ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

元海幕長と語る「日米関係と中国進出」

2012-09-05 | 日本のこと



本日付の新聞報道で、尖閣の所有者が国への売却を20億円で合意、というものを見ました。
これは本当なのですか?
つい何日か前にも地権者は東京都にしか売らないと言っていたような気もしますし、
政府が4日に合意したと発表したのに対し、5日午前中に石原都知事が
「地権者は政府と合意していないとたった今連絡があった」と語ったということです。

何が起こっているのでしょうか?

そして、東京都が購入するという話がでたときに「都民の税金がー」「議会の承認が―」
と反対意見をたれ流していたマスゴミは
「国民の税金がー」「国民の合意がー」とは今後言わないのでしょうか。
20億円だって国民の税金、つまり我々のお金なんですが?

マニフェストは何一つ実現できなかった民主党が、次期マニフェストにまた懲りもせず
「児童手当を5割増しにする」
と盛り込むつもりであることを聞いて、思わず怒りで目がクラクラしてきたのですが、
マジで民主党は日本国民の知能レベルと言うものをナメているとしか思えません。

政権交代以前から彼らに政権担当能力などありはしないことは叫ばれていたのですが、
財政金融は勿論のこと、外交に至っては

能力なし、スキルなし、パイプなし、国益を守る気すらなし、

というド素人であることを、日本国民以上におそらく世界は知っていたわけです。
案の定、民主政権になってからロシアのメドベージェフは北方領土に訪問する、
韓国のイミョンバク大統領は竹島上陸を敢行する、そして二度にわたる領海での事件。

これ全て、民主党政権になってから立て続けに起こっている事案で、特にここ最近、関係国が
まるで申し合わせたように足並みをそろえて対日攻勢をかけてきています。
これは民主党がすでに死に体であり、政権交代間近であることから、今のうちに自国有利の状態に
少しでも運んでおくためにラッシュをかけてでもいるのかと考えられます。


少し話を先日の元海幕長を囲む会に戻します。

冒頭画像はそのときの説明に使われたもので、これで見ていただきたいのは
中国の主張する「大陸棚」のライン、そして、
沖ノ鳥島を日本領有の「島」と認めない、という主張です。

ことの真実はともかく、中国の立場になってみれば、尖閣諸島に関しては
領有を主張するのも地勢的にそう不自然なことではありませんが、
この地図を見る限り、どう見ても自国からは遠く、明らかに日本の経済的排他水域に含まれる
にもかかわらず、日本の「島である」と言うことは中国は認めていません。
(これは島ではない、と言うのが中国の主張です)

ここが日本の領有であるということになると、細かい海図を作るのが難しくなるというのが、
アメリカと対峙するつもりの中国が異議を唱えている理由だそうです。

沖ノ鳥島が日本のものであるということに異議を唱えている国はもう一つあります。
韓国です。

韓国?全く韓国が日本と領有を争うような場所じゃないじゃないか?
と思われた方、あなたは正しい。
しかし、これが韓国と言う国なのです。

講演の後、領有権問題について元海幕長とお話しました。
中国が尖閣を欲しいのは、一にも二にも核心的利益を期してのことでであり、海洋進出の目的は
「覇権主義」に包括されるところの「経済」であるが、では韓国における「竹島問題」はどうかと言うと、

わたし「中国とは違って主に民族主義、ナショナリズムからの行為であると思うのですが」
元海幕長「そう思います」

全く地勢的に自分とは関係なさそうな日本の沖ノ鳥島領有に、韓国がなぜ異議を唱えるのか。

こういうことを考えると、おのずと彼らの行動原理が民族的ルサンチマンから発するもので、
「とにかく日本の主張すること何でも反対」
が国策にすらなっているという現状が見えてきます。

中、露、韓三か国は、領土問題で攻勢をかけると同時に歴史問題をリンクさせてきています。
中韓が歴史問題で日本を叩くことにおいて正式な共同合意さえ結んでいるのはご存じでしょうか。
そして、数年前からロシアも歴史問題を吹っかけてきたわけですが、これは領土問題で
踏み出してくるための準備だったのではないかという気がしています。

中国と日本が尖閣問題を浮上させた。
そこで民族的意義から主に竹島の領有権を主張してきた韓国は、
元からの共同合意に則って、中国と歩調を合わせて行動を起こしたと見ることもできます。

イミョンバク大統領の政権末期における起死回生、あるいは韓国の大統領の定番コースである
「任期終了後の訴追→死刑」
を逃れるため、と言う説が有力ですが、わたしはこう言った面も無視できないと思います。

元々韓国は中国の属国であった歴史があるのですが、そのせいか中華思想を持っており、
中国には驚くほど警戒感がありません。
むしろ、将来的にはアメリカではなく中国共産党に飲み込まれることを歓迎しているようです。
中国はかつての属国を言わば先兵として日本侵略のための共同戦線を張るつもりでしょう。
勿論後々、利用するだけしたら後は飼い殺しにする前提で。

