住所は潮見町となっていますが、海に近い方ではなく紋別公園のふもとにあります。
元々は東洋一の金山と言われた鴻之舞鉱山の従業員と家族の福利厚生施設として、
1940年に鴻之舞に建造された武道場で当時は「光風殿」と名付けられていました。
鴻之舞鉱山の経営は住友でした、なので建物はかなり立派で大きい。
全景を撮影するにはかなり離れたところからでないと画面に入りません。
鴻之舞鉱山は1973年に閉山しましたが、その頃紋別市では新しい武道館建設の構想がありました。
そこで鴻之舞鉱山が「光風殿」を市に寄贈することになりました。
そして翌年、現在地に移転の上復元され名称も「武徳殿」となりました。
館内の道場は110畳もの広さがあり柔道、剣道、少林寺拳法などに使われています。
裏に回れば弓道場、これだけの広さがあれば武道なら何でもできますね。
鴻之舞鉱山関係の遺構は今ではほとんど残っていません。
もちろん現地に行けば様々な構造物が残されているわけですが、
建物として当時を偲ぶことが出来るのはこの武徳殿だけなのではないか。
それもこれも莫大な費用をかけたであろう武道館を建てた住友の財のなせる業です。
貴重な遺構、これからも大事に使っていってほしいと思います。
※紋別市潮見町4-4