珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

「きのとや」で

2013年02月01日 | 日々のこと

 

 

昨夜は 少し遅い新年会だった。

たまたま銀行に用事があったので、その前に済ませようと早めに出かけた。

用事を足して、デパートなど見て歩いたけれど、時間が大余り。

小腹も空いたので、大通りビッセの一階にある「きのとや」へ入った。

ショーケースに並ぶ美味しそうなケーキの数々

そこで選んだのは、オムパフェ。

オムレットの上に生クリームがどっさり、その生クリームに半分うもれるようにのっかているのが

イチゴ、キーウイ、バナナ、グレープフルーツ、パパイヤなどの果物。

彩も美味しそう

それにコーヒーをセットして、窓際の席に着く。

少し離れたお隣には、60代半ばの二人のマダムが座っていた。

早速一口食べて、ああ、美味しい

なんて幸せなの

二口三口食べて、何気なく目をあげると、

隣の、私の斜め向かいにあたる席に座っているマダムと目が合った。

お互い何気なく目をそらしたのだけれど、それから彼女の視線が、

ちらちら私に向けられる。

彼女たちは、パスポートの更新について話しているようで、

「パスポートの写真では、女性は髪をリボンで結んだりしちゃダメなんだって」

そのマダム、そう言って、私の顔を見る。

まるで、「ねえ、知っていた?」とでもいうように。

それからも、言葉を発するたびに、彼女は私の顔を見る。

はたから見たら、話し相手は私のようだろう。

相手の人は気を悪くしないのかしら?

これって、どういうことなんだろう?

何かリアクションを期待されているんだろうか?

「いっしょにお話ししましょうよ」と、誘われているんだろうか?

困った・・・

 

どうすればいいのだろう?

隣の席に視線が行ったり、向こうから来たりすることは、よくあることだけれど、

こんなにあからさまなことって初めてだ。

何かいたたまれないような気分で、オムパフェを食べ終えたけれど、

店を出るにはまだまだ早い。

仕方がないので、そちらを見ないようにして、持ってきた文庫本を読むことにした。

原田宗典さんの「海の短篇集」、軽いけれどちょっと怖いお話だ。

そのうち、彼女たちの話題は、若かりし頃お付き合いしていた男性へと移っていた。

少しの間は耳に入っていたけれど、そのうち本に引き込まれて、聞こえなくなった。

しばらくして、カタリという音で目をあげると、

反対側の席で一人で本を読んでいた女性が、帰り支度をしているところだった。

時計を見ると、新年会まであと1時間もないというところ。

地下街をウインドウショッピングしながらぶらぶら歩いて行けば丁度良いくらいだ。

二人のマダムのおしゃべりは、まだまだ続いていたけれど、彼女はもう私を見ていなかった。

 

店を出て、歩きながら考えた。

ああいう場合ってどういう反応をすればよいのだろう?

にっこり笑って相槌を打つべきだったんだろうか?

悩むな~