60歳からの勉強法 和田秀樹 ＳＢ新書

こんにちは。　落雷抑制の松本です。

　数日前のブログに加齢で脳が委縮する話を書きましたが、本書には具体的な数宇で委縮する率が示されています。１８～２８歳の正常な脳と平均年齢７７歳での比較なのですが、視覚情報を司る部分１３％、形態認知を司る部分２３％、運動を司る部分２２％、思考・意欲などを司る部分２８％の神経細胞が減少しているそうで、認知症の患者とほぼ変わらない位に減少し、女性よりも男性の方が減少率は高いとのことです。　加齢と言う誰にでも訪れるこのハンディの下で、如何に人生の後半を幸せに生きるか？　これは、衰えを自覚した上で、その対処を講じるのが得策です。

　新たな事を覚えるよりは、今までに培ったリソースを活用し、「勉強しない勉強」が大事だそうで、新たなインプットよりは既にあるもののアウトプットに心がけ、つまらないこと、面倒なことはスルーせよ、とはありがたいアドバイスです。　身内の自慢のようでもありますが、私の姉は茶の間にいつもタブレットがスタンバイし、ＴＶでの話題やなどでも知らない事は直ぐに検索しています。　歳を重ねてからは、新たな知識の注入に偏重しない事は大事なのですが、基本的な知識は思考の材料として必要なのです。　この変化が激しい世の中で、知らない事をそのまま曖昧にしておくことなく、「とりあえず検索」と言う習慣は非常に大事で、姉ですから当然、私より年上ですが、知らない事を積極的に検索する姿をみて、安心しました。　年を重ねても、そういう積極性は大事なのです。

　前頭葉の萎縮と共に発生するのは男性ホルモンの分泌量の意低下だそうで、「何をしても楽しくない」「何もヤル気がおこらない」と言うのを放置するとセルフネグレクトにもつながり、これに対処するためには、歳のせいにせずに保険適用のホルモン療法もあるそうです。　私よりも１０歳上の先輩ですが、ニコニコしながら「俺は、こういう武器を持っているんだ』と財布の中から大事そうに引っ張り出したのはバイアグラでした。　こちらも驚いて、「エッ！　まだそんなことしているんですか？」と聞くと「だって、チャンスはいつあるか分からないだろう」とイタズラ小僧の様に微笑みました。　この先輩、未だ仕事はしていますし、その目の輝きは少年並みなのです。　肉体は７９才ですが、きっと、脳はどこも委縮していないのではないかと思います。　元気だから仕事を続けられるのか、仕事をしているから元気なのか．こういう先輩は、自分の身近な目標としてありがたい存在です。

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