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夢かうつつか。

今朝、何気なく新聞を眺めていると、
「ホーム隙間 転落注意」
という見出しで、
JR天王寺駅で、子ども向けに、
列車とホームの隙間に転落する事故を防ぐ啓発活動
を紹介する記事があった。

このタイトルを見た時、
フラッシュバックのようによみがえったのが、
私も、その隙間に落ちかけたことがある、という記憶。

朝、通勤する時、
地下鉄の駅で、列に並んで、混雑している車両に
最後に乗り、ドアの入口付近で立って、
発車を待っていた時だったか、
なぜか誤って右足がドアとホームのすき間に落ちたのだ。

もう片方のひざでもついて、止まったのだと思う。
手を床について、立ち上がればよいだけなのだけれど、
自分で右足を引き上げる力もなく、
どうしようと思った途端に、
すぐ両隣にいる人が、
私の腕をすごい力で引っ張って、
引き上げてくれて、立つことができた。
電車は何事もなかったかのように、
ドアも閉じて、出発したのを思い出した。

片側は若い女性で、もう片側は男性か女性かも覚えていない。
恥ずかしくて、小さな声でお礼を言ったけれど、
何ぼけたことしてるの、信じられない、
という感じだった。

まるで物語か夢の中かのような記憶だが、
その時、両腕を引っ張ってもらった力強さと、
気恥ずかしさは、
リアルなものとして、覚えているから、
現実にあったことだと思う。

小走りして急いだだけなのに、足がもつれて、こけたり、
どういうわけか、うまく身体が動かなくなった頃の話。

この新聞記事を見るまで、
すっかり記憶から抜け落ちていたので、驚いた。

こんなにも鮮やかに、ころっと忘れるものかと思いつつも、
こうして書いていると、
実は、夢だったのかもしれないとも
思えてくるから不思議。

夢とうつつの見極めができなくなるのは、
小川洋子さんの小説の読みすぎのせいかもしれない。

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