アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

開拓記念博物館

2008-07-13 15:53:26 | インポート
11日(金)は道立図書館へ行き、原稿のための調べものをして、その後にいつもお世話になっているエカシから依頼があり、北海道開拓記念館に行って資料を購入しようと向かいました。が、冬と違って随分と手前の有料駐車場に車を止めねばならず、時間もなく大雨だったので次の機会にとあきらめました。

少し前ですが、北海道新聞(6月1日)記事に、「北海道開拓記念館総合博物館に改編 道方針、2011年めど アイヌ文化の展示充実」との記事が出ていましたので紹介します。

道は、北海道開拓記念館(丹保憲仁館長、札幌市厚別区)を、北海道を代表する総合博物館「北海道ミュージアム」に改編する方針を固めた。アイヌ民族に関する展示を大幅に強化し、アイヌ文化を継承する機能を高める。六月に外部の検討委員会を開き、来館者増や民間資金導入の方策を含めて来年五月まで検討。開館四十周年の二〇一一年をめどに、リニューアルしたい考えだ。
開拓記念館は一九七一年設置。北海道開拓に関係する文化財を軸とした展示は二十周年の九一年以来、模様替えがなく、開館時に年間三十六万人いた来館者は十万人に落ち込んでいる。
リニューアルでは、北海道の拠点的な総合博物館としての位置づけを明確にすることから、「開拓記念館」の名称を変更。北海道の歴史・文化の特色の一つであるアイヌ文化を核とし、近現代史や北海道の未来図などもわかりやすく楽しく展示することで、観光客など来館者の増加を図る。アイヌ文化の自然との共生の視点などを、若い世代に継承する機能も充実させる。
 地域の資料館や国立歴史民俗博物館など、道内外に約二百ある北海道・アイヌ文化関連の施設とネットワークを構築し、収蔵品の有効活用に役立てる。
 道財政の悪化から改築は困難なため、検討委では民間資金導入や運営を民間委託する指定管理者制度の導入も論議する予定だ。
 道外では、鉄道博物館(埼玉県)や国立科学博物館(東京都)など、リニューアルを機に子どもにも親しみやすい展示を充実させ、来館者を増やしており、こうした例も参考に総合博物館としてのてこ入れを図る。
 検討委のメンバーには常本照樹・北大アイヌ先住民研究センター長、三輪嘉六・九州国立博物館長らを予定している。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/culture/96290.php



「開拓記念」博物館ゆえ、視点は「開拓」側にあって、そこからアイヌ民族をとらえての展示でしたから、名称も「アイヌ民族」とは見事なほどいっさい用いずに、「アイヌの人びと」と明記し、歴史的な内容記述も不満だらけでした。そのため、台湾原住民族の皆さんを案内するときは、あえて「開拓者」の視点からの博物館として紹介してきました。

アイヌ民族を先住民族として認めた今、リニューアルはどのようになされるのか、注目したいと思います。



近海で始まった鮑漁
長い柄の先に鈎が付いていて、鮑の殻の小さな穴にその鈎を入れて捕るプロの技!!