アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

チノミシリ

2007-03-28 10:47:35 | インポート
今日から2泊3日で全道教会中高生春の集いが旭川で開催されますので「案内人」として参加します。と、言っても今夜の学習会の講師は中田美歌さん(センタースタッフ・滝川二の坂伝道所牧師)が担当してくださることになり、翌日の川村カ子トアイヌ記念館では川村館長と久恵さんが指導してくださいますので、ただいるだけなのです(皆さんありがとうございます)。
楽しみです。カメラもやっと修理できたので、写真も添えて明後日にUPしますね。

今回の旭川アイヌ民族フィールド・ワークは川村記念館のみとなりますが、旭川にはアイヌ民族関連の、歩いて見て考えたり、出会ったりできるところがたくさんあります。
おいおい、紹介していきますが、嵐山もその一つです。

「頂上からの風光の美しいことは西京の嵐山伯仲」と、1888年に当時の陸軍参謀本部長小沢武雄が付けた名が今も地名として使われている(吉田友吉著嵐山百科)との事。
が、以前からここは近文アイヌの人々の聖地、チノミシリ(ci=nomi-sir=我ら祭る所)なのです。
カムイに祈り、火事、水難、病気の流行などの吉凶を受ける場として大切にされてきました。また、個々の家や村で祭っていた
カムイをチノミシリの木や岩などの定められた場所に持っていきます。

この地は、神聖ゆえに秘かに定められ、アイヌ民族意外に漏らしたり、汚したり、傷をつけたり、地形を変えたりすることは禁じられていました。チノミシリはアイヌ民族にとっての心の拠り所なのです。

現在は、川村シンリツ・エオリパック・アイヌさんらの努力でそれを記念するために資料館を立て(旭川市博物館分館1972年開館)、カムイノミのためのチセ(家)、プー(倉庫)、ヌササン(祭壇)、そして、民族の業績を顕彰するためのモニュメント(幕末から明治にかけて活躍した上川アイヌの首長クチンクレの碑と木彫り熊育ての親とされる松井梅太郎の碑)が設置されています。
資料館にはチセ建設に関わる儀礼・建築過程を写真で解説してるものなどが展示されています。

※アイヌ文化の森・伝承のコタン(分館)
(鷹栖町字近文9線西4号℡52-1541)


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