霞が関には埋蔵金はもう無い、とNHKのテレビ討論で自民党税制会長は
言い切った。官僚の巧妙な隠し財源を摘出できずに消費税増税を云々するの
は如何なものだろうか。少なくとも国民の眼からはそう見えて納得できない。無
駄の削減と消費税の増税論議は並行して行うべきである、と与党消費税論者
は声高に主張する(778兆円余の債務、国と地方を合わせると1000兆円余
の債務がある。それでは国家財政の破綻だ。だからツケは後代に先送りでき
ない、との主張)。・・・野党は一貫して徹底的無駄の削減が前提であると主張
する。どちらが国民には説得力があると思うか明確であると思う。例えば今回
の防衛省の不祥事に纏わる税金の膨大な無駄使いと損出、それを徹底的に
精査し無駄の削減こそが財政立て直しには必要である。他の省庁も同じ。因み
に行政改革の一環として行われている独立行政法人(101法人)を精査して必
要最小限に整理統合してスリム化し無駄の削減を実現する。各法人の収支項
目も必要最小限に抑え徹底的無駄を省く。―(すると官僚の抵抗、天下り先の
喪失、福祉の減退、職員の意気込み、ヤル気の沈滞等を理由に抵抗する―。
それで既得権益の擁護に必死になる。従来の構図である。之までに双方の論
議の理由は言い尽くされた。蛮勇を奮って断行するか、灰色の妥結をして元の
木阿弥に帰するか、の正念場である。・・・蛇足だが長年の悪しき慣例・慣習は
一朝一夕には改革できない(官僚制度の負の牙城を切り崩す事が如何に困難
かを官邸は熟知しているだけに・・・)・・・。サバイバルに晒された一般企業の常
識的な対応は総予算の1割削減は普通である。仮に独立行政法人(101法
人)への政府支出予算200兆円の1割削減で『20兆円』である。“20兆円”の
無駄が省ける。消費税増税を皆無にする事ができる。そういう努力をしないで
増税(消費税)云々は国民の納得を得られない。“初めに無駄の削減ありき”、
だ。・・・