を切り離し引き揚げられます。一次ケーブルは、「かいこう」が海中にいる間、常にその中心を通り抜ける形になっています。

「かいこう」を引き上げる時には、「かいこう」のランチャーとビ-クルが合体した形で水面下数mまで浮上してくると、そこに「ローラ・ガイド」を落とすと今度は、「一次ケーブル」がガイド役になり所定の場所に落ちますから「かいこう」と「ローラ・ガイド」が固定され、その後はローラ・ガイドの鋼索が「かいこう」の重量を支え手引き揚げられます。

この「ローラ・ガイド」ですが、「かいこう」の空中での重さを支え、次に海中で切り離し、そして再度、海中で「かいこう」と結合する重要な部品です。この方式、投入までの手順が複雑すぎますが、どうにか質の高いクルーで支えられている印象でした。潜水する機器を母船から投入する方式はいくつもあり、母船とセットになりますが、設計する方のアイデア勝負、一番面白いところです。いずれも期間や費用などの事情がある上でのことなので、どれが一番とは言い難いのですが、潜水艦救助艦「ちよだ」では、艦の中央部に大きな穴が開いていて、その上に設けられたクレーンで下げるなど、興味深い方式が多々あります。

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