ドアの向こう

日々のメモ書き 

坂のある街

2010-05-05 | 道すがら

           

  3日 息子たちと食事をして、 午後は坂を歩いた。 ハンノキ クヌギ エノキ… ゆたかな緑がざわめいて 木洩れ陽がチラチラと踊っている。
 多摩川が10万年以上の歳月をかけて、 武蔵野台地を削りとってできた段丘で、周辺には樹林や湧水が多くのこり、 生き物にとっても重要な生息空間になっている と。 遠くビルの向こうはみどりの帯が連なっている、 湧水は100箇所もあるそうだ。若葉の翳も爽やかな夏日和だった。 見あげれば大樹が見下ろしている 急坂をのぼると思いがけない景色にであう。 巨木のかげで真紅の躑躅が待っている。 立ちどまっては見あげ、 急な斜面を覗いたりした。 行きどまりに驚喜し、 象の足のような巨木にさわってこころ躍る。 

 


 

囀りをこぼさじと抱く大樹かな    星野立子

 
  尊いものをみるように大樹を眺め、 安らぎを覚える。
 五島美術館では青紅葉に染まって 多摩美は桐の花がまっさかり。 セントメリーズ インターナショナルスクール、 法徳寺、 行善寺坂… 国分寺崖線のまわりはみどころが多い。 そのほんの一部でも家族そろっての小さな旅はたのしいものだ。
 「何だ坂 こんな坂…」 「坂の上の たむらまろ~」  中学生の笑い声が林に消えた。 

 
 
  巨木や歴史に惹かれる。  崖線マップは こちらから

富士見橋の眺め

(以下説明文の引用は 世田谷区HPから)
 富士見橋…  切り通しを走る東急大井町線上にかかっている。

 冬晴れの日、富士山が真正面にみえる。 若草の匂いと午後の日がまぶしく反射した。 斜面に長実雛罌粟や春紫苑など。 

 急勾配の行善寺坂を登りきったところに行善寺がある。 行善寺坂はもと大山道の一部だった道で、この街道は八十八坂七曲といわれるほど起伏の多い地形を通っていた。行善寺境内で 

 行善寺はその昔、 玉川八景の眺望場所としてにぎわった。二子の鮎漁とならび瀬田に行善寺ありと江戸市中に広く知られ将軍もしばしば立ちより休息した。 境内から朝夕は赤く染まった風景が見られる。
 ここから杏色の夕焼けをたのしみたい。 


 

 

行善寺の門  

       


 瀬田夕日坂…  よい写真が撮れるだろう。
 
  お屋敷の窓硝子はゆがんでレトロな匂い。 切り通しを行く、 緑が覆い被さる、 坂のある風景は漱石の小説のなかにでも出てきそう。 館に異国情緒を感じながら物音はしだいに聞こえなくなっていく。
  
  丘のうえにあこがれが住んでいる。 坂道がすきだ。 上ったところにドラマがある、 急傾斜を降りると待ちうける景色など。 崖っ縁にどきどきさせられる。   
 

 

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