「今度会おうね」「また遊ぼうね」と言って別れた人と
本当にまた再会する確率ってどれくらいだろう。
けっして その言葉に偽りはないのだけれど
そして けっして「忙しい」と言うわけではないのだけれど
年々 次の一歩が億劫になってきているのも事実。
億劫だからと言って そのひとと会いたくないわけではないのに。
なにかきっかけがあれば、舟はすっと岸を離れるように
そして 待っている気持ちは 離岸した舟を受け入れてくれる。
今シーズンは今一つだった金柑を収穫して、またひとつきっかけが出来た!と
金柑の木の送り主である旧友ヤマシタさんへ 大きな画像付きでメールをする。
実は 以前あれほど再会を約束しながら 会うのは2年ぶりなのだ。
最近引っ越しをしたことも初めて知る(というあたり
ヤマシタさんののんびりした性格を感じる)
新居は 静かな住宅街にある、緑がそれはそれはきれいなマンション。
もともとその地に根付いた木々を活かした、窓からの景色が
一日中おうちにいても平気というヤマシタさんにぴったりの住まいだった。
今はとにかく日々部屋を散らかさないように暮らすことをこころがけ
人の動きがなくても 部屋にはほこりがたつことに驚いている様子。
(もう彼女には 我が家へお越しいただくことは二度とできない気がする)
ひとはいつでも 今の自分がこれでいいのか と悩みながら暮らすもの。
いつになく饒舌になってしまうのも お互いを励まそうとしながら自分をも励ます。
そんな午後、ゆっくりゆっくりおしゃべりできるようにと
彼女が用意してくれたのは 春の花かご弁当。
ひとしなひとしな 丁寧に用意してくれたのが嬉しい。
お酒飲みの夫婦ならではの 時間をかけて楽しめるお弁当は
食事時間15分以下という我が家では 思いつかないかもしれない…。
どれもきちんとしたお味で嬉しかった中で
図々しくお代りまでしてしまったのが 白和え。
クリーミーでふんわりした味と舌触りは、
初めて食べたような一品でした。
苦手なはずの干しシイタケが入っていたとのことでしたが
言われなければ気づかないほどやさしくやさしくしのばされていました。
素敵なおうちに刺激されて これからはマメな掃除を心に誓い、
冷蔵庫には 白和え用のお豆腐が買ってある(笑)
ただ すり鉢どこへしまったかな?捨てちゃってなかったかな?
ヤマシタさんとの静かな午後は こうしてわたくしの時間に沁み込んでくるのだ。
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