Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

チェ 39歳別れの手紙

2012年06月11日 | 2000年代 欧州
チェ 39歳別れの手紙

2008年 スペイン=フランス=アメリカ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ベニチオ・デル・トロ/カルロス・バルデム/デミアン・ビチル/ヨアキム・デ・アルメイダ

革命家チェ・ゲバラの半生を2部作で描く後編。
前作を見終わって、続けて観ました。
「28歳の革命」が革命の光を映し出したとすれば、影の部分を色濃く描いた2作目。

観ていて、とても苦しかった。

キューバ革命を成功させ、他の国々でも圧政に苦しむ民衆を救いたいと、
とキューバを離れたチェ・ゲバラ。
ボリビアでゲリラ部隊を結成するが、キューバと比べ兵士たちの士気は格段に低い。
農民達の理解も得られず、逆に罠にかけられたりと、苦境にたたされる。


チェの考えと反し、闘いを嫌う農民達。
それも、わかる。弱き民であればあるほど苦しいながらも現状を受け入れ変化や
物騒な事柄を嫌うであろう。

「ゲリラ」とはいったい何なのか、考えさせられた。

テロリストが民間人を巻き込んだ爆発事故を起こせば、国際ニュースとなって
「何人死亡、何人重軽傷」と報道される。
が、飢餓で死亡した人の数は、日々報道されない。
圧政によって苦しんで倒れた人の数も。
それは事件ですらないからだ。

「戦争はいけない」「テロは悪だ」そんな単純な問題じゃない。
革命は成功して人々の賛同を得られれば、正義になる。
が、もちろん、そうでない場合の方が圧倒的に多い。

誰が、人々の生活と真剣に向い合って、闘っているのか。

チェ•ゲバラの「我々の失敗によって人々は目覚めるかもしれない」
という言葉を深く胸に刻んだ。

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