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No1423『未知との遭遇~ファイナル・カット版』~宇宙船と向き合う人々の顔、顔~

3連休の中日。
ワイズマン監督の『ニューヨーク公共図書館~エクス・リブリス』を観に行こうと、
早起きして、梅田の空中庭園ビルまで、ひと走りしたのに、
なんと悲しいことに満席。
4時間近い大作というのに、すごい人気です。

元町映画館でも昼から上映があったけれど、
そちらも大変な混雑が予想され、
迷った挙句、神戸駅へ。

駅のストリートピアノに弾きにいったけれど、
暗譜できてなくて、うろ覚えで途中で退散。恥ずかしかった。
ここで立派に弾けるのをひとつの目標にして練習頑張ろう。

新開地に着くと、ボート売場とか、
おっちゃんがうろうろ。
アベックや家族連れで混みあう大阪の街より、
こっちのほうが、居心地がよいと思いつつ、
おにぎり買って、シネマ神戸へ。

お客は、映画好きのおっちゃんが多いけど、
みな、真剣に見てるし、若者もちらほら。
お手洗いもきれいで、女性はいつでも千円。
スクリーンも大きくて、二本立てはお得。

『未知との遭遇~ファイナル・カット版』(1977年)。
最初の砂嵐のシーンは、覚えていた。
トリュフォー監督がでてくるし、懐かしくて、嬉しくなった。
とても優しい役柄。

最後がとにかく圧巻で、
巨大なUFOがすごい。

CGもない時代に、よくぞこんな巨大な宇宙船をつくりあげたと思う。

この宇宙船を前に、対峙する人間たちの表情。
立ち尽くす後ろ姿と、長く伸びた影。

宇宙船に心奪われた少年がとても可愛らしくて、
最初、彼の部屋のおもちゃが勝手に動き出して、
というシーンの時から、
瞳がキラキラしていて、とってもすばらしい。

もう一人、リチャード・ドレイファスが、
UFOを観てからの狂いぶりがすごくて、
家の中に、庭の木を引っこ抜いて放りこんだり、
土を放り込むところはすごかった。
家族が見離すのも、しかたない。
でも、最後は、宇宙船に乗って
宇宙人と一緒に、一人でいってしまうなんて、
彼は、彼で、自己実現できたのではないか。
いやはやすごい。

毒薬がもれて、羊や馬がみんな道路のあちこちに横たわっている中、
山の頂上をめざし、やっとたどり着いたとき、
そこに広がっていた光景に、あぜんとした。
この見せ方もすごい。

少年の母、メリンダ・ディロンもとってもステキだった。

お気に入りは、なんといっても、
シンセを弾きながら、宇宙船と、レミドド(1オクターブ下)ソと、
音で交信するところ。

宇宙船と向き合う人たちの顔を、たくさん映し出していく。
いつのまにか、私自身も、宇宙船と向き合っている気持ちになって、
呆然と立ち尽くす、魂を吸い込まれそうになりながら。。。

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