~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

今週前半のこと2(レッスン)

2012年02月08日 17時08分48秒 | レッスン&セミナー

今日のレッスンは、5月のコンサートで弾こうと思っている曲、11曲のうちから、私としては「メジャー曲」と思っている曲をもっていきました。

ブラームス「主題と変奏 作品18 ニ短調」

です。

これは弦楽六重奏曲作品18の第2楽章を、クララの41歳の誕生日(1860年9月13日)プレゼントとして、

ブラームス自身がピアノソロに編曲したものです。ちなみにこの時ブラームスは27歳(1833年5月7日生)。

弦楽曲としてはメジャーなんですけど、ピアノ曲としてはあまり弾かれないというか、弾く必要がないというか・・・(汗)。

いや決して弾かれてないわけではないですよ。カツァリスもCD出してますし、最近リリースされた日本人ピアニストのCDにもこれが収録されたものがありますし。

7年前、どういうきっかけだったか忘れましたけど、ヘンレ版の中にこれを見つけ、練習してコンペでも弾きました。

超・・・難しかった(泣)。

読譜はそこまで難しくないのですけど、弦楽器6本で響き合って成り立っている曲なのですから、ピアノで弾くと、全然それらしく聴こえない。もちろん自分の腕の問題が大部分ではありますけど、自分なりにスコア見ていろいろ工夫し、楽譜が書き込みだらけになっても、「ああ、そういえばあの曲か」程度にしかならない。いくらブラームス自身がピアノソロに書き換えたとしても、それって「自分が最近書いた曲をクララに知ってほしい」という程度だったのでは?・・・という思いがしました。

当時ついていた先生は一生懸命指導してくださいましたけど、ブラームスが特にお好きなわけでも、弦楽器にお詳しいわけでもなかったので、たぶんご迷惑かけただろうなあ・・・って思います。

その後一回だけ、「ブラームス大好き」とおっしゃるH先生にレッスンをしていただいた折、「あなたは今指で鍵盤を押しましたね。気で押してください」といった、衝撃的なアドバイスを頂戴しました。

その後その意味をつらつら考え、またライブで(原曲の)六重奏を聴いたり、子どもたちが弦楽器を始めたり、・・・といろいろな経験も加わって、

またやってみようかという気になりました。・・・はい、無理を承知で。

幸いといってはアレですけど(笑)、現師匠はブラームスお好きですし、室内楽にも通じておられる。

ほんとのところ下心は・・・「師匠、弾いてくださいっ!」です(笑)。

もちろん、弾いてくださいましたよ(レッスン曲はいつも全部を弾かれますけど)。

でもそれで満足する私ではなく・・・

「こっちも弾いてくださいっ!」

取り出したのは、同曲弦楽六重奏のスコア。・・・・・・ヒドイ弟子だ(笑)。

なんでそんなことをしたかというとですね、私わりにスコアを弾きます。シンフォニーはさすがに難しいですけど、

室内楽はなんとかできなくはないです・・・もちろん、よろよろヘロヘロですけど。(この時、ハ音記号が譜読みのテキです。)

で、なにを一番感じるかというと、「譜面の景色」が違うということ。

ピアノの楽譜(編曲譜)だとごちゃごちゃっと見えるんですけど、スコアになると、たとえ同じような内容だとしても、とても美しかったり、さびしかったりします。

こういうとき自分でも「道楽の極みだな~」と思ってしまい、果たして自分はピアノが好きなのか、弦楽器が好きなのか、譜面が好きなのか、さっぱりわからなくなるわけですけど(笑)、

まあいいや・・・道楽です(殴)。

そういうわけで師匠に道楽におつきあいいただいたわけです。

やっぱりどこか違ってくるんですね。

聴いていても、それが手に取るようにわかります。ああ、六重奏なんだ・・・って思うわけです。

ピアノ譜だと伸びにくいような音も、視覚的影響も大きいのだとおもいますが、次の小節まで鳴り続ける。

このテイストを維持しつつ、ピアノ譜を見て仕上げていくというのは、やっぱり私には相当難しいことですけど、

実は、こういう曲を手がけるというのは、私にはすごく効果的といいますか、やる気がでるんですね。

どういうことかというと「レガートをイメージしやすい」。

・・・・・というわけで、今夜は一部分だけこっそりバイオリンで挑戦してみます(笑)。

 

けっしてのぞいてはいけません。聴いてもなりません。・・・・・・たぶん石になります。


今週前半のこと1(セミナーなど)

2012年02月08日 15時36分04秒 | レッスン&セミナー

今週は日曜日からこっち、かなり「ピアノ」な毎日を過ごしてます。

・・・・・いやその・・・・「練習してる」というわけではなくて・・・・(汗)

日曜はHピアノ社にコンクール入賞者演奏会を聴きにいき、

月曜は「ピアノを弾くからだ」というセミナーを聴きに行き、

火曜は大人の生徒のレッスンの時間に、ふたりでしゃべり倒し(汗・・・・内容はすべて音楽のことなので、私自身も勉強になるのですが)、

本日水曜は、自分がレッスン受けてきました。

 

月曜のセミナーでは、2時間めいっぱい、多量の情報を得ることができて、講座料金(会員なので1500円)から言って、とてもお得感ありました。

ピアニストであり、教師でもいらっしゃるK先生の講座だったのですが、あくなき探究心といいますか、

女性ピアニストのぺダリングをなんとか見てやろうと、アルゲリッチの譜めくりに志願されたり、

導入期の小さい子どもに、実験的に新しい指導法を試みられたり、

大人の生徒さん5人(40~50歳台の初心者、小学校まで非常によく弾かれてその後やめられた方、小学校の2年くらいでやめてしまった方、だらだらとずっと続けておられる方、ほかの楽器をやったことはあるけどピアノはまったくの初心者)を条件を決めて教えられたり、

これまでいろいろな国の30数人の先生に指導を受けたり、

と、その行動力と好奇心に恐れ入りました。

よく授業とか講義は脱線部分や余談の方がおもしろく、そっちばかり記憶に残っている・・・ということがあるものなんですけど、

ならば、肝心なことが印象に残るように脱線部分や余談に「仕込めば」いいわけで(いうのは簡単ですけど、やるのは難しいことですが)、

K先生は講演慣れされているということもあるでしょうけど(スケジュールをHPで拝見したなら、2月はびっしり連日、全国での講演が入っていて驚きました)、

大量の情報をアウトプットされながら、話の濃淡というか、脱線や余談の生かし方が上手いかただと感じ入りました。

 

(2につづく)