日本人はまさかそこまではと思っているでしょうが、戦争は始まっているとも言えるのです。

歴史問題で精神的な侵略を進め、海洋進出によって要所を実効支配する。
この場合の実効支配は、主に「アメリカに日本から手を引かせる」ことが主目的ではないでしょうか。

ここで、元海幕長と話した、日米関係についての象徴的なある出来事です。



南シナ海のクロノロジーをご覧ください。
紫とピンクで挿入された部分が、いずれも「アメリカ軍の撤退」。
その直後に来ているのが「西沙諸島の支配」「ミスチーフ礁占拠」という実効支配です。

中国もアメリカがいるうちは手を出せません。
しかし、アメリカが撤退するや否や軍事的に占拠を敢行している。

今中国は、沖縄からアメリカが出ていく瞬間を待っているのです。

精神的な占領作戦として中国が仕掛けた情報戦は、全国の左派勢力が皆沖縄に集結し、
ここからアメリカを追い出そうとする段階までこぎつけました。
沖縄の政治家もメディアも、まるでそれが沖縄県民の総意であるかのように発言します。

そこに、「日本は日本人だけのものではない」と発言する首長を頂く、
左翼政党である民主党が、やはり左翼マスコミの応援によって誕生してしまい、
おそらく意図的に、日米関係を修復不可能とも言える段階までぶち壊してしまったわけです。



歓談のとき、元海幕長は「オスプレイは絶対に安全です」とおっしゃいました。
わたしが「アメリカは先の衝突船事件のときも、この事件が起きてからも、
『尖閣諸島は日米安保の対象です』と発言していますよね」と言うと、
「そうなのです。わたしはアメリカは日本に対して明確なメッセージを送ったと思います。
しかし、日本がそのサインを見逃したか、あるいは」

無視した?

海幕長は勿論おっしゃいませんでしたが、アメリカの発言に対し、日本がこれを利用して
今回の問題をもう少し有利に持っていくことができたはずなのです。
しかし、日本はそれをしなかった。

斜陽大国アメリカは衰退しつつあります。
経済問題、社会問題、イラクの問題を抱え、自国だけで精いっぱいと言うことになれば、
日本から米軍が出ていくということも十分真実味を持って予想し得ることです。

そのときにはまず間違いなく中国は日本の侵略を開始するでしょう。


日本のような精神的に調和することを尊ぶ「和の文化」を持った国は、
実は世界にまれであるということを我々は知る必要があります。
かつての大国がそうであったように、世界の基準は「奪う」ことなのです。
良いも悪いもない、国と国と言うものは強い方が弱い国を飲みこむものです。

独立した国同士がその規模の違いにかかわらず国際法を順守し互いを尊重し合う、
このような理想郷を「イマジン」するのは福島みずほの勝手ですが、じつはこちらの方が
歴史的には異常であるといえるのではないでしょうか。


そして中国は、民族主義的な怨嗟を常に日本に対して持ち続けている韓国に、
例えば竹島は勿論、対馬や九州などを与えることを条件に、
共同で日本を統治することを持ちかけるでしょう。

勿論、これは最悪の想像です。

しかし、こういった予想が「まさか!」と一笑に付してしまうほど現実味のないものかどうか、
ここ最近の周辺国の動きを見て、考えていただくことも必要かと思います。

解散総選挙が現実味を帯びてきましたが、次の選挙で投票の基準となるのは、
あるいは外交に対する政策かもしれません。

少なくとも、外国人参政権を推し進める議員には投票しない、外国人から、ことに
パチンコ献金を受けていると思われる議員は落とす、という風に、
つまり本当に国益を考えて政治をする議員に投票しなければ、日本の未来は無いような気がします。

「子供手当二倍増」
などと、民主党がトチ狂ったようなことを言いだしているのも、外交問題など一顧だにしない、
目先の小金に釣られるような「愚民票」を恥も外聞もなく集める作戦だと思われます。


この「元海幕長を囲む会」で感じましたが、出席者はみな「怒って」いました。
この日本を貶め、侵略しようとする国に、そしてそれを幇助しようとしている政治家に、
真実を伝えず、むしろ国を売り渡す方向へ世論を誘導するマスコミに、
そして目先の利益からむしろ日本の妥協を歓迎する経済界に。

わたしは、どういうわけか、会のいちばん最後に「挨拶」する羽目になりました。
ご指名に驚き慌てつつ、しかし、何とかこんなことをいいました。

日本が好きであること。
その日本の危機が今来ていること。
ここにいる経済界の方たちは、おそらく政治と経済の間でジレンマを感じているであろうこと。
しかし、国体を危うくするような外交の果てに待っているのは、健全な経済活動ではなく、
「経済植民地」としての不当な搾取であるかもしれないこと。
誇りを売り渡した国に、未来は無いこと。

目の端にずっと捕らえていた元海幕長が、一区切りごとに深く肯いてくださっていることに、
心底勇気を与えられたような気持で、そして、最後にこう言いました。

「日本人が日本を好きでいても良い国にするために、小さなことからやっていきましょう。
たとえば・・・・・国旗を揚げるとか」

このあと大手ホームセンターの社長が「国旗はうちで扱っていますのでどうぞよろしく」
と笑いを誘いました。


ところで、実は今、「元海幕長との第二夜目」がひょんなことから実現しそうな流れです。
もしそうなったら、またご報告しますのでお楽しみに。