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語られざる中国の結末   宮家邦彦   PHP新書

2013年12月13日 09時00分00秒 | 雷日記
こんにちは、落雷抑制システムズの松本です。

中国破局/終末論は大きな期待と共に良く読みますが、残念ながら新聞で言えばスポーツ紙の三面版を1冊の本にしたような内容が多く、現状の文句を言っているだけで国際事情の分析と言うより中国国内のゴシップ百科的な娯楽読み物が多く、客観的な分析に基づくものは少ないのですが、この本は違います。著者の宮家さん、たまにTVで見かけますが、流石、元外交官です。

中国一国の話ではなく米国の影響力の低下と共に、第四のパワー・シフト、国際環境の転換期として捉え、尖閣や防空識別区など日本に対して向かってきているのでは無く米中2大大国による西太平洋の支配を狙う大きな目標の中でいずれ米国との衝突が生まれる中で、次の様なシナリオを想定しています。

中国の統一は保たれたまま
シナリオA 独裁温存
シナリオB 民主化の定着
シナリオC 民主化の失敗と再独裁化

中国が分裂して
シナリオ D 民主化の定着
シナリオ E 民主化の失敗と再独裁化
シナリオ F 一部民主化と一部独裁野並列
シナリオ G 中国漢族と少数民族の完全分裂

当面の間、中国は、(日本+米軍)にはかなわないと言う前提で、その成り行きを解説しています。日本にとって、どのように振舞うかは非常に大事なことです。

しかし、中国の軍事技術のレベルは信じられない位のスピードで米国/日本に追いつき、いくつかの分野では抜き去りつつあります。その一つを紹介しているのが「軍事研究」1月号で、中国の第4世代原潜が紹介されています。これは、もはやスクリュー推進ではなく、電磁推進で航行するそうで100ノットという、通常の魚雷さえも追いつけない速度で航行できる原潜です。スクリュー音もしませんから従来の方法では検出も困難ですから、中国の軍備は質量ともに侮れない存在になりつつありますので、上記のシナリオもどうなるかは不明です。

この時代になっても覇権を求め膨張する実に厄介な隣人を抱えた日本の将来を憂える時にとても良い参考書になります。

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