雷ブログ

落雷抑制システムが運営するブログ

「ゼロエミッション船」 船用アンモニア燃料

2020年12月22日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは。 落雷抑制の松本です。

 アンモニアと言えば、虫刺されに効く臭いの強い液体ですが、分子式がNH3.炭素を含まず、水素は豊富ですから、良き燃料にもなり、私が子供の頃、B52爆撃機の主翼にぶら下げられた有人のロケット機X15のロケットには無水アンモニアが推進剤として使用されていました。 この飛行機は50年を経た今でも有人飛行機の最大速度、最大到達高度の記録を保持し、米国の宇宙開発の基礎となる研究に貢献し、あの月面に初めて到達したアポロ11号のニール・アームストロング船長もX15の乗員でした。 という事で、飛行機つながりで、アンモニアが燃料になることは知っていましたが、これが今度は船で使われそうであるとのことで、そのセミナーに出席しました。 

 現在、重油で航行する商用の大型船舶では、重油に含まれる硫黄成分が大気汚染の原因になるとの事で、排煙からの脱硫装置を搭載するようになりましたが、排煙から脱硫して生成された液体は、強酸性の廃棄物で再利用する価値もなく、船から陸上への移送も危険ということで、海に捨てるというアホなことをしています。 大気中に放出する代わりに海に捨てるだけのことで、環境保護って何なの? という話ですが、この硫化物だけでなく、二酸化炭素まで排出しない「ゼロエミッション船」を目指すと、燃料には炭素も硫黄も含まないアンモニアが最適という事になるようです。

 講義の終りに講師の方と名刺交換をした際に、「アンモニアと雷とどういう関係があるのですか?」と尋ねられ、「私はただの野次馬です」と答えましたが、実はアンモニアの数ある製法の中に「放電法」と言うのがあり、空気中の酸素と窒素を放電で結び付けるのだそうですが、電気代がかかり過ぎて実用化はされていませんが、自然界での放電、雷により生成されたアンモニアが窒素肥料となり、雷の多い年はお米が豊作になるという説もあります。 「稲妻」の語源も、イネにとって水は重要で、雷雨があれば少なくとも日照りではないでしょうから、水は十分にあり、稲にとって水と窒素肥料と言う生育に重要なものを運んでくるので、雷は「稲」にとっての「妻」のような大事な存在。という事で、雷雨のさなかの稲光を「稲妻」と呼ぶという説もあります。

 今日の話題は宇宙から船、そして地上の稲までまでカバーする立体的な話になりました。本当は、これだけで1時間は話ができる内容なのですが、ブログですから短めにここでやめておきます。

〒220-8144  神奈川県横浜市西区みなとみらい 2-2-1
横浜ランドマークタワー 44階 4406
落雷対策専門の株式会社落雷抑制システムズ
電話 045-264-4110
公式サイト http://www.rakurai-yokusei.jp/
Eメール info@rakurai-yokusei.jp
憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク 美しい日本の憲法をつくる国民の会


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする