とうとう元防衛省のトップが実名で指摘された。久間元防衛大臣と現財務
大臣の元防衛庁長官の額賀氏である。お二人とも身に覚えがない、会った事
も宴会に出席した事もない、と全面、否定した。昨日の参院外交防衛委員会で
の守屋氏の証人喚問での答弁に対する記者団の質問に対する答えである。身
に覚えがないなら率先して潔白を証明すべきである。その為にも守屋氏の当時
のトップであられた両氏は国民に対して説明責任がある。福田首相は訪米前
に記者団の質問に対して政治家は関係者に会うのが普通である、と、いとも簡
単に断じ不問にした。国民の血税を無駄に浪費する事が「新テロ特措法」より
優先順位が低く次元の違う問題だと片付けていいものなのか、甚だ疑問であ
る。防衛省の今回の不祥事は日本の内政外交の恥部を曝け出した懸案の縮
図であり長年の官僚政治の弊害が露呈した改革すべき一大問題である。国際
貢献の美名のもとに戦争に加担する手段を選択する事が果たして最善の策な
のか、戦争・紛争に繋がらない民事・人道の支援にこそ、徹するべきではない
のか、今一度、再考すべきである。今回の防衛省の不祥事(単なる不祥事では
済まされない日本政治の根幹に関わる問題である。あまりにも小さな事件とし
て矮小化し処理しようとする意図が透けて見える)と「新テロ特措法」とは次元
が違う問題なので、あれはあれ、これはこれ、で、並行して取り組むべき問題
である、と政府・与党は喧伝する。今回の法制化を目指す「新テロ特措法」の基
底・根幹には防衛省の今回の不祥事と通底している問題がある(様な気がす
る)。問題の核心が明るみに出るにつれ通底している事が鮮明になる。次元が
違うどころか連動している切実な問題であることが証明される。単なる個人の
刑事・民事の問題に止まらず組織全体の問題に発展する可能性すらある(秘
めている)。・・・談合、贈収賄(罪)、偽装(工作)、不祥事、倫理欠如・モラルハ
ザード、不正、乗っ取り、買収、合法的不正工作・・・挙げたら限がない。防衛省
のみならず他省庁にも適合連動する問題である。・・・それが「新テロ特措法」
が早急に解決すべき事項で最優先事案であり、今回の防衛省の不祥事は次
の、また次の・・・懸案であるかの様なスタンスは国民の現状認識からは程遠い
ところにある。今の様な現状の認識とスタンスでは次回の総選挙でもその事が
結果として露呈する事が予測される。再考を促したい。・・・