POWERFUL MOMが行く!
多忙な中でも,美味しい物を食べ歩き,料理を工夫し,旅行を楽しむ私の日常を綴ります。
 





 きのう(1月21日)、新型インフルエンザの予防接種に妻とともに行ってきました。新型インフルエンザワクチンの優先接種者以外、つまり一般人への接種が2010年1月19日から私たちの県では始まっていました。厚生労働省のページにある記述です。

Q3.
 健康成人は、いつから接種できるのですか?
A3.
 すべての優先接種対象者グループ(高齢者まで)への接種が開始されている都道府県においては、1月29日に出荷される国産ワクチンから優先接種対象者以外の方々(健康成人など)への接種を開始できます。また、具体的な開始時期は、都道府県の判断により、さらに前倒しとすることも可能です。
 新型インフルエンザワクチンの接種スケジュールについては、各都道府県が、接種状況などを踏まえて設定することとしています。各都道府県で開始時期等に差異が生じる場合もありますが、都道府県ごとに状況は異なるため、全国一律にはならないことにご理解ください。


(参考) 「新型インフルエンザワクチンの接種開始の時期が早まるのか。

 2010年1月18日配信の「毎日新聞」からです。

 東京都は1月18日、19~64歳の健康成人向けの新型インフルエンザワクチンの接種を約半月前倒しして同日から開始すると発表した。この日から希望者全員が接種を受けられる。
 厚生労働省のスケジュールでは健康成人向けの接種開始は2月上旬から中旬になる見込みだったが、都は既に供給量が十分あるなどとして前倒しすることにした。


 2010年1月21日配信の「毎日新聞」からです。

 厚生労働省は1月20日、新型インフルエンザワクチンの優先接種対象以外の健康な19~64歳への接種について、35都道府県が今月中からの開始を決めたと発表した。茨城、埼玉、東京、山梨、滋賀、京都、鳥取、岡山、広島、福岡、沖縄の11都府県では1月19日までに接種が始まっており、大阪、北海道など24道府県も今月中に始める。2月開始は8県、時期未定が4県。
 現在流通しているのは国産ワクチンで、厚労省が1月15日、優先接種対象の各グループへの接種がすべて始まっていることを前提に、健康成人への接種前倒しを認めていた。20日に正式承認された海外2社の輸入ワクチンは、2月上旬から医療機関への供給が始まる。


 私の母は民舞の先生をしていて健康なのですが、高齢です。また、私の下の息子「健人」は気管支が丈夫でなく、風邪をひきやすい体質です。新型インフルエンザが通常の季節性のインフルエンザと比べて、重篤化するリスクが高いものではないことが判明してもこの2人をインフルエンザ感染から守らなくてはなりません。

 理想から言うと、人体の免疫システムを人工的に操作する「ワクチン」の接種という手段を用いるよりは、自然感染して自然治癒するのがいいのですが、感染しても重症化しないという自信もありません(十数年前にインフルエンザに感染して2日ほど寝込んだ。病院には行かなかった。いまその体力があるか疑問だ)し、家族に子供や高齢者がいると感染させてしまうリスクも高い。

 免疫を獲得するには、自然感染して自然治癒するのがいいというのは、ワクチン接種により獲得した免疫は6か月程度しか持たず、翌年の流行期の前に再度接種しなくてはならないのに対し、自然感染して獲得した免疫は半永久的であること、また、ワクチン接種により獲得した免疫には感染防止の効果はないこと(インフルエンザのウイルスは通常鼻腔内で繁殖しますが、その時点では免疫機構が働かない)からです。

 新型インフルエンザワクチンは、財団法人化学及血清療法研究所(熊本市、「化血研」)と財団法人阪大微生物病研究会(大阪府吹田市、「微研会」)、学校法人北里研究所生物製剤研究所(埼玉県北本市、「北研」)、デンカ生研株式会社(東京都中央区、「デンカ」)が国内生産をしています。その製造メーカーのひとつ「学校法人北里研究所生物製剤研究所」のホームページに次の記述があります。

 インフルエンザワクチンは現在不活化HAワクチンの皮下接種が行われています。インフルエンザ感染発症の予防には気道分泌型IgA抗体と下気道からのIgG抗体が重要です。全身のウイルス感染の抑制には、血中のIgG抗体が重要な役割を果たしているものと考えられています。現在使われている皮下接種ワクチンでは血中IgG-HI抗体が作られ、重症化防止には効果がみられますが、感染防止には問題があります。この問題を改善するために不活化ワクチンの鼻腔内接種や生ワクチンが開発されています。
 生ワクチンはすでに米国で実用化されております。経鼻接種型不活化ワクチン、あるいは免疫賦活剤(アジュバント)添加経鼻接種型ワクチンは開発が進んでおります。それらのワクチンの実用化が期待されています。


 厚生労働省は、「新型インフルエンザワクチンの接種後副反応報告及び推定接種者数について」という報告を公開しています(平成22年1月20日の報告が最新)。それには新型インフルエンザのワクチン接種から一定の期間内に死亡し、接種との関連を評価する必要のあるものを報告しています。報告されたものの半数弱が「関連無し」で、「評価不能」が半数を超えます。死亡例の報告数は115例になっています。死亡例は基礎疾患を持つ、主として高齢者が多数を占めます。各例には用いられたワクチンの製造メーカーが記載され、「化血研(ロット番号はSLで始まる)」のものが多い。次いで「微研会(HP)」、「デンカ(S)」、「北研(NB)」と続きます。

 「北研」のワクチンでの報告例は知る限りでは1例だけになります(ロット番号:NB002B)。112例めに挙げられています。幼稚園児の女の子がいました。2009年11月と12月に季節性インフルエンザワクチンの接種を受けましたが異常はありませんでした。定期予防接種でも異常反応は一度もなかったといいます。2010年1月4日に新型インフルエンザワクチンの接種を受けます。接種後に全く異常はみられませんでした。1月8日に保育園に登園します。登園時は特に変わりなかったそうですが、うつ伏せの状態で死亡していたところを発見されることになります。報告医は、一連の経過から、ワクチンとの関連性はないと考えているそうです。司法解剖が行われましたが、原因が特定されず、SIDS(sudden infant death syndrome、乳幼児突然死症候群)と診断されたといいます。

 下の息子は1月7日にかかりつけの小児科で1回目の新型インフルエンザワクチンの接種を受けました。「化血研」のものでした。今回、私たち2人はかかりつけの総合病院での接種です。小児科では予約制だったのですが、この総合病院では妻が電話で確認すると予約は必要ないとのこと。妻にワクチンの製造メーカーを尋ねるように頼むと「キタザトです。」と返事されたとのこと。

 国産のインフルエンザワクチンにだぶつきがあるいまならば、製造メーカーも選択できて、「免疫賦活剤(アジュバント)添加」の輸入ワクチンであることもありません。次は、「健人」の2度めのワクチン接種が小児科であります。「新型インフルエンザ」に振り回された半年がようやく終わりを告げます。

(参考) グラクソ・スミスクライン社のワクチンでアナフィラキシーショック多発

              (この項 健人のパパ)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )